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toy gun  作者: エベレーター
ゲームはクリアを待っている
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鈍色之風、金之瞳 0

デスゲームではないです。

週一回月曜日に投稿を目指してがんばるよ。

 「ガアアアアアアアアア!!」




――マズイッ!! 

三頭犬の巨大な大顎が私の喉元を噛みちぎろうと飛びかかる。


「おい! 危ねえぞ!」


 男の前蹴りが犬の横腹を蹴り飛ばし、私の頭と胴体が千切られるのを阻止した。

 しかし、男は蹴りをしたことで隙がうまれた。

 それを見逃さなかった別の犬が男の右足首を狙う。


「危ねえ!」


 私の銃撃がそれを阻止。

 私達はお互いをカバーすることによって犬の群れから身を守っていた。

 お互いを守りながら、道路を走り、予定していたポイントへと急ぐ。

 そのポイントは最後の仲間が爆弾を仕掛けた場所だ。


 後ろを振り向いて犬の数を確認。1、2、3……9匹か。

 流石にこれら全部が一網打尽にできるとは思えないが半数は屠りたい。

 前方、道路に面した建物から銃撃が2発。『準備はできたいつでも行ける』の合図だ。

 隣を走る男とアイコンタクト。


「お互いに生きてたらまた会おう」

「あぁ、生きてたらまた会おう」 


 銃を上に向けて一発。

 『こちらも覚悟ができた。やってくれ』の合図を送る。


 直後、爆破の衝撃が身を包み視界が暗転した。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――   


 


 師走。

 世間では一年もあと少しで終わり。

 

 一年が過ぎてまた新しい一年が始まろうとしている。ハッピーニューイヤー!

 楽しく過ごせたいい一年だったよ本当に!

 入った学校も良かったし、私のクラスの担任の先生方もゆるくて本当に楽しかったよ。

 なにせ授業中にこっそり射的ゲームで遊んでいても気が付かないか、無視して授業をしてくれたからね。流石にオフラインの自己鍛錬だけど。

 まぁーVR空間で時間を引き延ばす技術が世に出回っていなければ私も真面目にやってたと思うよ。たぶんだけど。

 でもありがたーいことに神、もとい奇跡を生み出したエンジニア様であるダニエル・ホーエンハイム様様は生み出してしまったのだ。そう時間技術を。

 世間一般ではその技術はやれ悪魔の技術だなんだのと言ってるけど使ってみればわかるよ。ありゃ最高だから。

 まぁ、確かに? 肉体年齢と精神年齢の乖離とか言いたいことはわかるよ。でも「精神年齢200歳でしゅぅう」とかいうような年齢になるつもりはないしそこまで使うつもりもない。ただ楽しい時間を長ーく過ごしたいだけだよ。あと私は花の女子高生。つまり17歳。断じて精神年齢38歳とかじゃあない! 言ったやつの脳天には風穴開けたる。VR空間で。

 

 まあ何が言いたいかというと、一年間ありがとうとても楽しかったよ沙羅私立高等学校。

 中学で勉強した甲斐があったってもんよ。



 beeeeeeeeeeeeeeeeeeeep!!!!!!!!!!!!!!!!!


 

 

 お、授業終了三分前だ。そろそろ上がろっかな(・・・・・・)


 迷路のように仕切りが立てられた空間の中で動き回る玉に弾を撃ち込む作業をやめて授業に戻る支度をする。

 今のブザーはその合図だ。

   

 ちょうど授業も終わりになったタイミングだった。グッド! すばらしい。

 

 あ、ちょっとまってちょっと待って。まだ私に話しかけないで。VR接続を切ってる途中だからお願いちょっと待って。


 

「ねえ湊ちゃん? 起きてー! 授業終わってるよ。さすがに長時間微動だにしないのはおかしいから寝てもいないし起きてもいないのはばれてるよ?」


 なんですと?


 今ナンテイッタ?


 もう一度お願い。


「ほーらー早く起きてーお昼ご飯の時間だよー!」

「まじ? 私が夢を見ていたのばれてた?」

「あ、起きた。うん。多分先生も知ってるよ。成績がそこそこ優秀で良かったね。これで悪かったり授業中も騒いでいたら指導ものだったね」

「はーもっと早く知りたい事実だったあ」

「で、何やってたの?」

「ん? 何って、ゲーム、かな?」

「なんで疑問形なのよ……」


 そりゃあ、やってることは練習というか訓練だから楽しいも何も感じないし、毎日行う反復練習、筋トレみたいなものだからね!

 

 もはや義務みたいなものなのだよ。そう、君がやっているソシャゲのようなね。

 

「なーんか怪しいなあ……。でもいいや早くご飯食べよ!」

「うんそうだね。とっと食べて昼寝しよ!」

「また眠って、また夢をみるの?」

「うん? 何かしたいことでもあった?」

「ちょっと相談事があるの。湊ちゃんはよく授業をさぼって裏で何かしてるじゃない? そうゆうのに詳しいんじゃないかな~って私は睨んでるの」


 おっとこれは不味いな。選択をミスるとめんどくさそうだ。

 

「とりあえず言ってみてよ。多分相談に乗れると思うし」

「よかったあ」


 そう言って私の友達―最上勝美は私の机の前に弁当を広げた。

 その顔は思い悩んでいる顔じゃなさそう。よかった。ヘヴィイイイイな話ではなさそう。

 VRゲームでの痴情の縺れの調停とかじゃなさそう。

 

 じゃあなんだろうね? あ、そのコロッケ美味しそうだね。え? くれる? ありがとう。


 コロッケをもしゃりながら目を見て話しを促す。

 

 今の私はコロッケパウワーで割と寛大な気持ちだ。どんどん喋ってくれたまえ。

 

「あのね」


 うんうん。

 もうちょっと飯に集中していい? ダメ? そっかあ、駄目かあ。

 

「やりたいVRゲームがあるの」

 

 そりゃあいい。やったらいいじゃん。


「やればいいじゃん。何が問題なの? 値段? 月額いくらなの? 今時そんなにたくさんお金とるとこないと思うから別の問題か。じゃあ何? やっぱり女性ユーザーの数? そんなに気にすることないよ。向こうの世界では性別なんて自由に変えられるからもがみんが自分から私女ですっていっても大抵の人は信じないから安心してプレイするといいかよ。それでもやっぱり心配だなあって思うならアバターを男にするといいかなぁ。ノッポで、ガチムチのおっさんにするといいかも。意外とそういうアバターの人は多いから目立たないし、見た目おっさんにガチ恋するユーザーは少ない。あ、別にいないわけじゃないけど稀有だからね。ほかになにか女の子が気になる事ってなにかあったかなあ? あ! あったわ。ゴア表現。見た目がかなりグロかったり、血しぶきが飛ぶのが嫌って子結構多いもんね。わかる。わかるよ~(わからない)私も思わず目をつぶっちゃったし(目蓋どころか心ですら一ミリも動かなかった)でも、人間慣れるものだよ。どうしても無理っていうならVR端末のゴア表現規制機能をオンにするといいよ。あーまってよやっぱ今の無し。大抵の端末って最初から規制入ってるし、未成年の端末なら尚更だったこと忘れてた! まぁ、いいよね細かいことは! で? 何が問題なの?」

 

「凄い早口」


 おっとつい興奮していっきに喋っちゃった。 

 うっかりうっかり。

 これじゃあ私が一人でエキサイトしてる変な人みたいじゃんね。

 そいつはいけねえや。

 で? 続きは?

 

「あ、うん。私もこことは違う世界で冒険というか探検とかしてみたいなって思って、見つけたゲームがあるの。その違う世界の冒険のことを一緒に話せる友達が欲しいなって思ってね」

「うん? 話すだけでいいの? 一緒に遊ぶとかじゃなくて?」

「学校や周囲の人とは全く別の人たちと現実世界のシガラミ無くまっさらな気持ちで遊びたいから出来事を話すだけでいいの」

「へえ、いいね。一緒にプレイしようって誘われたら断ろうと思ったからよかった」

「せっかくだし、学校、バイト以外の交友関係を作りたいかなって」

「おっけー! 協力してもいいよ。それくらいなら私も気楽だし。何てゲームなの? ちょうど私も大規模イベントが終わって別のゲームで遊ぼうかなって考えていたからそのゲームで私も遊ぶよ。タイトル教えて」


 

  

「タイトルはねー『Mechanize Elysium』っていうんだ」




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