バトル・NO12 睡眠と食事と私。
『もう…嫌だ。』
とうとう言葉に出てしまった。ここ数日…色々考え込んでる。とうとう会社のデスクに頭を置いてしまった。
うちの部署の人達(社員)はみんな会議中。私は電話番。誰も居ないから、こんな事が出来る。
『椎原さん!ごめーん!コーヒーを要れてくれる?』
不意に会議室のドアが開いて、男性社員に声を掛けられた。
私は急いで返事して席を立った…までは良かったが…目がグルグル回り、頭の痛みが鋭く私を襲う。そして堪らず膝まづいてしまった。男性社員が意識の遠退く中で私の名前を呼んでいる…その後私の記憶は無くなってしまった。
また…夢を見た。毎回同じ夢。二度と見たく無い夢…。
『もう嫌だ!!!』
自分の叫び声で目が覚めた。
そこには心配顔の美菜。その隣には静かに佇む妃河君の顔があった。
『楓!?』
『み…美菜…。どうして?ここは?』
『医務室よ…。本当に心配したんだからね!!妃河君から連絡があって飛んで来たのよ!』
美菜は涙目で微笑んだ。
『心配かけてゴメン…。』私は静かに謝る。
『妃河君に御礼言いなさい!楓をここまで運んでくれたのよ!』
彼は『大丈夫そうで良かった…』と言い微笑んだ。
『妃河君も有難うございました…。』
私は彼に力なく微笑んだ。まだ頭がはっきりして居ない。
『あらっ?気付いたの?』
常時いる女医がやって来た。『ちゃんと!食事と睡眠を摂らないと駄目じゃない!今日は帰って、ゆっくり休みなさい。』
確かに最近、食事と睡眠を摂って無かった。眠ると夢を見てしまうから…。
『あっ!会社の方は大丈夫よ!妃河君が上の人に連絡してくれてるから…。』
美菜はまだ心配そうに話す。
『すみません…。じゃあ今日は休ませて頂きます。』
頭を下げた。
そして妃河は一言
『今日は何を言われても送りますから。』
彼はいつもと違いきつめの口調で私に向かって呟いた。私はみんなの有無を言わさぬ顔に頷くしかなかった。
教訓その11…睡眠食事は摂りましょう。