表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日、突然、異世界記  作者: タロさ
異世界での生活
36/83

討伐へ

海達は集落に戻りエルフ達に果物を配った。


「海さん、この量はどうされたのですか?」

「うん、調子に乗りました・・・・・」


ミウとリリは笑って見ていた。


「気にしないで皆を呼んで分けてよ」

「私達だけでいいのですか?」

「うん、もちろんだよ!遠慮しなくていいから」


海は、まだ果物をアイテムボックスから半分も出していなかった。

エルフ達が集まり果物の山を見て喜び

また、これがすべて自分たちの分と聞いて驚いた。


「海さん、ありがとう」

「ありがとうございます」

「海さん!!!素敵です」

「ん・・・・ありがと」


お礼の言葉を沢山もらい、海は嬉しくなった。

この後、他の人達にも配り終え、リーフとシンギを呼んだ。


「リーフ、シンギ、僕達はギルドからの依頼で少しの間、集落を離れる。

 その間を2人に任せるから」

「わかりました。主様達はいつ頃お戻りになるのですか?」

「7日位のつもりでいるよ

 食糧とかは、皆が困らないように多めに置いて行くから頼むね

 あと、リーフ、万が一の為にお金もある程度置いておくから」

「わかりました。きちんと管理します。」

「うん、明日、出発するので宜しく」


翌日、3人は山脈に向かって出発した。

途中、野宿をしている時にミウから提案があった。


「海よ、野宿の時に家があれば便利と思わんか」

「そうだね、ベットで寝れるし、風呂も入れる

 キッチンがあれば食事の準備も楽だしね」

「それでじゃ、海のアイテムボックスに作って入れて置く事は出来んか?」

「できるかも・・・・」

「なら、今度作って欲しいのじゃ」

「私も賛成!!」

「なら、やってみるよ」

「うむ」

「頑張って!」


野宿の為の家造りを約束した。

翌日、山脈の麓に到着し、村を目指した。


1つ目の村に到着し、村長から話を聞いたが

山の近くなるほど被害が出ているとの事だった。

この村は、1の村と言うらしいが被害はまだ無かった。


1の村をその日の内に出発し、次の村を目指した。

山に近づいていくと2つの村が見えた。

先に北側の村に行き、話を聞いた。


「こんにちは、ギルドからの依頼で来ましたが責任者の方

 いませんか?」


周りを見渡すと壊れた家や柵があった。

暫くすると1人の老人が現れた。


「お待たせして、すいません。

 3の村の村長のオンドです。ギルドからの冒険者の方と聞きましたが」

「はい、依頼で来ました。僕は海と言います。

 あとは、ミウとリリです。」

「そうですか、我々の村には3日に1回程度で魔物がやってきては

 家畜や人間を襲います。

 もう、何人も殺されたり、攫われたりしました。

 どうか、助けて下さい」

「魔物が襲ってくる方向や種類はわかりますか?」

「魔物は夜になると山の方角から来ます。

 後、私共で見た魔物はゴブリン、オーガ、ナーガでした。

 今日あたり、また奴らは来ると思います」


海達は、夜までまだ時間があったので南にある村に行った。

村に着き、村長と対面して話をしたが

3の村と同じ情報しか得られなかった。


話を聞いた後、次の村に行った。

この村は山が近いだけあって被害が多かった。


「こんにちは、ギルドからの依頼で来ました冒険者です。

 どなたかお話を聞かせてもらえませんか。」


声を掛けると壊れた家から数人が出て来た。

その中から1人の体格の良いおじさんが

話し掛けて来た。


「あんたたちは冒険者か?」

「はい、ギルドからの依頼できました。」

「なんでこんな時にガキなんかよこすんだ!!」


おじさんは海達が若いので文句を言ってきた。


「あの・・・ギルドからの指名依頼で来たのですが・・・」

「ギルドは人材不足か、こんなガキに任せるなんてよ!!」

「何を怒っているのですか?」

「はんっおめえらより俺の方が強い。

 俺も元冒険者だから解る。だから、お前らには用はない!

 とっとと帰って他のまともな奴を連れて来い!」


おじさんが海達に文句を言っていると

1人のおじいさんがやってきた。


「これっエンザン、いくら何でも失礼だろうが。

 申し訳ございません。

 こやつは私の息子で村長のエンザンと申します。

 私は4の村の前の村長でエンザンの父親のトクザンです。」

「僕は海、それからミウとリリです」

「話は聞きました。どうか、お助け下さい」

「わかりました。そのつもりで来ましたから

 問題ありません。

 ところで魔物の種類とか数とか、わかりませんか」

「はぁ、突然襲ってきて殺されたり、攫われたりしたものですから

 数は判り兼ねます。

 ですが、オーガ、ナーガ、ゴブリン、ゴブリンチャンピオンは

 見ました。」

「ありがとうございます。まだ、時間がありそうなので

 もっと奥の村に行ってみます」

「冒険者様、5の村はもう、壊滅していると思います。

 誰も逃げてきませんし、1番山に近いですから」

「・・・取り敢えず行ってみます」


海が挨拶をし、4の村を出て行こうとした時に、エンザンが声を掛けてきた。


「おい!俺が付いて行ってやる。きちんと俺の言う事を守れ!

 わかったか、ガキども!」


あまりにも身勝手な言い分にミウが切れた。


「小僧が!貴様の力など赤子と同じ位しかなかろうに

 我らに従えとな、随分な物言いじゃな。

 貴様がわらわより強いと申すならかかってこい!

 わらわも虫の居所が悪うてのぅ・・・殺してしまうかもしれんが

 それでも良いなら特別に相手をしてやるぞ。」


ミウは魔力を開放した。

ミウの圧力にエンザンは怯え、漏らしてしまった。


「ふんっ、漏らすとは、やはり赤子じゃな。

 トクザンとやら、子供の躾はきちんとしておくことじゃ」

「は・・・はい、申し訳ございません。」

「わかれば良い、海よ、時間が惜しい、出発じゃ」

「うん、急ごう」



 

ブックマーク登録ありがとうございます。

不定期投稿ですがよろしくお願いします。

温かい目で見て頂ければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ