日常2
拠点に戻り、皆に挨拶をした後、水の出る魔道具を各部屋に設置して回った。
水の出る魔道具を設置している時にふと、
銭湯が欲しいと思い、造る事にした。
大きさは10人が一緒に入れる位の物を男、女と造った。
それとは別にシンギ用の風呂も造った。
浴槽の近くにはお湯の出る魔道具2つと水の出る魔道具1つを設置し、
誰でもお湯が張れるようにした。
完成した建物が意外と大きくなった。
翌日も拠点を中心に作業をこなした。
ただ、1つ違う出来事があった。
雪が降ったのだ。
予想はしていたが、朝起きて外を見たときに驚いてしまった。
冬の事も想定して、アイテムボックスにはある程度の食材は持っているが
冬が、どれ位続くのかがわからないから不安になる。
幸いまだ積もった訳ではないので、
急いで薪を集める事と狩りを重点的にすすめる事を皆にお願いした。
その間、海はベイゼの街に行き、食材、衣類、寝具、刃物を買い込んだ。
その後3日間は、狩りを中心に行い、狩りが出来ない人は魔獣の血抜きと皮剥ぎを
お願いした。
薪を入れる倉庫を造ろうとしているとミウが、
薬草を生成する場所が欲しいと言ってきたので、
海の家と結合させる形で、ミウ専用研究室を建てた。
部屋の増築も同時に行ったので、部屋数が5部屋になった。
住人も増えた。
ミウのメイドをしていたミザリーとリリが、海の家で暮らすことになったのだ。
ミザリーとリリの引っ越しも終わり、初めて4人で暮らす日の夜、
海が入浴していると、いつものようにミウが入って来た。
「海よ、研究室は中々良いぞ」
「喜んでくれたら嬉しいよ。
ところで、この辺りは雪は積もるの?」
「わらわも良くわからんが積もると思うぞ。
この辺りはよく降るからな」
「そっか、しっかり蓄えをしておいた方が良さそうだね」
「そうじゃな」
2人で入浴しているとミウを呼ぶ声が聞こえてきた。
「ミウー、ミウー何処にいるの?」
「わらわはここじゃ」
ミウは、気軽に返事をして答えるとリリがやってきた。
「ミウ、あのね・・・・・・」
リリが固まった
「どうしたのじゃ」
「ねぇ・・・なんで、海がいるの?」
「いつもの事じゃ、気にせんでもよい」
「へぇ~いつものこと・・・・ですか」
「そうじゃ、いつもの事じゃ
リリも入りたければ入れば良かろう。無理にとは言わんがの」
リリは真っ赤な顔をして
「入る!!」
そう言って、服を脱いで入ってきた。
「やはりリリも、入りたかったのじゃろう。」
「う・・・・」
勢いにまかせて入ったものの、リリは顔をあげられなかった。
ミウは悪戯な笑みを浮かべて海に言った。
「海よ、どうじゃ、そこの狐っ子は尻尾の付け根まで見せてくれておるぞ」
「ミウ・・・・」
海は思わずリリの方を見てしまった。
「こっちを見るなぁぁぁぁぁ!!!」
慌てて海は目をそらした。
ミウは笑みを浮かべたまま
「わらわは毎日、海と入っておるぞ。リリよ、恥ずかしいなら無理をせんでよい」
「私も入る!無理なんてしてない!
いい海、お風呂に入るときは私も入るから!わかった?」
「はい・・・」
気力なく返事をする海だった。
不定期投稿ですがよろしくお願いします。
温かい目で見て頂ければ幸いです。
最近、ブックマーク登録や評価を見て喜んでいる自分がいます。
もし、宜しければ、ブックマーク登録や評価をお願いします。




