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ダンジョンを出禁にされたJK二人組は、母校の旧校舎型ダンジョンを守護するバイトを始めました。  作者: 椎名 富比路
第三章 アウェー戦! 今度はこっちが攻め込むぜ!

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第29話 ダンジョン部の絆

「おらああ!」


 五メートルを超える尻尾での打撃が来たかと思ったら、雷撃のブレス三連発が飛ぶ。

 

 

 これが、愚地(おろち)三姉妹の本気か。


「三姉妹って、一体の大蛇だったってことか?」


「違うわよ。あれも、いわゆる【ジャケット・ギア】ね」


 ジャケット・ギア……デリオン姫のためにエドワード高校から取り上げた、搭乗型の装備のことである。

 

 つまり三人乗りのキグルミってわけか。

 

「ダンジョン部って、比較的なんでもありなんだな?」


「広いフィールドなら、戦車だって許可されるのよ。ダンジョンって、どれだけダメージを受けても死なないから、マジで容赦がないの」


 それでも上級の魔王が相手だと、戦車でさえ勝てないらしい。


「この三姉妹の攻撃は、ヤバイな」


 さすが、ホーム最強と言われるだけある。


「だけど、これはホーム限定の能力なんでしょうね。今まで出てきたことがないってことは」


 それも、かなり昔に封印された能力のようだ。その証拠に、今までこの大蛇のデータが巳柳(みやなぎ)から出ていない。


「でもいいわね、モモ。これくらい、緊迫した戦闘は」


「ああ。戦い甲斐があるってもんだ」


 あたしは、【ドラゴンキラー】を構えた。


 はるたんも魔杖【ペールギュント】を喚びだし、戦闘準備は万端に。


「ムダだよ。人間にこの【ゴルゴーン】は倒せない。これまで倒せた記憶だって、ないんだから」


「そうですわ! あなたたちを丸呑みにして差し上げましょう!」


 三女青葉(あおば)と、長女友希那(ゆきな)があたしたちを挑発する。


「そら!」


 あたしは三姉妹大蛇の雷撃ブレスをかいくぐって、胴体に一撃を食らわせた。


「なに!? 一番分厚い箇所を狙うなんて!」


 唯一つながっている一点に、攻撃を集中させる! それが、あたしたちの考えた戦法だ。

 理屈はわかっていても、実行するとなると怖くて仕方がない。


「うぎゃー!」


 雷撃ブレスが、わずかにあたしの背中をかすった。それだけでも、大ダメージだ。どんだけ攻撃力に振り切ってるのか。


「はるたん! まだぁ!?」


「わかってるわ。【フレイムスピア】!」


 あたしが近接で時間を稼いでいる間に、はるたんには炎の投げ槍を作ってもらっていたのである。


 はるたんが練り上げた渾身の炎の槍が、ゴルゴーンの胴体に直進した。


……だが、ゴルゴーンの皮膚を貫けない。


「言っただろうが! 人間にゴルゴーンは倒せないんだよ!」


「かもしれないな。だがな。お前ら肝心なことを忘れていないか?」


「ああん?」


 三つ首の大蛇が、そろって首を傾げる。


「ぱーんち!」


 そこに、機械仕掛けの拳が紛れ込む。


 鉄拳は炎の槍の尻をぶっ叩き、奥へと押し込んだ。


「あびゃああああああああ!」



 炎の槍が、今度こそ大蛇を焼き尽くす。



 そう。デリオン姫だって、まだ戦える。


[巳柳高校チーム、全員戦闘不能。これにより、金盞花学園の勝利となります]



 よっしゃ。あたしたちの勝利だ。

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