第一話 曲がり角の出会い
こちらの作品は小説投稿アプリ「novelee」に投稿した作品なのですが、急遽こちらのアプリに移させて頂くことにしました。
「遅刻遅刻〜!」
春の陽光が、心地良い風に乗って舞い込む朝。
今日はいよいよ高校生活がスタートする、初登校日。
それなのに、昨日は「ある事」が楽しみすぎてあまり眠れず、今日の朝寝坊してしまい、今に至る。
けど、やっぱり楽しみすぎて仕方ない!
その「ある事」とは、1週間前の商店街での出来事…、
賑わう商店街の一角で、一際輝いて見えた、同じ中学だった先輩。
中学の頃は片思いで、告白しないまま卒業しちゃったんだよね。
その先輩と同じ高校らしいから、「久しぶり…✨」みたいな感じでお近づきになれたらなー。
そんな気持ちで胸が高鳴っていると、学校の目の前の交差点で、
なんと、先輩を見つけてしまった!こんな偶然、もう二度とないかもしれない。
そこで私は天才的な頭脳(?)である作戦を閃いてしまった!
ズバリ、『恋の曲がり角作戦』‼︎
こんなあるあるな作戦でも、女子力の高い私ならなんとかなる!(⁇)
「あっ、今だ!」
意を決して飛び出した私は先輩ではなく、別の人に当たってしまった。
「イタタって、せ、先輩は⁈」
尻もちをついてる私は、バッと先輩の方に振り向く。
すると、先輩は、少し引いた目で、後退りして行ってしまった。
(絶っっっっ対嫌われちゃったーー!!!)
落ち込む私に、
「大丈夫ですか?」
と、少し低いけど、優しい声がかけられた。
顔を上げると、こちらを心配そうに見つめる、先程ぶつかってしまった女の子がいた。
私はその女の子の、何ともイケメンとしか言いようが無い顔を見つめてしまった。
私がボーッとしていると、けたたましいチャイムの音が校舎の方から聞こえてきた。
「大変!遅れる!」
焦ったその様子のその女の子は、とっさに私の手を取り、走り出した。
第一話、いかがでしたか?楽しんでいただけましたか?まだ一話目には要素はないのですが、こっからどんどん百合に展開していきます!楽しみに待っていてください!