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空想科学魔法  作者: 愉魅夢
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魔力切れ

「つまりじゃ。ヌシは儂の求めていたことを再現してくれた。儂の考えを証明してくれたのじゃ。」

これが姐さんの興奮したわけか。

「でも……これ…みんなが使えないと証明にならないんじゃ?  俺だけの特殊能力かもしれないし…」

「その心配はなかろう。さっきの術なら儂にも出来そうじゃ。なるほどのう。魔力を体内で練って放出か。儂らにはなかった発想じゃ。」


東洋における気の概念だが、こっちにはないのか。


「してヌシよ。ここに来るまでの間に2、3度、魔力切れを起こしたそうじゃが体の方は大丈夫かや?」


あの時の脱力感は魔力切れの物だったのか。しかし単なる貧血程度の事。何を心配しているのか?


「ここのフェネが心配と同時に不思議がっておった。何故にほぼ0の残存魔力で生きていられるのかと。」

「えっ?」


「先ほども言ったろう『生き物すべてはこの魔力によって生かされている』と。逆に言えば、その魔力が尽きると…」

「死?」

「そうじゃ。『死』じゃ。普通は残り3分の1を切ると脱力感が起き、生命維持最低限界前に意識が途切れるものなのじゃ。が、ヌシは、ほぼ0の状態でよろめいた程度じゃ」

 確かに脱力感はあったが、命の危機感はなかった。

 『ちょっと貧血?』って程度だ。


 『生き物すべてはこの魔力によって生かされている』それならば魔力が尽きれば命も尽きる。

 しかし俺の世界に魔力はない。したがって俺は魔力で生かされているわけではない。故に魔力ゼロでもOK?

 

 そうなるとあの脱力感は何だろう?

 ・単なる魔力の喪失感?

 ・この世界に俺の体が順応し始めている?

 ・生命力⇒魔力変換していた?

 仮定を考えていくとどんどん怖いものになってしまう。

「で、ヌシのその体質を見込んで頼みがあるのじゃが。」

「お断りします。」

「何じゃ? 頼み事も聞く前に即決とは。」

「さしずめ、『限界まで魔力を出してみてくれ』ってところでしょう。」

「ちょっと違うが、大体は合ってる。よく解ったのう。」

「解らいでか! 今は大丈夫でも、一般的には危険な行為でしょ。断固お断りします。」


「…残念じゃのう。もし危険な状態になれば、ここのフェネの胸にパフパフさせながら回復の術をかけさせるつもりじゃった「お話だけでも伺います!」んだが。」


「…変わり身が早いのう。」


フェネは「そんな話聞いてません」等とまくし立てているが気にせず話を進めよう。

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