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ある日、突然、異世界記  作者: タロさ
異世界での生活
20/83

九尾の里、再び

海とケイは、狐人族の里に向かいながら

魔物や魔獣を狩っていった。


夜になり、食事を採り、ケイを寝かしてから

海は、持ってきた木材で、小物を作りながら見張りをおこなった。

朝になり、ケイと食事をし、再び里を目指した。

それから、2回程、野宿をした後に狐人族の里が見えてきた。


「ケイ、見て、あそこが九尾の里だよ」


ケイは、目を輝かせながら里の方向を見つめた。


「九尾の里の里と言うんですね、あそこに私と同じ・・・」

「そうだよ、狐人族がいるよ。

 さあ、いこう!」

「はい!」


ケイは、千切れるかと思うくらい尻尾を振っていた。


九尾の里に着き、門の所まで行き、門番の狐人に


「僕は、海と言います。以前こちらでお世話になりました。

 それで、申し訳ありませんが、長老かリリを呼んで貰えませんか?」

「わかった、ここで待て、勝手に中に入るなよ。」


門の所で待っていると、リリが走って来た。

全力で走って来た。止まってくれると思っていたが

そのまま海にぶつかってきた。


「バカァーーーーーーーーーー!!!!!」


海は、全力ラリアートをくらい、飛んだ。

落ちたところにマウントを取られ、往復びんたをもらった。


「バカッ、バカッ、なにしてんのよ!

 心配したじゃない!バカァーーー」


海の意識が遠退いてゆく。


「やめてください!ご主人様が死んでしまいます!!」

「えっ」


ケイが間に入ったことでリリは止まった。


「海、起きて」

「・・・・ん、久しぶり。

 リリ、元気みたいですね」


海は、仰向けに寝たままリリに挨拶をした。


「リリ、悪いけど、降りてくれる?」

「ふんっ」


リリはマウントを外した。


「ところで、どうしたの?」

「街に行った時に、このを見つけたから連れてきた。」

「こんにちは、私はリリ、よろしくね」

「ケイです。奴隷として売られている所を、ご主人様に買って頂きました。」

「奴隷・・・・・」

「うん、4歳の時に盗賊に捕まったらしい」

「そっか・・・大変だったね、でも、もう安心だよ。

 海、それで、どうするの?」

「うん、同族の方がいいと思って連れてきた。」


いつしか門の辺りには、大勢の狐人族の民が集まっており、

その中から長老が前に進み出てきた。


「海・・・だったかの、久しいな。

それで、その()をどうするのだ」

「はい、お久しぶりです。

 奴隷は解除できませんが、出来ればこちらでお世話になれればと思います」

「そうか、こちらで保護するのは問題ないが・・・・ただ・・・

 世話をするものが・・・どうかのぅ・・・」


長老が少し悩んでいると、大勢の中から1組の夫婦が手を挙げた。


「長老!私達がみます。いえ、見させてください!!

 お願いします。」

「どうかの、海よ、よいか?」

「ケイ次第です。ケイ、どうする?」

「私は両親もいません。それでもいいですか」


手を挙げた夫婦は満面の笑みで


「ああ、構うもんか、私達の娘になってくれ!」

「海さん、私、ここに残っていいですか?」

「うん、いいよ。幸せにね。奴隷の解除方法が解ればまた来るよ」

「はい、ありがとうございます。本当に有り難うございます」

「では、皆さん、ケイをお願いします。」


海は、それだけ伝えると九尾の里を後にした。

九尾の里から離れ、休憩していると何者かが近づいてきた。

とっさに海は隠れた。

隠れて見ていると来たのはリリだった。

海は現れて


「リリ、どうしたの?」

「わっ!脅かさないでよ・・・・・

 うん・・・私ね、海について行くよ。」

「へっ・・・・・?」


突然すぎて海は変な声をあげた。


「里とか両親とかはいいの?」

「うん、伝えてきた」

「怒られないの?」

「だから、伝えたと言ったでしょ、ダメならここに来てないよ」

「ですよねー」

「もう、決定だから、これからよろしく」

「・・・よろしく・・・」







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