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第24話

え〜この度『終わりなき闘争曲』の読者数が1000を突破しました。

前作である『守護るべきもの』と合わせると1900。

もう?まだ?それはよくわかりませんが一つの節目です。

これも毎回読んで下さる読者の皆さんのおかげです。ありがとうございます!

「へぇ」


「すご〜〜い!」


オレとリルラは感嘆の息をもらす。もちろんリアクションの大きいセリフがリルラだ。


その扉を入ると2階構成になっているブリッジのような場所にいた。


船といっても木製ではなく何かの金属でできた未来的な艦だった。


その1階部分では数名の演奏者が忙しそうに機械をいじくっている。


それに前方にはパノラマのように大きな窓があり、そこから外の景色が見えた。


外は一面ドアの模様と同じ幾何学模様だ。今次元の狭間にいるという事か。


いつも転移している時は気がついた時にはすでに他の世界にいるためこういうのは初めてだ。


それに窓にはわけのわからんデータの映像が映し出されている。


「皆様!任務ご苦労様です!」


オレたちが艦内を見物していると1人の男が敬礼をして労いの言葉をかけてくれた。


「おう。ヤツらはどうなってる?」


「は!現在レーダーに反応はありませんがいつ現れるかわかりません!」


服装から見ると高位の者と推測できるのだが


その男が敬語を使うということはメデスが艦長なのだろう。たいしたものだ。


すると突然警報のようなサイレンが鳴り始めた。


「レーダーに反応あり!背後からです!数はおよそ50!!」


下で機械をいじくっていた1人の演奏者が叫び、状況を伝える。


すると窓ガラスに何体もの翼を生やしたゴリラのような


石像が槍を持って飛んでいる映像が映し出された。


大きさはわからないが小さくはないだろう。


「50ならバーストキャノンで十分だな。標準合わせろ!」


何が何だかわからないオレたちは蚊帳の外だ。


「悪ぃな。こんなワケだから説明は後になるわ。ちょっとそこで見てろ」


「ああ…」


「撃て!!!」


メデスが叫び2回ほど発射音と思われる音が聞こえた。


どうやらバーストキャノンとやらが放たれたようだ。


すると映像に爆発が映し出された石像の集団が粉々になり、最後には消滅した。


「全て撃破しました。レーダーに反応はありません!」


「そうか。だが警戒を怠るなよ」


こうキビキビした姿を見ていると普段ヘラヘラしているメデスが別人のように見えてくる。


「何だ?今のは」


状況は落ち着いたようなのでメデスに聞いてみた。


「ロキの使い魔のゴーレムだ。


この船を墜とそうと攻撃してきやがるやっかいなヤツでねぇ」


「ロキを知ってるのか!?」


「ああ、お前たちには説明しないとな。


まずこの船の名は『スキーズブラズニル』。


これは帆船じゃなくて正確に言えば艦なんだけどな。


これを使うと登録してあればどの世界にでも行ける」


「こんなものどこで手に入れたんですか?」


「元々組織の物だったんだよ。


ほら無月、オレと魅夜ちゃんと別れた世界があったろ?


そこで魅夜ちゃんと本部にいるフェイト様の魔法使って本部から送ってもらったんだよ。


こういうことになるってわかってたからな。


お前らを迎えに行くのに次元転移魔法じゃランダムでいつ着けるかわかんねぇし」


「お前祢音がさらわれるってわかってたのか!?」


「ああ、わかってたよ。魅夜ちゃんが教えてくれた。


別れる時に念話で残れて言われて、その時にちょっとな」


「てめぇ!!それでオレたちに何も教えずに別れたって言うのか!?


知っていたら何とかなったかもれねぇのに!!」


オレはメデスの胸ぐらを掴み、力の限り叫ぶ。


艦内のヤツらがオレたちを呆然と見ているが気にはしない。


「ああ、すまねぇ。運命には逆らっちゃいけねぇんだってさ」


「また運命か!!魅夜の時だってそうだ!!何でだ!?逆らえばいいじゃねぇかよ!」


「ちょっと無月さん、落ち着いて」


「この人にキレてもしかたねぇだろ」


リルラが必死にオレを引き離そうとしている。リストはそのまま立っていたが。


そうだ。


確かにリストの言う通りコイツにキレてもどうにもならない。


既に過ぎてしまった事だ。


「………悪い」


オレはゆっくりとメデスから手を放す。


「気にするな。運命とはいえこんな重大な事を黙っていたオレも悪い。


部屋用意してあるがそこで休むか?」


「ああ、そうさせてもらう」


少し頭を冷やす必要がありそうだ。ここは1人でいた方がいいかもしれない。


「奏ちゃんたちは?」


「私はここにいる」


「私たちもここにいるよ」


「そうか。無月、ついてきな。オレが案内してやるよ」





メデスに案内され、オレは部屋のベッドに腰掛けている。


「はぁ〜〜他人にあたるなんて、らしくないな…………寝よ」


オレはそのままベッドに寝転がり、布団も被らないまま寝た。



☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



コンコン


誰かがノックする音でオレは目が覚めた。


「無月、着いたぞ。ブリッジに来てくれ」


「ああわかった」


オレはまだ思考がはっきりしないまま起き上がり、ブリッジへ向かった。





「来たか。オレたちの世界に着いたぞ。そこの扉から出れる」


メデスが指さす方向にはオレがこの船に入った扉があった。


「他のみんなはもう行った。長老の間に全員集合!!じゃ、行こうぜ」


オレはメデスについていき、本部へと戻った。


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