領主の呼び出し
ギルドに到着し、受付で依頼完了の報告をする。
「領主様からの洞窟探索の依頼ですけど・・・
何処に報告すればいいですか?」
「はい、えーギルドマスターに聞いてきますので
お待ちください」
「はい」
しばらくしてギルドマスターが来た。
「クラインさん、こんにちは、洞窟の事ですが・・・」
「何かあったのか」
「はい、ここで話をしてもいいですか」
「いや、奥に行こう」
ギルドマスターに連れられて応接室に向かった。
応接室に入り、全員が座ると
「どうだった?何かあったのか」
「はい、あったというか・・・ダンジョンになっていました。」
「ほう・・・ならば、これからも魔獣が出現するのだな」
「そうですね、間違いなく」
「わかった、感謝する」
「では、報告は終了で宜しいですか?」
「構わない、ただ、領主様がスタンビートの件でお礼をと、言っておってな
明日、夕刻より、食事会を開催するのでにいさん達も参加してほしい。」
「服がありませんので無理です」
「大丈夫だ、普段着で構わないと聞いている。」
「・・・・・ミウ、どうする」
「海の好きにしたら良い」
「わかった、クラインさん、出席します。」
「おお!では明日、夕刻に領主館で会おう」
依頼終了の報告と食事会の誘いを受け、海達はギルドを後にした。
「ミウ、僕、剣を持ってるけど魔物の落とした物なんだ
それで今回、ちゃんとした剣を買おうと思うから
武器屋に着いてきてくれる?」
「うむ、わらわも同行するぞ」
武器屋に到着し、カウンターで声を掛けた。
「こんにちは」
誰も出てこない・・・・・
「すいませーん」
奥で音がした。
「今、行くから、少し待ってくれ」
待っていると奥から小柄で髭をはやしたオヤジが出てきた。
「おう、待たせたな、何の用だい」
「剣が欲しくて・・・僕の背丈に見合った物はありませんか」
「素材は鉄か、ミスリルか?」
「ミスリルでお願いします」
「なら、これだな。
重さも長さも扱い易いぞ」
海は、ミスリルの剣を振って感触を確かめた。
「これがいいです。買います」
「金貨1枚と銀貨15枚だ」
海は料金を支払い、武器屋をでた。
ミスリルの剣は思ったより高額だった。
この後、食事をして宿に戻った。
翌日、海は、昼頃ギルドに顔を出し、買い取りカウンターにいった。
ミウは服屋に行った。
「昨日、魔獣の買い取りをお願いするのを忘れてました」
「おう、にいちゃんか、なら獲物を出してくれ」
「ここでは無理なんですが・・・・・」
「何を狩って来たんだ」
「地竜です」
「・・・・・・・・ちょっと待ってろ・・・・・」
再び、ギルドマスターが来た。
「にいさん、倉庫に行こう」
「はい」
倉庫で地竜を出そうとしたら待ったが掛かった。
「にいさん、これはどこで狩った?」
「ダンジョンです。地下10階に5体いましたので倒しました」
「5体・・・・・まさか2人で全部たおしたのか?」
「勿論です」
「もしかして・・・買い取りは全部か」
「はい、ダメですか」
「無理だ、金がない・・・悪いが3体だけ卸してくれるか」
「構いませんよ」
海は地竜を3体、ギルドに納品し、金貨60枚を貰った。
夕刻になり、海とミウは馬車で領主の館を訪ねた。
海は、アイテムボックスに収納していた服に着替え
ミウは、銀の髪と白い肌が映える真紅のドレスに着替えていた。
「ミウ、すごいね、よく似合っているよ」
「当然じゃ」
領主の館の門番に名前を告げると、中からメイドが出てきて案内してくれた。
案内され、会場に通されると既に多くの人が来ていた。
不定期投稿ですがよろしくお願いします。
温かい目で見て頂ければ幸いです。
 




