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ある日、突然、異世界記  作者: タロさ
異世界での生活
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雪の降る前に

朝、起きてから外の様子を見てみる。

地面が白く染まっているが、積もったという事はなかった。

皆で朝食を頂き、今日の作業を確認する。

作業の確認が済み、解散しようとしたところで門を叩く音がした。

海とミウ、リリ、シンギが門まで行き、声を掛けた。


「この集落に何か御用ですか?」

「ここの代表の者と話がしたい。決して怪しい者ではないので

 どうか、門を開けてくださいませんか?」


怪しくないと言われても、魔物の森に早朝から来る人を怪しくないとは

思えない。


「すいません、怪しい者でない証明が出来ますか?

 あと、種族を教えてください。」


海は、相手の返事を待つ間に、シンギに弓で後衛。

ミウ、リリに中間、海が先鋒のフォーメーションを組んで待機した。


「私達はエルフです。怪しい者ではありません。

 昔、人間に里を滅ぼされてから放浪しておりました。」

「ここにはどの様な御用で来られたのですか?」

「出来るなら、住まわせて欲しいです。

 無理なら休憩だけでもさせて下さい。」


ミウとリリは海を見た。

海は、少し考えてから、会って話をする事をミウとリリに伝えた。

門を開けてエルフと対面した。


「私が、この集落の代表者の海です」

「人族だ・・・」


エルフ達が海を見てざわついた。


「はい、僕は人族です。ただ、この集落は色々な種族が住んでいますよ」


突然、ミウが声を荒げた。


「おい、エルフども、貴様らは怪しい者ではないのじゃな。

 お主らはここにいる者で全員か」

「はい、ここにいる者で全員です」

「そうか、なら、木の影に隠れている羽虫は殺して良いのじゃな」

「!!」


エルフの中の1人が辺りを見渡すと2人足りなかった。


「申し訳ございません。」


ミウは木の影をみつめる。


「ほう、怪しい者ではないと言ったくせに

 今だに矢をつがえたままとはどういう事かの」

「弓を下ろすんだ!お前達は何がしたいのだ」


エルフの1人が必死になって納めた。


「度々、申し訳ございません。」

「いいよ、エルフの人達が人間を憎む気持ちは分からなくはないから。

 ただ、ここは僕たちの集落で代表者は僕、人族だ。

 それが気に入らないなら来なければいいし、襲撃するつもりなら

 受けて立つよ。」

「私達は戦うつもりも意思もありません。

 仲間のしでかした行為については謝罪致します。」

「わかったよ、話は聞くよ。」


海は、自宅にエルフ達を案内した。


「改めて自己紹介から始めよう。

 僕は海。ここの代表者です。」

「私はエルフのリーダーのリーフです。」

「それで何故、ここに来たの」

「はい、私達は里を追われた後、グループを作り

 新天地を求めて旅をしました。

 ですが、良い場所はみつからず、魔物や魔獣に襲われて

 人数だけが減ってゆきました。

 そして、魔物の森を彷徨っているうちにこちらを見つけました。」

「リーフさん達はどうしたいの」

「はい、厚かましい事は十分承知しておりますが

 出来るならここで生活させて下さい。」

「エルフの皆さんは納得してる?

 今晩皆で考えてみてよ」

「はい、有り難うございます。」


エルフの問題は明日、返事を貰うことした。

エルフたちを空いている長屋に案内をし、ゆっくり休んでもらった。



不定期投稿ですがよろしくお願いします。

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