なぜこうなった!!?
はい。お久しぶりです
現在3歳になり、誕生日の翌日に記憶が頭になだれ込んだことにより、熱を出して寝込んだ。転生者です
まあ、そのおかげで記憶は戻ったけど
そうそう、この世界のことを説明しておくよ
この世界の名前はゼシュアイアと言って、四つの大陸があり、その大陸自体が国となっている世界だよ
なら、大陸に名前が無いかと言ったら、それは違う。大陸と国、それぞれにしっかりと名前がついている・・・心底いらないだろうと思うのは私だけかな?
・・・大陸の説明をしようか
一つ目は私がいるヒュールズ大陸はレガリア国という名の人間が多いが、様々な種族が住む国。二つ目はこのヒュールズ大陸の東に位置するジージア大陸のガルガイア国という名のほぼ獣人の国。西に位置するのはエレシア大陸のサバルト国という名のほぼエルフの国。南に位置するのはリュゼルト大陸のガイア帝国という名の魔族ばかりの国。まあ、それぞれの国に様々な種族が少しなりとも住んでいるから、行こうと思えば行ける
ああ、そういえば、まだ私のこの世界での名前を名乗っていなかったね
私はシーリア・ゼル・レガリア
察しの通り、私はレガリア国第一王女
・・・内心としては何故こうなった、だ
いや、確かに出来るだけ高い地位が欲しいとは言ったよ!?
でも、それだけで何故王家なの!!?
・・・ん?私の口調が女らしいって?
・・・体のせいでそっちに引っ張られて女口調になってるの。・・・決して私の意思じゃない!・・・前の世界でも女だったけど
まあ、理性飛ばしたら元の喋り方になるだろうけど
私の容姿は赤髪に金目
金目は珍しいらしく家族や信頼する臣下しか知らない
普段は母様が幻影で隠してくれている
周りから見れば私の容姿は赤髪赤目だろう
で、私の家族構成は、母様のミリア・ユリ・レガリア、父様のギルバート・イア・レガリア、私の双子の弟、ライオス・シア・レガリア、1歳下の妹、リーファ・ユン・レガリアの計5人家族
そしてやっぱりというか、私の双子の弟のライオスはこの乙女ゲーの攻略キャラ。え?ならなんで私がモブかって?知らないよ。そんなの。むしろ私が聞きたいくらいだ
しかも、妹のリーファは極度のブラコンという設定だったはず。つまり、ライオスルートのライバルキャラがリーファということになる
ライオスの容姿は私と同じ赤髪に緑目のイケメン君
リーファは、金髪碧眼の美少女
まあもちろん、リーファが不幸になることは絶対に阻止する。あと、バカな子にもならないようにしないとね。バカは損をするからね
確か、ライオスルートは、編入の登校初日に遅れそうになって急いでいるときにぶつかって、ライオスが抱き寄せるところから始まっていたはず・・・最初ライオスは、主人公のことを財産狙いだと思って冷たくするが、主人公の性格を知ることによって、その真っ直ぐさに惹かれる・・・というものだった
そのままライオスルートを進めば、ライバルキャラのリーファが出てきて、主人公の考えを暴き、主人公が玉の輿を狙っていることを知る。リーファはライオスと国のことを思い、主人公をどうにかしてライオスと引き剥がそうとする。その場面をライオスが見つけて助けてもらうというイベントがある
・・・本当はその主人公こそがやばいということに気づかずに。ほんとバカで救いようがないなライオスよ
そして、ハッピーエンドになれば、リーファは王位を継いだライオスにより、国外へ嫁がされる。親である前王と王妃も何もできず、リーファは好きでもない人に嫁いでしまう
これさ、もうライオスがバカっていうのがすごくわかるよなぁ
・・・ん?何故主人公が悪役思考なのかって?
そりゃあこのゲームが恋愛シュミレーションゲームであると共に、玉の輿のシュミレーションを兼ねているからだよ
簡単にこのゲームを説明するなら、玉の輿を狙う主人公とそれに気づかないバカな攻略キャラ、狙いを暴き、阻止しようとする哀れなライバルキャラ・・・つまり、普通の乙女ゲーにある主人公が超真っ直ぐで良い人間っていうのが、これでは全く逆・・・悪役思考な猫かぶり女になっている。で、その代わり、ライバルキャラが良い人ばかりなのだ
それなのに、酷い仕打ちを受けるなんて可哀想だ。これで分かったでしょう?私がなぜ出来るだけ高い地位を欲してライバルキャラを助けるとか言った理由が
まあ、バッドエンドは主人公も攻略キャラもライバルキャラも、みんなまとめて死ぬんですけどね
ま、そんなことにはさせないけど
だって、私が力を望んだもう一つの理由がこれだもの。私一人で、死ぬ原因の凶暴な増加した魔物の除去を行う
そうすれば、誰もくっつかなくても大丈夫だし、ライバルキャラも死なない
あとは、ライバルキャラたちの興味や想いを私に集めるだけ
だから、私は5歳の誕生日パーティー兼私のお披露目会のときに攻略キャラとライバルキャラに接触を図る
もし失敗したとしても、私が守ってみせる
今の地位は王女だもの。王家に逆らうものなどいないだろうし、私が匿えばいい
そのためには周りの信頼を築かなければ
そして、身体と魔法の技術などを高めよう
全ては私が守りたいものたちのために
どんな辛いことも乗り越えよう
それが私の完全に守れなかったであろうあの子・・・〝美香〟への罪滅ぼし