番外:第1章までのあらすじ+登場人物
登場人物増えてきたんでこのあたりで一度まとめておきます。…え?全然、まとまってない?そこはご愛嬌ということで。
①1章までのざっくりとしたあらすじ
●序章:名無しの少年
予備校帰りに魔が差して、鳥居をくぐってみると少年は見知らぬ場所にいた。不運なことにいきなり暴漢に襲われ、逃げ惑っていた少年は彼を「再臨の神子」と呼ぶ少女、仁王丸とその弟犬麻呂に助けられ、彼女の主人、高階師忠に迎え入れられる。そこで、少年は自分の記憶がなくなっていること、そして、どうやらここは「過去」ではなく「平行世界」の平安京であることに気づいた。そんな何から何まで不運な少年に、陽成院の魔の手が迫る。
●第1章:蒼天の神子
陽成院の「影」を退けた仁王丸たちは、ひとまず名無しの少年に占いで名前を付けてもらうため、陰陽師である賀茂忠行のもとを訪ねた。その占いの最中、少年は「しがない国つ神」の干渉を受ける。ただ、占いは上手くいき、少年は晴れて「海人」の名を得た。その後海人たちは京都観光を行うが、師忠は御所から呼び出されて離脱。さらには仁王丸ともはぐれ、その上犬麻呂まで突然消えてしまい、海人は一人大路に取り残された。そんな彼に手を差し伸べたのは、紺碧の目をしたどこか気品のある青年だった。
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②登場人物
*拙作の設定であり、史実とは結構…というか全く異なる人もいます。あしからず。
☆高階陣営
●海人
通称:高階海人、再臨、再臨の神子
本作の主人公。17歳。そして月読命の霊威を表象する「再臨の神子」。予備校帰りに魔が差して寄り道したら平安京に飛ばされ、記憶の一部まで失った不運な少年。その時に自分の名前まで忘れてしまったので、やむを得ず占いで決められた名前、そして庇護者である師忠の氏、高階を名乗っている。言霊の種火という燃費最悪の微妙な強さの権限を持っている。だが、肉弾戦などできるはずもなくまだまだ弱い。なお、歴史オタクだが意外にも理系。
●仁王丸(佐伯御幸)
通称:高階之盾、佐伯の若君
高階氏…というより師忠の従者の少女。いつも能面のように表情の少ないクールな黒髪ロングの16歳。暴漢に襲われている海人を助けた。基本的に敬語で話すが毒舌。滅亡寸前の佐伯氏再興、そして父親の仇である陽成院派の討伐を生涯の使命に掲げており、その使命を果たすために海人に助力を乞うた。なお、多方面にわたって有能ではあるが、意外と不器用。笛以外の楽器の腕前は公害レベル。
●犬麻呂(佐伯犬麻呂)
通称:高階之槍、佐伯の弟君
仁王丸の弟。同じく高階の従者の少年。ツンツンと前髪で言葉遣いが荒い14歳。頭より先に体が動くタイプで忠犬というよりアホ犬。だが戦闘センスは高く、高階の荒事は大体犬麻呂が引き受けている。姉ほどの使命感はないが、彼も彼女と同じ目標を掲げている。「再臨の神子」海人に対する敬意はほぼゼロで、ほとんどタメ口だが案外気は合うので関係は悪くない。意外にも蹴鞠と読書が趣味。
●高階師忠
通称:宰相殿、高宰相殿、神祇伯
浄御原帝の秘儀を継承する一族、高階氏の長。平安京に飛ばされた海人を保護した。官位は正三位参議兼神祇伯。すらっとした長身で色白の美丈夫。いつも飄々としていて従者ですら何を考えているかはあんまり分からない。また、彼の特殊な立場上、時折朝廷の意向すら無視した行動を取ることがあり、その上本人の能力も多方面に渡って高いため、朝廷ですら彼の扱いに悩んでいる。質が悪いことに師忠はそんな感じで困惑する周囲の反応を楽しんでいる節がある。
☆朱雀帝・忠平陣営
●藤原師輔
通称:彩天の神子、彩天、権中納言
摂政藤原忠平の息男にして天児屋根命の霊威を表象する「彩天の神子」。官位は従三位権中納言兼右近衛中将。飴色の髪にアメジストのような紫色の瞳をした傲岸不遜な27歳。その偉そうな態度から多くの人間に嫌われ、兄にも呆れられているが、意外にも家人からの信頼は厚い。また、彼の偉そうな態度は彼の圧倒的なほどの能力に裏付けられたものであり、嫌うものはいても侮るものはいない。
●藤原実頼
通称:小野宮殿、小野宮大納言、新大納言
摂政藤原忠平の長男にして師輔の兄。官位は正三位大納言。気難しそうな表情がトレードマークの32歳。生真面目で実務に厳しい官僚タイプの人間。ゴーイングマイウェイで顰蹙を買いまくる弟の制御に手を焼いている。その一方、平安貴族らしく深謀遠慮の策謀を張り巡らし、政敵の排除は抜かりなく行うという冷酷な一面も持つ。そのため上級貴族の間では師輔よりも恐れられている。満仲の奇襲で一回死んだらしいが蘇生された。現在は療養中。
●藤原師氏
通称:蔵人頭
師輔たちの弟。官位は従四位下蔵人頭兼左近衛中将。生真面目な性格が裏目に出ている苦労人の21歳。上と下の板挟みで苦しむ中間管理職。立場上いろいろな仕事を押し付けられるが、なまじ才能がある分それなりにやってしまえるため、さらに仕事が振られてしまうという負のスパイラルに陥っている。南都軍迎撃の兵の派遣の際の働きが認められ、時兼が死んで空席となった左近衛中将に任じられた。だが、内心では仕事が増えるのであまり嬉しくない。そろそろ本気で雲隠れしようかと思っているとかなんとか。
●藤原仲平
通称:左大臣
摂政藤原忠平の兄にして師輔、実頼、師氏の叔父。官位は正二位左大臣。温厚で思慮深いが、やや決断力にかける人物。名目上は公卿のトップだが、実権は弟の忠平、そして甥の実頼、師輔が握っているので実質お飾り。立ち位置的に自分と同じルートを辿りそうな実頼にシンパシーを抱いている。
●藤原時兼
通称:左中将
師輔たちの従兄。反師輔派の官人として実頼にマークされていた。実頼、師輔の策謀により伏見にて戦死。
●橘良相
通称:橘大納言殿、検非違使別当殿
落ち目の名門、橘氏の長。官位は正三位大納言。戦乱の世をうまく立ち回り、摂政の信頼を得て朝廷の実質ナンバー4という地位を得た。いつも飄々としており、師忠と違うベクトルで曲者。狸親父といった感じの人物。
●源高明
通称:源宰相殿
先帝の皇子。官位は正四位下参議。ちょっぴり頼りないが心優しい19歳。母親の家の権力関係の問題で臣下の身分に下った。朱雀帝の異母兄。師輔を慕う数少ない人物の一人。公卿では最年少だが古典、儀礼に詳しく、彼らからも一目置かれている。
☆陽成院派
●陽成院
通称:上皇、陛下、南都廃帝
荘厳な雰囲気を持つ人物。陽成院派の首領。35年前に反乱を起こし、親族と近臣を率いて平城京を占領、そのまま根拠地として居座り続ける。反乱の原因はよく分かっていないが、若き日の忠平、そしてその父藤原基経が関与しているとされる。
●経基
通称:経基王、六宮、三条宮、蒼天の神子、蒼天
陽成院第六皇子。そして、素戔嗚命の霊威を表象する「蒼天の神子」。薄橙の髪、紺碧の双眸、凛とした佇まいの19歳。仁王丸たちとはぐれた海人を、彼の素性を知らずに助けた。神子として絶大な戦闘能力を誇り、6キロ先の御所を術式を行使して狙い撃ったが海人の権限に阻止された。
●源満仲
通称:東宮大夫、影
経基の従兄にして従者。張り付いたような微笑がトレードマークの21歳。転移してきてすぐの海人に挨拶するため師忠邸を襲撃した。陽成院の命を受けて平安京に潜伏、破壊・暗殺活動を行っていた青年。戦闘狂だが常に冷静で頭も切れる。努力型の天才。甲、乙、丙、丁という四人の部下がいた。
●多治比真人
通称:兵衛督
陽成院派の将軍。官位は正五位上兵衛督。蒼天による平安宮襲撃の陽動のため、朝廷軍を引き付けた。
☆陰陽師(賀茂家)
●賀茂忠行
通称:陰陽頭
陰陽師の一族、賀茂氏の当主。安倍晴明の師匠。胡散臭さが拭えない壮年。胡散臭い同士か師忠と気が合うらしい。「覆いの向こう側」を見る能力を陰陽道を追求する過程で手に入れた。この能力を駆使し、海人の命名を行う。なお、賀茂社の神官賀茂氏とは全く別の一族で、血縁関係もない。名前が同じだけである。
●安倍晴明
通称:特になし
かの大陰陽師。どこかあどけなさの残るオッドアイの14歳。生まれつきの才能で神気の流れを見ることができる。師匠や兄弟子に可愛がられている。
●賀茂保憲
通称:陰陽博士
忠行の長男。晴明の兄弟子。その雰囲気に反して意外と普通に陰陽道に精通している。が、晴明の才能に押され気味。ただ本人は全く気にしていない。それどころか晴明を溺愛している。晴明にウザがられていることはいうまでもない。
☆その他
●古都主
自称しがない国つ神。明らかに現代風の奇怪な恰好をした謎の男。顔は布に隠れて見えないが、見た目年齢25歳程。人を煙に巻くような口調で話す。海人を転移させたと語るがその詳細は不明。




