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ダンジョンを出禁にされたJK二人組は、母校の旧校舎型ダンジョンを守護するバイトを始めました。  作者: 椎名 富比路
第三章 アウェー戦! 今度はこっちが攻め込むぜ!

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第27話 愚地三姉妹の敗北、そして……

 金盞花(きんせんか) 晴子(はるこ)が、ニヤリと笑った。


「あはは! 足を絡め取られて、寝ぼけたことをお云いでないよ!」

 

 晴子を捕まえた気でいる愚地(おろち) 友希那(ゆきな)が、勝ち誇る。


 たしかに、はたから見れば、圧倒的不利な状況だ。


「このムチにはね、魔法を封じる効果がある。あんたが施していた筋肉強化の魔法も、たった今かき消した! もう打つ手はないよ!」


 友希那が、さらに勝利を確信するような発言をする。

 

 しかし、晴子はそう考えていない。

 

「まだわからないのかしら? 捕まったのは、そっちの方」


「なに? じゃあ、これならどうだい?」


 晴子を壁にぶつけようと、友希那がムチを振り上げた。


「我が校の壁のシミになっちまいな!」


「よっ」


 晴子は、足首のムチを掴む。そのまま、壁を足場にして片足だけでバウンドした。激突の衝撃を抑え、なおそのパワーをダッシュのエネルギーに変える。


「なんだって!?」


「ジャンピング・ニーパッド!」


 親友である七星(ななほし) 洲桃(すもも)直伝のヒザ蹴りが、友希那の顔面を捉えた。


 さすがにガードされ、直撃はしない。が、足首の拘束は解けた。


「純粋魔法使いが、ヒザ蹴りなんてね!」


「そこまで、魔法にこだわってないのよ」


 晴子は魔法使いの家系だ。しかし、魔法がまともに扱えない状況だって、何度も経験した。その度に対策をして、洲桃にも稽古をつけてもらっている。


 人からは「ダンジョンにおいては負けなしの人生」と思われているが、その実は負け越しばかり。特に洲桃とは、勝った負けたの連続だ。

 

「ペールギュント覚醒!」


 晴子は、ハンディモップを魔杖へと変化させる。よし、魔杖の活性化もできる。魔法においては、問題なし。


「もう一度、ムチで封じてやる!」


 友希那がムチをしならせて、直接突きにかかった。


「同じ手は食わない」


 ムチの先端を、晴子は魔杖で貫く。


「ああああ!」

 

 友希那のムチが、晴子の魔法を受けて爆裂した。


 同時に、友希那も吹っ飛ぶ。


「姉さん!」


 駆けつけた三女の青葉が、落下してきた友希那を抱きとめた。



* * * * * * 


「はるたん、終わった?」


 あたしは、はるたんの元に到着する。


「今、ちょうど倒した」


 はるたんが、杖をハンディモップに戻す。


「この二人も、戦意喪失しているみたいだし、三澄(みすみ)を連れて帰ろう」


 愚地三姉妹のウチ、長女と三女はすっかり毒気が抜けていた。戦闘の意欲もないだろう。

 ホームで負けたことにより、無敵というプライドもズタズタにされた。

 

 これ以上戦っても、無意味である。


 そう思っていたのは、どうやらあたしたちだけだったようだ。

 

「この……バカ野郎どもが!」


 さっきまで静観していた次女の三澄(みすみ)が、長女の友希那と三女の青葉をぶん殴った。

 ビンタではない。グーパンで。



「さっさと、立って戦え! まだ試合は終わってねえ! 状況を立て直すよ!」


 三澄だけは、まだあきらめていなかった。

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