竹内和奏
「篠崎くんは、どうゆう人ですか?」
「みんなのムードメーカーで運動神経が良くて、剣道が得意。ここだけの話、私、小3の頃からずっと好きだったんです。大和は優希のことが好きだったみたいなんですけど。でも、蓮のことを応援してあげていて。優しいですよね。私は、もし友達が大和のことが好きって言ったら応援できないかも…。」
「じゃーねー!また明日!」
女子みんなで帰っていたとき、私は一番最初に道を曲がった。こうゆうとき、家近いって損だなって思う。しばらく歩いていると、大和にあった。大和の家は剣道の道場があって、私も小さい頃習っていた。私はバスケのクラブに入っちゃった時やめちゃったけど、大和はまだがんばっているらしい。
「走り込み?」
「あぁ、冬になると走れなくなるから今のうちに体力つけとけだってさ」
「大変だね」
「まぁな。でも、お前も大変そうだよな。バスケってめっちゃ疲れるじゃん。」
「確かにね。でも、楽しいからいいの。」
「頑張れよ」
「大和もね」
そういい私は歩き始めた。久しぶりに二人っきりで話ができたのが、うれしくて少し遠回りをして帰った。そうして、事件が起きた。「もう、宿泊研修かー。ねー、大和。一緒の班にならない?」
そう、私は言った。
「おぅ。」
「俺らもいいか?俺ら4人だからちょうどいいし」
新しく同じクラスになった坂本くんに言われた。
「いいよー。よろしくね!」
「よろしく!」
これで班のメンバーは私、大和、坂本くん、山崎くん、葉月、鈴花になった。
そして、当日になった。
「おはよー!」
「おはよー!楽しみだね」
「だな。」
「私、昨日寝れなかった。」
「もう、バス行くみたい」
「じゃあ、行くか」
そう言って、バスに乗り込んだ。
なんだかんだで宿泊施設について自由時間になった。そして、自然とコイバナに繋がった。
「ねぇー。和奏ってやっぱり、篠崎くんが好きなの?」
「え?な、なんで?」
「見てればわかるよー。で、告白したの?」
「まだ…」
「すればいいしょ!篠崎くんモテるから取られちゃうよ」
「いや、告白する勇気ない」
「えー。じゃあ、今日みんな告白しよう!みんなでやれば怖くない!」
「え、まぁ、和奏のためだし私も告白する!」
「えー、わかった。私も頑張る。」
そう言い、自動販売機に向かった。
「お前も買いに来てたのか」
「うん。頼まれちゃって」
「ふーん」
「あのさ…」
「ん?なに?」
「大和って今、好きな人いる?」
「え、なんだよいきなり。」
「あのね、私、大和のこと好きなの。」
「…」
「大和は?私のことどう思ってる?」
「…好きだけど、それは友達としてなのかもしれない。でも、好きになるかもしれない」
「じゃあ…」
「うん。付き合おう」
「よかった〜。よろしくね」
こうして、私たちは付き合った。
それから1年と2ヶ月。優希の事件から3年後。郁子山小に集められた。