↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日、突然、異世界記  作者: タロさ
異世界での生活
69/83

カイミの町2

ナームと揉めた後、町の人が教えてくれた事、

それは、この町に領主はいるが1番の権力者は、漁業組合の組合長のナームという事だった。


市場でその話を聞いた後、海達は宿屋に向かった。

宿屋に向かっていると、酒場から女の子が転がって来た。


「悪いな、お前に仕事は遣れねぇよ、帰ってくれ」


店主らしき男は、女の子にそう告げて店に戻って行った。

女の子は黙って俯いていた。


「あの、大丈夫?」


女の子は海を見た。


「何でもないよ・・・」


そう告げて、女の子は去って行った。


海達は宿屋に戻り、先程の女の子の事とナームの事を話し合った。


「あのナームっていう男は、また、ちょっかい掛けて来るかもね」

「うん、そんな気がするよ」

「ところで海よ、もし、前みたいな事があったらどうするのじゃ」

「前みたいって?」

「その、あれじゃ、ダイゼンの街の事じゃ」

「うん、その時に考えるよ」

「それでは駄目なのじゃ、もっと自分を大切にすることじゃ

 それに、待つ者の身にもなってみよ、わらわはもう、あんな思いは嫌じゃ」


海は、考えてしまった。

自分が、我慢すればいいと思っていたが、あの時の事を思い出すと

凄く悪い事をしたように感じてしまう。


「・・・うん、しないよ」

「わかれば良い」

「海、ほんとにしないでよね」

「海さん、私、がんばりますから」

「皆、ありがとう」


ナームの話が終わりかけた頃に、リリが呟いた。


「ねえ、海、それもだけど、私、女の子も気になるよ」

「酒場の子?」

「そう、あの子に何があったんだろうね」

「分からないけど、機会があったら話してみようよ」

「うん」


会話を終え、皆、お互いの部屋に戻って行った。

ミウと海は、久し振りの2人部屋でベットに座っていた。


「海よ、お願いじゃ、何かあったら、遠慮せずに対処するようにしておくれ」

「ミウ・・・・」

「聞いてほしいのじゃ」

「分かった、そうするよ」

「うむ」


ミウは返事をした後、海を見つめた。


「海よ、わらわは血が欲しいのじゃ」

「いいよ」


ミウは海の返事を聞き、笑顔で海に覆い被さり、血を吸い始めた。


「かぷっ」

(ちぅちぅ)


ミウの目が普段よりも赤くなっていった。


「海よ、今日は2人だけじゃ。

 好きにするのじゃ」


海はミウを抱きしめた・・・・・・


朝になり、突然、ドアが開き、リリが立っていた。


「お2人さん、この壁、音漏れするんですけど・・・・・・・」

「なんじゃ、リリよ、何かあったのか」

「ミウ、サーシャはまだ、子供なのよ。

 わかってる?」

「分かっておるが、リリよ、サーシャの為と言って

 リリが焼いておるだけではないのか」

「・・・・そんなことない!

 海も・・・しっかりしてよね!」


リリは部屋を出て行った。


「ミウ・・・・・」

「リリは本当に面白い奴じゃのぅ」


海とミウは、服を着て食堂に向かった。

食堂にはリリとサーシャが食事をしていた。


「サーシャ、おはよう」

「海さん、ミウさん、おはようございます」

「うむ、おはようじゃ」


4人で食事をしていると、海はリリに睨まれた。


「・・・・・」


食事を終え、町に出かけた。

市場へ行き、海産物を買おうとしたら、


「にいさん、悪い、売れないんだ」

「え?」

「すまない・・・・」


どういう事だろうと思い、他の店に行っても同じだった。


「何故、売ってくれないのだろう・・・」


市場から少し離れた小物屋に、行ってみたが買えなかった。

海達が、考えながら歩いていると声を掛けられた。


「にいさん達、困っているみたいだね」


振り向くと、そこには昨日の少女が立っていた。


「今日、市場で何も買えなかっただろ」

「うん、そうなんだ。

 どうして?」

「教えて欲しかったら、朝飯おごってくれよ」

「うん、いいよ。

 でも、どこも売ってくれないよ」

「少し離れるけど付いて来てよ」


女の子に言われるまま、海達は付いて行った。

女の子は、カイミの町から離れて行き、海達を村に案内した。


「此処なら、売ってもらえるよ」


そこは、海達が通って来た村だった。


「海、ここって・・・・」

「うん、僕達が通った村だね」


話していると、女の子が間に入って来た。


「にいさん、朝飯、奢ってくれるんだろ!!」

「ごめん、どこに行けばいい?」

「こっちだ」


海達は、女の子に連れられて1件の食堂に入った。


「おい、嬢ちゃん、金が無いと食事は出せないよ」

「おっちゃん、大丈夫だよ、このにいさんが払ってくれるから」

「本当かい?」


店主は海を見た。


「大丈夫です。

 僕が、払いますのでお願いします」

「ああ、わかった、頼むよ」


女の子は食事を注文し、笑顔で待っていた。


「自己紹介しようか。

 僕は海、彼女たちは、ミウ、リリ、サーシャです」

「あたしは、ミカルだ。

 3日ぶりに御飯が食べれるぜ」

「え!3日も御飯食べていなかったの?」

「ああ、あたしは孤児だし、どこも雇ってくれないからな」

「ねぇ、どうして、あの時、酒場にいたの?」

「仕事探しさ、毎日やっているけど、どこも雇ってくれないんだ」

「今、幾つ?」

「11才」

「サーシャの1つ上だね」


ミカルがサーシャを見た。


「あんた、あたしより年下なんだ」

「そうだよ」

「ふ~ん」

「何?」

「いや、にいさんの彼女にしては若いなぁ~って思っただけ」

「なによ!」

「なら、あたしもイケるんじゃないかなって」

「無理です!」


海は2人の会話を止めに入った。


「2人共、食事が来るまで、大人しくしようよ」

「「は~い」」


ミウとリリは笑っていた。

その後、食事が来たのでミカルは食べ始めた。


「ところでミカル、何故、僕達は市場で物が買えなかったんだい」

「それは、ナームのせいさ、あいつが皆に売るなって言ったんだよ」

「そうなんだ」

「ああ、あいつに逆らったら、商売は出来なくなるし、仕事も何も出来なくなるんだ」

「領主は何も言わないの?」

「領主様も言いなりさ、何故かは知らないけど前に、領主様に訴えたやつがいたけど

 結局、訴えた方が追い出された」

「そうか、なら宿も駄目かもしれないね」

「戻ってみればわかるよ」


海は、無駄な気がしてこの村に宿が無いか聞いてみた。


「ミカル、この村に宿はあるの?」

「ああ、あるぜ、案内するから晩飯、奢ってくれよ」

「いいよ」


ミカルの食事が終わり、宿に案内して貰い、2部屋借りた。

宿を決めた後、村の市に行った。

ミカルも付いて来ていたのでミカルの話を聞いた。


「ミカルの両親は?」

「父ちゃんと母ちゃんは、漁に出て死んだ。

 父ちゃんは、ナームのやり方が嫌でこの村に越して来たけど

 この村に来て、すぐに死んでしまったんだ」

「そうか、でもこの村に住んでいたなら家はあったんだろ」

「父ちゃん達が死んですぐにナームの手下が来て

 見せしめだって言って、壊した」

「酷いね・・・」

「ああ、それからあたしは生きる為に仕事を探したけど

 どこも雇ってくれないんだ」

「理由でもあるの?」

「あたしを雇っているのがわかると、店をナームの手下に壊されるんだ」

「なら、いつまでか分からないけど僕達と一緒に居る?」

「いいの?」

「うん、仕事は殆ど無いけど御飯は奢るよ」

「あたし・・本当にいいの?」

「いいよ、宜しくね」

「うん、ありがとう」


それから、数日が過ぎた頃、ナームの手下がやって来た。





ブックマーク登録ありがとうございます。

不定期投稿ですがよろしくお願いします。

温かい目で見て頂ければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。