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異世界に出戻りしました?  作者: のしぶくろ
番外編とか後日談
124/149

番19:気持ち

「まあ!お兄様はそんな言葉で?」

「ヘタレのくせに、なかなかやりますね…」

 吐かされましたよ、全部…。恋バナを前にした女性は怖いです…。

 盛り上がる二人とは対照的に、わたしは屍です。

「で?」

「え?」

「え?じゃありませんわ。サクラちゃんはどういったお返事をするつもりなんですの?」

「どういうって、まだそれは考えている途中で…。それに、そもそもわたしが王子のことをどう思っているかも…」

 王子は待つと言ってくれました。そりゃ、いつまでもってわけにはいかないでしょうけど、まだ考える時間がほしいのです。

「ああ、もう!焦れったいですわね!サクラちゃんはお兄様のことが好きではありませんでしたの!?」

 は?……ええっ!?いつ?どうして?どこでそんな話になっていたんですか!?

 わたしが目を白黒させていると、アリア様は不思議そうな顔になりました。

「サクラちゃんは、お兄様のことが好き、なのですわよね?」

「え?そんな……わかりません…。そりゃ嫌いではありませんが、好きかと言われれば…。それに結婚ともなると…。それに、わたしはこんなですし、身分だって差があります」

「はぁ~」

「まずはそこから、ですか」

 あれ?どうして二人はわたしをそんな呆れた目で見ているのですか?

「サクラちゃん、いいですか?貴族の、しかも王族にとって結婚とは義務なのですわ。血筋を残し、子供を作って家を存続させる。それが貴族の結婚というものですわ。もちろん、権力などの政治的な意味合いもありますが、これは置いておきますわ。そしてこの国は政略結婚だけでは無くて、恋愛結婚も推奨しています。もちろん、まだ政略結婚の方が多いのも事実ですが。そして、僅かながらも貴族と平民との恋愛結婚というのも存在していますわ。かつての王族でも、正妃に平民出の女性がついたという記録も残っているほどですわ。故に、貴族にとっても平民との結婚はそれほどタブーというわけではありませんの」

 ええ、それは知っています。ですが、平民との結婚があまりよくは見られていないのも事実です。下級の貴族ならまだいいですが、上位の貴族や見目の麗しい方が相手だと、嫉妬が凄そうですし。

「つまり、結婚して最優先されるのが子を産むことですわ。一部の貴族は血筋だのなんだのと拘っていますが、女からしてみれば好きでもない殿方の子を産むなんて御免ですわ!吐き気すら感じるほどの欲丸出しの不細工な貴族よりも、心が通じ合った平民の方がよっぽどましというものですわ!」

 うわぁ、そんなこと言っちゃっていいんですか?そりゃ、わたしだってスケベ親父は御免ですけど…。アリア様だって、王族ですよね?

「コホン。まあ、そういうわけですから、身分だのなんだのは気にしなくてもいいですわ。大切なのはサクラちゃんがどうしたいか、ですわ。余計な事はひとまず置いておいて、サクラちゃんはどうしたいんですの?」

「……わかりません」

「は?」

「わからないんです…!だってわたし、知っている人から告白なんてされたの初めてですし、それだけでも一杯なのに、プロポーズですよ?答えなきゃって思って考えても、ぐるぐると同じことばかり考えちゃいますし、どういう答えを返してもこれまでの関係とは変わっちゃいますし…。わたし、どうしたらいいのかわからないんですよぉ…。ふぇ…」

 自分でもよくわからない感情が溢れて来て、なんだか辛くて…。思わず涙が零れてしまいました。

「サ、サクラちゃん?」

「アリア様、ここは私に任せて下さい。……サクラ様?落ち着いてください」

「ふぇ…、シフォンさぁん…」

 シフォンさんはわたしの横に来て、そっと抱き締めてくれました。わたしはシフォンさんのお腹に顔をうずめるようにして抱きつきます。

「サクラ様は怖かっただけですよね?何事も踏み出すのには勇気がいるものです。そして踏み出したら後戻りをすることができませんから…。殿下とのこれまでの関係が変わることが怖かったんですね。……ですが、殿下はすでに踏み出されました。サクラ様に告白という形で…。サクラ様がどう思おうとも、それは起こってしまったことなのです。そして殿下が踏み出された以上、サクラ様がこのまま悩み続けていたら、きっと一番悪い形で関係が変わってしまうと思います。ですから、まずは何も考えずに私の質問に答えて頂けますか?」

 シフォンさんの手が、わたしの頭を撫でるようにゆっくりと動いています。そのおかげか、幾分、わたしの心は落ち着いてきました。

「うう…。わかりました…」

「いい子です。ではまず、サクラ様は殿下のことがお嫌いですか?」

 嫌いでは、ないです。

 だから首を横に振ります。

「そうですか。では、殿下の悪いところや嫌なところを仰ってください」

 悪いところや、嫌なところ、ですか…?

「思いつくままで結構ですから。急がなくても、ゆっくりで結構ですから」

「……デリカシーのないところが嫌いです。王子は女心を全くわかっていません。それと、ヘタレなところも嫌です。ご飯を食べても美味しいとしか言ってくれないところも、悪戯好きなところも、背の高いところも誰にでも優しいところも嫌い。そのくせ、時々ドキッとする行動をとったり、意外な一面を見せて驚かせるところもずるいです。そうかと思えばこの間だってちょっとしたことを気にして心配してくれましたし、困っていたらいつの間にか傍にいて優しくしてくれますし…。いつもへらへらと笑っているくせに、ずるいです。いつもご飯を食べに来ているせいで来ない日は心配させられますし、来ても疲れた顔をしていたらやっぱり心配になります。あと、プロポーズしたくせに次の日には何でもないように振舞って、わたしだけドキドキさせられるのは不公平です。わたしだけが意識しているみたいで馬鹿みたいじゃないですか。それと…」

「サクラ様、もう結構です」

「え?」

 まだまだ言えますよ?もういいんですか?

「気付いていました?途中から、惚気になっていましたよ?」

 惚気って、わたしはただ王子の悪口を並べていただけで…。

「サクラちゃんはお兄様のことをよく見ていますのね」

 アリア様はなんだか呆れたような顔をしています。

「では次の質問です。サクラ様は殿下がいなくなると寂しいですか?」

 う…、それは…。

「多分、寂しいと思います…」

 ですが、それはシフォンさんやアリア様も同じことで…。

「では殿下がサクラ様のことを嫌いだ、二度と会いたくないと仰られたらどう思いますか?」

 え…?

 王子にその言葉を言われた場面を想像すると、胸が苦しくなりました。

「うぅ…」

 じわりと涙が浮かんできます。

 王子がそんなことを言うはずがない、と思っていても、想像の中の王子が言った言葉にが私の心を突き刺します。

「辛かったですか?では殿下のお隣に別の女性が、仲睦まじく腕を組んでいたらどうでしょうか?」

 王子が女性と一緒にいるのは見たことがあります。その時はただ談笑しているだけでしたが…。

 その女性と王子が腕を組んで…?王子の笑顔がその女性だけに向けられて…?

 胸がちくちくします。

「嫌だと思われましたか?祝福できそうにありませんでしたか?」

 コクン、と頷きます。

「最後の質問です。その女性では無く、サクラ様が殿下の傍にいたいと思いますか?」

 少し考えて、やはりコクンと頷きました。

「それが答えですよ。サクラ様は殿下のことを、他の女性に渡したくないと思っておられます。それが好きという感情です」

「これが、好き…?」

「はい。サクラ様は、殿下に恋しておられるのです」

「……恋?わたしが?」

「そうです。そして恋は育てれば、いつか愛に変わります。サクラ様の恋は随分と育っているようですから、近いうちに愛に変わるでしょうね」

 自覚は無かったようですが、とシフォンさんは続けました。

「恋とは一方的に想うもの。愛は育むものです。そして愛は、相手の悪いところも全て受け入れた上で、なお変わらないものです。サクラ様は、殿下の悪いところや嫌なところも含めて好きなのでしょう?ならそれはすぐに愛に変わります」

「わたしは、王子のことが、好き?」

「ええ。そして好きだからこそ、殿下の傍に別の女性がおられれば気になりますし、嫉妬します。そして好きだからこそ、殿下との差が気になります。先程サクラ様が仰られていた身分などもそのせいだと思えば納得がいきます。そして身分差に関しては先程アリア様が仰られたように、気にするほどのことではありません。お二人の気持ちがあれば、乗り越えられる物です」

「でも、わたしの身体はこんなですから…」

「それは、殿下に満足していただけるか、ということでしょうか?」

 シフォンさんのあまりにも明け透けな物言いに、思わず顔が赤くなってしまいました。

 そりゃ、プロポーズされたわけですし、それに応えると言うことは、その、ふ、夫婦になるわけですから、そういったことになるのでしょうけど…。

「殿下の好みは存じ上げませんが、少なくともサクラ様にプロポーズをされた時点でその点は安心してもいいかと思います」

「……どういうことですか?」

「この際ですから殿下の性癖は置いておくことにしまして、殿下は何度かサクラ様の裸をご覧になっていますよね?」

 は、裸って…。そりゃ、何度か見られたことはありますが…。ですが、あれは事故で!

「詳細は別にしても、その上で殿下はサクラ様を選ばれたのです。ですから、夫婦の営みに関しては問題ないかと思いますよ?」

 夫婦の営みって…。いくら女性しかいないからって、顔色も変えずにそんなことを言うのはどうかと思うのですが…。

 あ、そう言えばシフォンさんはすでに人妻でした!つまり、その夫婦の営みもすでに経験済みということで…。

「あの、シフォンさん?」

「なんでしょうか?」

「その、い、痛かった、ですか…?」

「は?」

「だから、は、初めてのときです…。血が出たり、凄く痛いって聞きましたから…」

「え?あ、そのことですか。そうですね、痛かったですし、血もいくらかは出ましたが…。私は痛みよりも嬉しさの方が大きかったですね。私の場合は旦那様も優しくしてくださいましたし、なにより、自分がずっと望んできたことでしたから…」

 ああ、そうでした。シフォンさんは幼いころから許嫁が決まっていたんでしたね。シフォンさんの言葉を借りるなら、それからずっと愛を育んできた、ということでしょうか?シフォンさんは政略結婚でありながら、恋愛結婚でもありましたからね。

 というか、初めての時を思い出しているのか、シフォンさんは頬を染めてうっとりとしています。ちょっと色っぽいですね。

「アリア様はどうでしたか?」

 あ、アリア様のことをすっかり忘れていました。そう言えばアリア様も人妻でしたね。

「わたくしですか?わたくしの場合はシフォンとは違って、愛というほどの物はありませんでしたわ。ですが、そんなに痛くは無かったですわね。血はそれなり出ましたけど、その割に痛みは少なかったように思いますわ」

 ほうほう、個人差はあるんですね。

「そうですか。サクラ様は殿下とのサイズの違いを心配しておられるのですか?そればかりはどうしようもありませんが…」

「そうですわね。お兄様のモノがどれほどかはわかりませんが、覚悟は必要かもしれませんわね」

 モノって!?ちょっと、わたしはお2人と違ってまだなんですから、怖がらせるようなことは言わないでください!

「そうですね。サクラ様は身体のサイズもそうですが、それ以上にあちらは小さいようでしたから、普通の殿方のサイズでもきついと思います。そういった意味では十分に殿下には満足していただけるのではないかと思いますよ?」

 シフォンさん!?何を言っているんですか!というか、表現を控えて下さい!

「ですが、それほど心配されなくても大丈夫だと思いますよ?殿下も慣れていらっしゃるでしょうし、優しくしてくださると思いますから。それに、最初は痛くても何度もしているうちに痛みは無くなってきますから。私も最初の数日は痛みがありましたが、何度もしているうちに気持ちよさだけになりましたし。今では私の方から求めることさえあるほどですから」

「そうですわね。わたくしも1週間もすれば大丈夫でしたわ」

 二人とも、ぶっちゃけすぎです!

 って、やっぱり王子って経験済みですよね?

「あら、そちらを気にされていたんですか?ふふ、殿下の初めての相手が自分でなくて残念ですか?」

 心を読まないでください!べ、別にそれが残念ってわけでは…。王子だってそれなりな年齢ですし、経験の一つや二つはあるでしょうし…。それに、王子はもてますから…。

「嫉妬するサクラ様も可愛らしいですね。ですが、それなりに高位の貴族となると、成人を迎えた時には女性も経験しておくのが常です。これには経験のなさから籠絡されないようにという目的もあります。ある程度の家柄となると、それだけで御令嬢に狙われますからね。ですが、ほとんどの場合は経験と言っても、そういったことを仕事にされている方がお相手になります。もちろん、そういった女性は薬によってお子を孕むことはありませんし、仮に子供が出来たとしても認知されないと言うのがルールです。恐らく殿下もそういった女性が相手だったのでしょう。ですから、サクラ様が嫉妬されるほどの事ではありませんよ?」

 あ、そうなんですね。好きになってとか、そういうのではなかったのですね…。

 そう言えば、前世でもそんな話を聞いた気がしますが…。そういった商売というと、王都の一角にあるあの場所でしょうか?前世のわたしも何度かお世話になったので知っています。

 はっ!二人がニヤニヤしてこちらを見ています!

「べ、別に王子が誰と関係を持とうが気にしてなんていませんから!」

「そうですか?まあ、殿方には殿方のお付き合いというものがありますし、特に騎士の方はそういった遊びも好きなご様子ですから、今も通われているのかもしれませんね」

 ……え?もしかして、今も、ですか?

「ふふ、心配なさらなくても大丈夫ですよ。少なくとも、私の知る限りでは殿下にそういったご様子はありませんでしたから。それに、毎日サクラ様の家で食事をされているのでしょう?なら、そんな暇は無いはずですわ」

 う…。べ、別にほっとなんてしていませんから…。

「ですが、中には結婚をしてからも浮気や、そういった女性のもとへ通う方もおられると聞きます。それにはいくつか理由がありますが、その内の一つに女性側の努力不足というのがあります。殿方にまかせっきりで、女性側が努力しないと殿方も飽きてしまうのだそうですわ。私は何人かからそういったお話を窺ったことがあります」

「わたくしも聞いたことがありますわ。殿方が飽きてしまわれたとかなんとか…」

「もちろんそれだけでなく、殿方が浮気性であったり、気持が変わった、などという理由もありましたが、それでも女性側の努力が必要だと言うことは理解して頂けると思います。最初のうちは仕方がありませんが、時には女性側から求めたり、殿方に奉仕して差し上げるのも必要なのです。大切なのは、浮気をさせないことです。その為には殿方を満足させてあげることですわ」

「そうですわね。中には浮気は男の甲斐性、なんて言っている方もいますが、それは極一部の人ですものね」

「ええ。私の場合ですと、月のモノなどで旦那様のお相手が出来ないときは、お口で奉仕させて頂いていますね」

 おくっ!?

 いえ、わたしだってそれくらいの知識はありますし、前世でだって経験はあるのですから……ごにょごにょ。

「わたくしは胸で挟んであげると喜ばれると聞いたことがありますわ」

「そうですね。ですが……まあそれは置いておいて」

 今わたしの胸を見ましたよね!?置いておいてって何ですか!?そりゃ、わたしの胸はお二人ほど大きくありませんけど…!

「他には殿方の出された物を飲んであげると喜ばれるとか、一番驚いたのはお尻を好まれる方もいらっしゃると聞いた時ですね。さすがにそれは極端な方でしょうけども。とにかく、閨事は男女の共同作業です。殿方ばかりに任せていないで、たまには変化を与えて殿方を飽きさせないようにするのも必要だと言うことですね」

 うう、生々しいです…。男性側での知識はあっても、女としては未経験なわたしには刺激が強すぎます…。お二人はすでに経験者ですから今更なんでしょうけど…。人妻、恐るべしです!

「おっと、話が随分とそれてしまいましたね。この話はこれくらいにしておかないと、サクラ様が大変そうですね。……真っ赤になられたサクラ様も可愛らしいですが」

「そうですわね。それで、何の話だったかしら?ああ、サクラちゃんがお兄様にどう応えるか、でしたわね」

「はい。せっかくですから、シチュエーションなども凝りたいですね」

「え?応えるのは決まっているんですか?」

「今更ですね。殿下はサクラ様に求婚をなされた。サクラ様は殿下のことが好きでいらっしゃる。ほら、答えは決まっているじゃないですか」

 あれ?そう言われるとそうなのですが…。

「まずは場所、ですわね。どこかいい場所はないかしら?」

「王都の中だと限界がありますね。ここはひとつ、別の領地に目を向けてみるのもいいのではないでしょうか?」

「別の領地…。あっ!」

「どうされました?」

「以前、避暑に行った王族の直轄領がありますわ!あそこなら静かですし、大きな湖もありますの。とても綺麗な場所ですし、今なら丁度いい季節ですわ。それに夜は暗いですけれど、空を見上げるとまるで星が降って来るような気分になりますのよ」

「ほほぅ、それは中々いいですね」

「そうでしょう?湖のすぐ近くに別荘がありますし、防音もばっちりですわ。それに昼間は湖で水遊びもできますのよ?」

「ではそこで決まりですね」

「あの、わたしは…」

「サクラ様は黙っていてください」

 え…。わたし、当事者…。

「サクラちゃんはわたくしが誘ったことにします。それと、お兄様はわたくしがどうにかしますわ。いざとなったらお母様からも言ってもらいますわ。ああ、そうしたらお母様もご一緒に来られますわね。どちらにせよ、お母様には伝えておかないといけませんわね。こんな楽しそうなイベントを黙っていたら、後で怒られてしまいますもの。シフォンはどうしますの?」

「せっかくですからご一緒したいのは山々ですが…。私は旦那様に伺ってみないとわかりませんね」

「そう。はっきりしたら連絡してくださいな。日程はこちらで詰めますが、今月の終わりか、来月の頭になると思いますわ。予定は……1週間でどうかしら?」

「そうですね。そのくらいでいいかと思います」

「さあ、忙しくなりますわ…!」

「あのぅ…」

「こうしてはいられませんわ。わたくしはお母様に話をつけてきますわ。シフォン、わたくしはこれで失礼しますわ」

「わかりました。王妃様によろしくお伝えください」

 言いたいことだけ言うと、アリア様はさっさと退場してしまいました。

「あのぅ…」

「サクラ様、全て私達に任せて下さいね?大船に乗った気でいて下さい」

 もうやだ…。どう考えても碌なことにならない気がします。

 普通でいいのに…。




 アリア様から日程が決まったと連絡を受けたのは、2日後のことでした。


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