おためし2
ジャングルを出て街道に沿って走ってゆく。
この走竜、以外と乗り心地がいい。
以前に馬に乗ったことがあるがその時と比べて……「揺れがない?」
鞍自身、細工しているように見えなかった。
そういえば乗るとき、フェネがなにか言っていたが…そういえばその時にも微量の「力」が…
とたんに揺れが激しくなり、走竜はスピードを落とし、止まった。
降りるよう促され、1時間ぶりに地面に立つ。
道脇にはマイルストーンと東屋?
休憩らしい。
フェネは手の平をこちらに向け赤い顔して[ここで待ってろ]と意思表示後、近くの林に入っていった。
何をしに行ったのか疑問には思ったが、聞く手段がないし、様子からして聞くだけ野暮であろう。
走竜と二人でお留守番である。
走竜がそこいらの雑草を食べている間に再検証である。
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自分の体の中の「力」が戻っている。
前回試した時より多そうだ。
さっきの技、試して見てもいいが同じ技だと能がないが
打撃系だと失敗すると痛い。破片も危険。
電撃系だと下手すると感電。
放出系。さらに収束して威力を高めるとなると銃系になるのだろう。
「サイコガン」腕が吹っ飛びそう。
「霊銃」指が吹っ飛びそう。
発動シークエンスを考えるとやっぱりあの技が基本中の基本、初歩中の初歩なのだろう。
鳥山先生は偉大である。
でもやっぱり「おんなじ」は嫌なので少し集中力、収束率を高めてみよう。
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「か~」丹田に集中。「~」さらに集中
「め~」蓄積。「~」さらに蓄積
「は~」移動経路を前もって確保。「~」両手のひらへ損失なく移動
「め~」収束。「~」さらに収束
「波っ!!」放出
[ビシュ!][ドンッ!]
なんか出たどころではない。目印にしていた樹に拳大の穴が開いていた。
今度も、脱力感はあったが、崩れ落ちるほどではなかった。
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何が良かったのか威力は上がった。魔法はともかく「かめはめ波」が打てる世界であることが分かった。
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その後やっぱり、フェネから何を言っているか分からない説教を受けた。