第四十一話 問題は意外と?
転移させられた美香は、いつに間にか囲っていた魔物達に拘束されていた。
両手両足を特殊な手錠で繋がれ、椅子に座らされている。
両脇に屈強な衛兵を立たせて、逃げる隙を与えない。
美香が睨む先には異様なオーラを纏った男性が三人立っていた。
一人は5mはあるゴーレム。全身が金属で覆われていて並みの攻撃ではびくともしないだろう。
もう一人は細身な青い瞳ををした男性。髪は長く、後ろで縛っていてメガネが特徴的。手に持っている本から気持ち悪い魔力があふれている。
もう一人は銀色の西洋風の鎧で全身を包んでいる。兜を深くかぶっているため顔は見えないが、奥から光って見える赤い瞳は怖さを感じさせた。
「この方が…」
「うん、間違いない…」
「隠してはいるが、相当量の魔力量だ」
三人は目の前に来る。
美香は警戒しつつ見つめていると、跪かれた。
「へ!?」
「俺はグランデ。ゴーレムだが領地を守っているうちに魔王になった。主に壁として戦っている」
「僕はメフィスト。召喚術を極めていったらいつのまにか魔王にされてしまった」
「私はテラー。人間界で暴れていたら魔王になっていた。全魔王に出会ってからは魔界を守っている」
ゴーレム、本の人、鎧の人の順で自己紹介が終わった。
「美香殿、どうか魔界の王として君臨してくれないだろうか」
鎧の一人がそう言った。
美香の理解を放っておいて話は続く。
「前魔王が教会に封印されてからというもの、魔界の戦乱が耐えなくなってしまった。そこで美香殿なのだ。王として君臨し、まとめてほしいのだ。」
理解できてきた美香だが、納得いかないことがあった。
「その話をする前に先ず拘束を解きなさい!」
「逃げられると困るから却下する。王になるなら解放するが」
「ええ!?」
拒否されてしまった。
どうやら了承するまでは開放してくれないらしい。
「私は政治とかする気ないし…。私は人間界にも籍があるから…」
「大丈夫だよ。僕達が政治をするし、っていうより。いきなり来た人に丸投げはしないかな」
メフィストは苦笑しながら言う。
ならいいのかな?
「はぁ……わかったわ。なるから拘束を解いてよ」
「了承してくれて助かる」
こうしてあっさりと王が誕生した。
嬉しそうなテラーはあっさりと拘束を解いてくれた。
「さあ、祝いだ!!」とグランデが盛り上がろうとした時…
ドンッ
突然の爆音で場が静かになった。
「むぅ……敵襲か?」
グランデがそう判断したが、美香はすぐ分かってしまった。
拓斗である。
魔界に飛ばされたことを知って、探しに来てくれたのだろう。
軽くうるっときた美香だったが、ある事を思いついてしまう。
このまま帰っては折角、イチャイチャ出来るのを邪魔されたモヤモヤが晴れないと…
この三人に大打撃を与えたいと…
こうなれば即実行よね?
美香は全身から魔力を溢れさせて、変化する。
魔物化した美香は椅子に座って三人に問いかけた。
「ねぇ? 私の下僕達と力比べしてみない?」
今回は少なめになりました。
なんとかまとめようと必死なのですが難しいですね。
終りが見えてきた気がします。




