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Gun Control  作者: 燐火
第一章 ユニットとトーナメント
2/21

No.002 天才中川と愉快な仲間達

次の日、今日もなんなく一日の授業を乗り越え、集合場所の2年7組の扉を開くと、俺以外のメンバーが既に教室の真ん中の方で集まっていた。

ユニット設立の際に決められている事は二つ。


一、最低5人以上がユニット立ち上げに同行すること。

二、ユニット名とユニットマークを作ること。


以上の二つだ。一つ目は昨日、星野さんがなんなくクリアしたのだが、問題はここからだ。ユニット名はそこに入部している限り、自分達はイベントなどでその名付けた名前を名乗る事になる。それなりに恥ずかしくないものにしなければならない。

そしてユニットマークは、自分達のユニットを印象付けるように、そして何より誇れるものにしなければならない。今日はそのことについて話し合うみたいだ。


「はい、それで何か考えがある人ー!」

円を描くようにみんなで座り、召集をかけた星野さんが俺たちに問う。


考え…か、薄々こういう話をするだろうと昨日の時点で思っていたが、何一つ考え付いていない。

みんなもすぐに思いつかないようで、考え込んでいた。

すると中川さんが俯いていた頭をふっと持ち上げ、思いついたのか手を挙げた。

「智也君っ!」

 星野さんが指名し、指名された中川さんは立ち上がる。

「“天才中川と愉快な仲間達”っていうのはどうですか!」

「あれー?誰もいないー?これじゃあユニット立ち上げられないよぉー……」

「え?自分で指名したのにそこを何事も無かったかのように上書きしますか!?」

 多分、指名する人が悪かったのだろう。何も聞いてない。何も、聞いてはいない。


「そういう星野は何かないのか?」

 と神楽坂さんが星野さんに考えを求める。

 これは意見をまとめている人が逆に『お前は考えないのかよ?』と聞かれる、何かを決める際にちょっとしたお約束のやつだな。 

その定番のやつを受けて、星野さんも考える。そして何か思いついたようで、

「ねね、多分このユニット、これから人数増やさない「あぁ、ないな」でしょ?」

と俺らに問い、神楽坂さんが脊髄反射の如く返答する。

人数を増やさない。先に設立したとこからちょっと聞いたのだが、どうやらユニットにもレベルがあって、イベントや、ユニット同士の戦いによってレベルを上げることができるそうだ。


 そのレベルが何に使われるかというと、1つはユニ棟の部室の確保。レベルがあがるごとに、上の階に昇級できるらしく、上に行くほど設備が整っているらしい。


 もう1つ、ユニットの入部人数の上限制限だ。

設立した時点で1レベルなのだが、1レベルの人数制限の上限は10人らしい。

以前、20人でユニット設立を申し込んだら、却下されたという話がある。


 ユニットレベルの詳しい内容はそこまで俺も知らないのだが、人数を増やしたほうが色々な面で助かる事もあるだろう。だが、昨日のことを思い返すと、大人数が苦手っていうのが理由で神楽坂さんと天野さんはユニットに今まで入っていなかった。

 ということは人数を増やすということはないだろう。


その事実を確認した星野さんは、話を続ける。

「ならさ、この5人の何かをユニット名とか、ユニットマークに入れたいよねー」

5人の何か、それは例えば、5人の共通点とか、5人の好きなものとかなのだろうか。

「………あっ」

星野さんの提案を耳にし、今までずっと考え込んでいた天野さんが突然立ち上がる。

「………頭文字、とか…どう?」

 頭文字。5人の頭文字ということは、神、星、天、中、井。

これをどうユニット名にしろというのだ?

「頭文字か、とりあえず何かメモするものないか?」

神楽坂さんの要求に、天野さんが自分の筆箱からメモ帳を取り出す。

 受け取った神楽坂さんは5枚捲り取り、神 星 天 中 井 と1枚ずつ書いた。

「そういやぁ今更なんだが全員ちゃんとした自己紹介まだしてないな」

 

今になって俺も思い出す。

特に中川さんなんて最後のほうであやふやな記憶しか残ってない。

みんなの顔が神楽坂さんの方へ向けられ、その視線に神楽坂さんも気が付く。

「なんだ、俺が最初か?まぁいい。俺は2年7組の神楽坂 文。えーっと、武器とかは特に決めて使っていないので。と、こんな感じか?」

 神楽坂さんが颯爽と自己紹介を終え、次に目線が星野さんに集まる。

「これ目線で順番決まるんだね」と苦笑いしながら立ち上がる。

「私は2年7組の星野 佳奈。武器はSGを使っていまーす運動神経なら誰にも負ける自信ないのでよろしくっ!」

 星野さんも自己紹介を終える。


星野さんが使っている武器のSGというのは、Shot(ショット) Gun(ガン)の略称で。多数の小さな弾が散弾し、広範囲にわたって攻撃ができる銃だ。

 散弾するので一つの弾の威力は低いが、散弾全てを受けるとその威力はかなり強力なものになる。距離が離れるにつれ散弾する範囲は広くなるので遠距離は向いておらず、接近戦、中距離戦で活躍する。

 確かに星野さんの運動神経とSGはかなりのコンビネーションになるだろう。

 

そんなことを考えていると、どうやら視線は天野さんの方に向けられていたらしく、天野さんが静かに立ち上がった。

「………2年7組の天野 香帆。武器はSRを使っています。運動は少し…苦手かな。でも頑張るのでよろしくお願いします」

 相変わらず簡潔に自己紹介を終える天野さん。

 肩まで伸ばした紛れもない黒い髪は美しく艶があり、運動が苦手とはいえ細くもなく太くもないその体つきは少々魅力すら感じる。こんな人がSRを持って狙撃姿勢をとるとは想像がつかない。

 天野さんを見つめながらそんなことを考えていると、ふと天野さんと視線が合った。

一瞬目を逸らしてしまうが、すぐに考え直し、自己紹介の順番が回ってきたということが分かった。

 俺は少し照れながらも自己紹介をしようと立ち上がる。

 が、ここで思考が止まる。みんなはすぐに自己紹介をしていたが、いざ自分となると何を言えばわからない。とりあえず他の人が言っていたことを思い出す。

「えぇっと…2年5組の井上 和樹です」

あとは…そうだ武器だ。

「武器はARを使っています」


ARとは、Assault(アサルト) Rifle(ライフル) の略称で、全自動射撃能力を持つ自動小銃の総称、軍隊などで最も一般的な武器とされている。軽量化されたボディに、連射もできて、接近戦に持ってこいの武器だ。色々とARの中にもあるが戦闘ではARが主流となり戦いを進めていくのが基本だ。

個人的にSRは苦手だったし、SGは反動が少し大きいのがクセで苦手だった。他にも種類はあったが、結局1年生の勉強の中で辿り着いたのがARだった。


人見知りのおかげで苦手だった自己紹介を乗り越え、少しほっとして席に腰を下ろす

「僕の番きたーっ!」

流れとなった視線での合図を送ろうと思ったが、先にもう立たれてしまった。

「僕は2年1組の中川 智也です。武器は昨日言ったとおり刀を使っています!よろしくお願いな!」

手でピースを作り無邪気な笑顔で自己紹介を終える中川さん。

この人のテンションには多分俺は一生付いていけないと思う。


「はい、全員の自己紹介が終わったところで、私からのお願いです!えー、みんなはこれからユニットという大切な仲間なので、とりあえず名前に《さん》はやめようね!和樹君!君は特に、だよ~?」

「えっ…、は、はい」

いつの間にかみんなに《さん》を付けて呼んでいた自分、これは元より人見知りの特性みたいなもので、いつも初対面の相手には《さん》を付けて呼んでいた。

 確かにこれから共に戦い、共に生活することになる仲間を《さん》などつけて呼んでいたら、堅苦しいし、自分としても嫌だ。

「じゃあ…文、佳奈、香帆、智也…って呼んでいいかな?」

これからはみんなをこう呼ぶ事にしよう。

「おう、いいぜ」

「断然OKだよ!」

「………構わない」

「いいねー智也!」

みんなの了承も得て、ちょっとしたことだけど、こうして少し距離が縮まった気がする。

「俺は基本苗字で呼ぶから」

「私は名前に“君”か“ちゃん”だよ」

「………名前で呼ぶ」

「えぇー、ちょっとつまらなくない?僕あだ名考えるから!まぁそれまでは苗字かな?」


みんなもそれぞれ自由に名前を呼び合う。これぞ、仲間って感じがしてきてより楽しく思う。昨日はこのユニットに入っていいのかな…と思ったけど、全然間違ってなんかいなかったようだ。

しかし何か忘れているような。なんでこの名前の話になったんだっけ。

あぁ、俺が《さん》を付けて呼んでいたからか。いや、それより自己紹介をしていたからで、いやいや、その前にユニット名を―――あっ。

「ユニット名考えなきゃ!」

ここに集まった理由を思い出し、忘れていたそれを口に出す。


そうだユニット名だ。


みんなも思い出したようで、再び考えに浸る。

えぇと、頭文字とかっていう案があった気がする。

香帆の机の上にはメモ帳に書かれた 神 星 天 中 井 の文字がある。

これをそのまま繋ぎ合わせるのは難しい。ならば英語だ。

Kagurazaka. Hoshino. Amano. Nakagawa. Inoue.

 一応ローマ字にしてみたが、わからない。

 とりあえず、香帆の机からメモ帳をもらい。K H A N Iと書く。

 …くはに?んー…。並び替えても思いつかない。

 するとその様子を見ていた文が俺に問いかけた。

「ほう、全員のローマ字の頭文字か。ちなみに俺は確かに最初KだがCでもいいぞ」

 Cか。新たにメモ帳を一枚取り、Kの上にCと書いた紙を重ねる。

CHANI…ちゃに。ンー。思いつかない。

 いつの間にかみんなが集まり、机の上に並べられた文字を見つめる。

みんな思い思いに適当に口に出していくが、やはりしっくりとしたやつがない。


「CHAIN…あったぞ、これだ」

タブレット端末を取り出して何かを調べていた文が一つの英単語を口にした。

CHAIN(チェーン)。意味は鎖という意味が主に使われているが、絆というのもあるらしい」

「絆、か。いいね!それ決定!えぇっと…」

「………CHAIN、なかなかカッコいい」

「いいねぇ文ちゃん!それで行こうぜ!我らがユニット名CHAIN!」

「おい、文ちゃんって俺のことか?《ちゃん》ってなんだよ。女じゃあるまいし」

「えぇ~?でもなんかいい感じにしっくりきたんだよね僕」

「………まさかずっとあだ名考えていなかったよね」

「お?香帆りんよく分かったなー!その通りだぜ」

「………か、香帆りん……………」

「ちなみに星野は佳奈っちで、井上はまだ絶賛考え中!」

…ったく、智也はずっとよく考え込むなと思ったらあだ名考えていたのかよ。


とりあえず、ユニット名CHAIN。全員の名前の頭文字を繋ぎ合わせた絆。

なかなか王道っぽいけどそれでもこのユニット名からは輝きを感じる。

「まぁまぁ。と、いうことで、ユニット名はCHAINということで決定。よろしいですね?」

「「「異議なし!!!!」」」

「はい拍手」

佳奈が再度確認し、それに賛同する。パチパチパチと2年7組に小さな拍手が沸き起こり、ユニット名が決定した。


「次にユニットマークだけど………どうしよう」

ユニットマーク。これもユニット名同様ユニットにとって大事なものだ。

それについて俺は少しだけ案を持っている。

さっきみんなの苗字の頭文字を見たときに思いついたのだ。

「えっと、ちょっと考えがあるんだけど」

 勇気を出して挙手してみた。

「はい、和樹君!」

「みんなの苗字から一文字ずつ取って、神、天、星、川。これってなんか天の川っぽくないですか?」

 天の川。夜に映る星たちが、いくつも連なり川のように見える、天に浮かぶ川。

神っていうのはわからないが、天、星、川っていうのは天の川そのものと言えよう。

「そこに、CHAINっていうユニット名が決まったのを踏まえて、天の川を鎖の形にしたら、かっこいいんじゃないかなぁ…って」

 んー。みんなが一斉に考え込む。そして香帆が一言。

「………和樹の苗字がないけど」

 そう、天の川に関して俺の井上という苗字は一切関係するところが見当たらないのだ。

けど、俺の苗字を入れなくて良いっていうのが普通に通るとは流石に思わないから、自分の一つの趣味でもある、アレでなんとか説得しよう。

「その、ユニットマークだけど。申請するときマークの絵って自分達で書かなきゃならないでしょ?それ、俺に書かせてくれないかな。ちょっとした趣味で絵を描いているからさ」


 元々は暇つぶしに絵を書いていたのだが、中学校の時、美術で少し褒められてから家でも時折絵を描くようになった。

 自信はない。だけど、このユニットの何かに携わりたいっていう気持ちが伝わってくれれば嬉しいなぁ…。

「ダメかな?」

「いいと思う。それに天の川とかかっけぇじゃん?」

「和樹君が絵を描いてくれるなら是非お願いしたいなー!私絵苦手だし…」

「………天の川、ちょっと嬉しいかも」

「いいねぇいいねぇ!最高だよ、かっきー!」

「か、かっきーって俺のことか?」

「うん!今思いついた!」

 まだあだ名考えていたのか…、“かっきー”かぁ。まぁ…悪くはない。

「はい!ていうことで、ユニットマークは和樹君の提案でよろしいですか?」

「「「異議なし!!!!」」」

「はい拍手」

 パチパチパチとさっきより少し大きな拍手が沸き起こる。


 嬉しいな…。自分の考えがそのまま採用されるなんて。

 でもまだ俺にはやることがある。

 みんなの期待に沿うようなすごい絵を書いてこなきゃ…!



☆★☆



「これ…どうかな」

 昨日寝る間も惜しんで描いたCHAINのユニットマーク。

バックを黒で塗りつぶし夜を表現し、その中に白や赤、青などで描かれた小さな点を星に見立てて、右上のほうから左下の方へと、その星を川のように集め、それを鎖のように曲げて表現してある。

自分でもまぁまぁの出来だと思っているが、みんなはこれをどう評価するだろうか…。

するとジッと見つめていた文が一言。

「やべぇ一目惚れしそう」

「んな!? えっ、えぇ!?」

 い、いや、一目惚れって、ちょっと待って俺は男で文も男でそれで一目惚れって文はそんな趣味がいや、でも文に限ってそんなことはないよな、ないよね!?

「絵に一目惚れしそう」

「……えっ?」

「お前さっきから何驚いているんだ?褒めているんだぞ、絵を」

 あ、あぁ。なるほどね。だよね、そんな文がそんなね。

ハハハ…。


俺なに考えてんだ!


「絵が苦手な私からしたらこれはもう美術館の作品レベルだよー!」

 気を改めたところで佳奈も褒めてくれる。流石に美術館の作品とは褒めすぎのような気もするが、それはそれで嬉しい。

「………上手く表現できている」「かっきー天才だわ!」

と残りの二人からも称賛の言葉をいただく。

どうやら全員この絵に納得してくれたようだ。シンプルだけど、それが俺らのユニットっぽいとも思える。良かった、喜んでくれて。

「よし、じゃあこれから学園長室行って申請しよう!」

「「「おー!!」」」



「失礼しまー…っ!?」

 先陣を切って最初に学園長室に突入した文の発言が途中で途絶える。


 何事かと思い急いで中に入ってみると、学園長の〔西野 隆幸〕先生が見た事もない銃の銃口を頭に向けていた。

状況を見る限り言わなければいけない言葉は…。

「先生早まらないでください!」

「えっ?いやいや、これ弾抜いてるし」

「な、なんだ……じゃないですよ!なら形でもそんなことしないでくださいよ!」

 こんな人が学園長で宜しいのでしょうか?

「まぁネタはこれくらいにしといて、何の用だい?」

 ネタ挟む必要性について今すぐ語り合いたい。

「ユニット設立の申請です」

 佳奈が返答する。ユニット申請と言っても学園長室にあるパソコンにユニット名とユニットマークを登録するくらいらしいけど、それでも何故か緊張してきた。

 どうぞと言いながら机の上にあったパソコンをこちらに指しだす学園長先生。

 そして無言の時間が生まれる。なんかこう、気まずい。

 それを察したのか学園長先生が話し始めた。

「おぉ、そういえば。よく見ると2年生で成績1位の神楽坂くんと2位の星野くんじゃないか。それにSR成績1位の天野くんや問題児の中川くんだっているねぇ」


 問題児って…。まぁ確かに刀しか使ってなかったら銃を学ぶ学園としては問題児か。

「そんな中にいる無名のきみ。まぁチーム構成を見た感じ無名くんが一番大きな役割を果たしそうだねぇ」

「俺が、ですか…?」

「そう、君には失礼だが君以外はみんなすごい能力を持っている。しかし、その能力をどのように発揮するのかは、一番ノーマルな君が理解できるだろう」

「は、はぁ…」

確かに俺以外はみんな別の面だがそれぞれ成績優秀だ。だけど、それをどのように発揮するかは俺が一番理解できる・・・?発揮するのはその能力を持っている個人じゃないのか?

「まっ、そのうち分かるさ。そういえば、SGで優秀な成績を収めている星野くん?」

 首を傾げる俺を小さく笑い、パソコンに入力を続けていた佳奈に喋りかける学園長先生。

「なんですか?」

 パソコンに入力しながらも答える佳奈。

Winchester(ウィンチェスター) Rifle(ライフル)、これわかるかい?」

 学園長先生が頭に突きつけていた銃を指し、質問をする。しかし佳奈は分からないのか困った顔を見せる。

「いえ、わかりませ―――」

「………知ってる」

 どうやら分からなかったらしい。しかしその佳奈の正直な返答を遮るように静かに呟いた香帆。気のせいか少し眼が輝いて見える。

「ほぅ、天野くんはわかるか」

「Winchester Rifle。作動方式はレバーアクション。ボルトアクションライフルが主流になるとレバーアクションライフルは生産を終了してしまったのですが……。まさかこの目で見ることができるとは………!」

「す、すごいねぇ…その通りだ。そのウィンチェを今度行う“第一回全ユニット対抗トーナメント戦”の優勝商品にしようと思っていてね。興味ないかい?」

 香帆のすごい説明に少し驚きながらも、俺はその後の学園長先生の発言に惹かれていた。

「全ユニット対抗トーナメント戦!! 面白そうっすねぇ!!!」

「そうだろ中川くん。トーナメント式の大会なのだが、来週の月曜日から金曜日にかけて開催しようと思っているんだ」

 今日は木曜日。ということは今日から4日後ということになる。

 ユニットはここ最近のデータによると40以上はあるらしく、まだ入部していない生徒もいるがそれでも大規模なトーナメントになるだろう。

「ま、やるなら優勝目指すか」

「随分とやる気だねぇ学年1位くん」

「まぁこのユニットの力を試す良い機会だとも思っています。それに、何よりさっきから星野と天野の眼がとてつもなく輝いているので」

「ウィンチェ欲しいね!」

「………佳奈が欲しいなら全力を出す!」

「そうかそうか。なら君達の活躍を楽しみにしているよ」

 文もかなりやる気だそうだ。何より本当に眼が輝いている香帆の説明を聞いてから、佳奈の眼も輝きっぱなしだ。

俺もみんなについていけるように頑張って、二人のためにも優勝目指すしかないな…!

「じゃあ入力も終わったので、そろそろ帰りまーっす!」

「最後に失礼しましたくらい言っていけよ?」

「失礼しましたー」

 学園長先生に向かって可愛く手を振る佳奈。なんか既に学園長のフレンドリー精神が影響されている。まぁ厳しすぎるよりはいいが、手を振られて振りかえしている学園長もどうかと思う。


その後はすぐに解散っていうことになって、それぞれの家に帰った。

4日後に行われる全ユニット対抗ユニット戦。このユニットとして初戦となるこのイベント。だからこそ幸先の良いスタートになるといいな。


はい、おはにちばんわー。燐火です。

ガンコン二話目はユニットについてです。

ユニットとは、改めてここで簡単に説明しますと。

ユニットに入部(部活と同等の存在なので入部とします)すると、日向学園で開かれるイベントなどに参加できるようになります。

その他にもまぁ色々あります。

え、いや。ちゃんと最後まで説明しろなんて言わないでください。


とりあえず、このCHAINと銃と日向学園が作品の基になると思います。


そして次回予告。

トーナメントが始まり、もちろんCHAINも参加します。

物凄いメンバーに囲まれた井上はしっかりとみんなについていけるのでしょうか。

更に、次回予告もリニューアル(?)します。


それでは次回をお楽しみに、今後ともどうぞよろしくおねがいします!

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