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光る海の中

作者: 檸檬

はげしい雨の音


向かいの車のヘッドライトが眩しい


フロントガラスの雨粒の波に反射して


陽がさした海の中にいるみたいだ


激しい雨の中の光る海


騙されるならこんな風に騙されてみたい


雨に洗われた血の海なのかもしれないなんて


あの夕刻の海に涙をした


どこからくるかわからない淋しさは


地球が抱える淋しさに似てる


この星に棲まうひとりとひとり


あなたとわたし


激しい雨が降る車の中で


いつのまにか向かいの車は出発して


ただ雨の中だった


雨に合わせてあのひとの名が心中に降る


わたしのどこかしれぬ奥深いところに降る


わたしはただ雨の中を走らなければと

エンジンをかけるけれど


走っても走っても行く先が見えない


ヘッドライト、照らし出してほしい


あのひとの海まで、走る涙の波にさらわれ


ただ崩れてゆく砂の城を手繰り寄せて


わたしは光る海の中へゆきたい
















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― 新着の感想 ―
[一言] >どこからくるかわらからない どこからくるかわからない、でしょうか?
2024/08/22 06:58 退会済み
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