ベイゼの街5
散策しながら街中を歩いていると
市場に到着した。
市場で調味料や野菜などを購入し、ミウに話掛けた。
「ミウは、欲しいものはないの?」
「あったらというか、いるなら便利と思うが・・・・・」
「何?言ってよ、明日お金が入って買えるものなら買うよ」
「うむ、わらわが欲しいのは身の回りの世話をしてくれる者じゃ、
手の空いている時は、他の事をさせても良いしな」
「そうだね、拠点に2人だけではやりたいことも出来ないかもしれないし、
賛成するよ。ギルドで、お金を貰ってから考えよう。」
「この街には、奴隷市場があるので
そこで奴隷を購入すれば良いと思うぞ」
「奴隷が売っているんだ」
海は、馴染みのない奴隷という身分と
ダイゼンでの自身も、奴隷になりそうだった時の事を思い出し、
複雑な気持ちになった。
翌日、ギルドに行き、受付でギルドマスターを呼んでもらった。
「すいません、ギルドマスターを呼んで欲しいのですが」
「はい、あ、昨日の・・・・少々お待ちください」
受付の人が、ギルドマスターを呼んできた。
「にいさん、待たせたな、あちらで話をしよう」
ギルドマスターと共に昨日と同じ応接室に案内された。
「まあ、座ってくれ。
結構な量があって驚いたぜ、おかげで物資に恵まれたがな。
それから、ワイバーンだが、にいさん達が帰った後、
オークションで高く売れたよ。
で、これがその明細だ」
ギルドマスターから明細を受け取り、確認した。
ワイバーン 金貨6×1
ボア 銅貨50×14
ファングラビット 銅貨20×25
ファングウルフ 銅貨25×20
グレーベア 銀貨3×7
ポイズンスネーク 銀貨1×4
ストーンスネーク 銀貨2×2
レインボーバード 銅貨30×31
ストーンリザード 銅貨20×13
地竜 金貨20×1
コカトリス 銀貨10×2
オーガ 銅貨10×10
オーク 銀貨2×9
合計 金貨26枚 銀貨96枚 銅貨90
「そこに書いてある金額だ。
地竜がいたのには驚いたぜ」
海は金額を見て、ミウの希望する奴隷が買えそうだと思い
嬉しくなった。
「問題ありません、有り難うございます」
「ああ、また頼む」
ギルドマスターと握手し、ギルドを後にした。
ギルドをでてから、奴隷市場を目指した。
奴隷市場に着くと、大きなテントがあり、その中に入って行く。
テントの中には沢山の檻があり、色々な種族がいた。
ミウと歩いていると、ミウが立ち止まり、海に合図を送った。
「主よ、わらわはこの子が良い、どうじゃ」
「うん、ところで、ミウは見ただけでわかるの?」
「もちろんじゃ、鑑定を使えば相手のステータスなど
見放題じゃ、それに真意の魔眼を使えば、悪意、嘘などもわかる」
「すごいね!なら、ミウに任せるよ」
「うむ、任せよ」
ミウの選んだ奴隷は
氏名 ミザリー
年齢 13歳
種族 混成種
魔法 闇
銀貨90枚
奴隷は、人間と魔族の間に生まれた子だった。
海は、奴隷商に声をかけ、銀貨90枚でミザリーを購入した。
「こんにちは、僕は海と言います。彼女はミウ、
君を買った訳だけど無茶な事を言ったり、暴力を振るったりしないから安心して、
これからよろしく」
「はい、ご主人様、どうぞよろしくお願い致します。」
ミザリーを購入し、ほかの奴隷を見ていると
海は1人の奴隷で目が止まった。
氏名 ケイ
年齢 8歳
種族 狐人族
魔法 火
金貨2枚
ミザリーより、遥かに高ったが、九尾の里での話を思い出し、
即決で購入を決めた。
「やあ、こんにちは、僕は海と言います。彼女はミウ、
取り敢えず、よろしく」
ケイには、聞きたいことがあったので、簡単な挨拶だけにした。
「・・・はい・・・ご・・ご主人様・・・お願いします。」
ケイは怖くて震えていた。
「ミウ、どうする?まだ買えるけど・・・・」
「あと1人かの、それで良いじゃろ」
「ミウが選んでくれる?」
「うむ、我に任せよ」
任せて歩いているとミウは立ち止まり、
「うむ、この子じゃ」
氏名 キュリ
年齢 17歳
種族 猫人族
魔法 火、水
金貨1枚 銀貨30枚
「うん、買おう」
奴隷商に声を掛け、猫人族の女の子を購入した。
「こんにちは、僕は海と言います。彼女はミウ、
君を買った訳だけど無茶な事を言ったり、暴力を振るったりしないから安心して、
これからよろしく」
「はい、私は、何でも致しますので
どうか、お見捨てにならないで欲しいです。」
「語尾にニャーとか、付かないんだ・・・」
「?????・・・付けた方が宜しいですか?」
「あ・・・・気にしないで、付けなくていいから」
「はい、わかりました」
何故か、ミウの視線が痛かった。
3人を連れて服屋に向かい、皆の服を買った。
ミウが、ミザリーの為にメイド服2着と普段着2着を購入していた。
他の子の服や、海とミウの分も、まとめて購入することにした。
服屋の隣に寝具屋があり、皆のマットと布団を購入することができた。
帰る道すがら市場により、多めに食材を買い、街を後にした。
不定期投稿ですがよろしくお願いします。
温かい目で見て頂ければ幸いです。