第二章「基礎訓練」
訓練が始まった。
基礎体力の訓練からジオ家相伝の剣術のジオ流剣術の訓練まで行う、
主に三歳から七歳までは基礎的な訓練であり、本格的にジオ流剣術を習うのは八歳からである。
だが例外も存在する。
「おい、あれどういう事だ」
「本格的に習うのは八歳からじゃないのか」
「いや、ヨナ・ジオは七歳からジオ流を習い始めたらしいぞ」
ヨナ・ジオとはジオ家傍系の女子であり、十八歳未満の中で十二歳でトップ3入りしている。
「でもあいつ五歳って聞いたぞ」
「あいつと言うなあの方は直系のアサノ様だぞ」
「おいそこ、喋らず黙ってやれ」
「「はい、教官」」
〜休憩時間中〜
「教官」
「どうした」
「何故、アサノ様は五歳なのにジオ流を習っているのでしょうか、直系だから特別...ということなのでしょうか」
「いや、直系傍系は訓練所では区別しない」
「では何故」
「それは、五歳ですでにジオ流を習うに値する能力を持っているからだ、お前らもそれだけの力を身につければ八歳にならずともジオ流を習うことが出来る」
「それだけアサノ様は努力したということですね」
「それもそうだが、アサノ坊ちゃんは肉体的そして技術的どちらにおいてもとても大きな才能をもっている、
そして普通ならオーラか魔力どちらかしか持っていないがアサノ坊ちゃんはどちらも持っておられる、
さすが当主様の息子だ、そろそろ再開するぞ」
二年後
五歳になると実践訓練が始まる。
「おいコレカ、お前本当に当主様の息子でアサノ様の弟なのかよ、当主様がその辺で拾ってきたんじゃないかw」
「確かに言えてるなぁ」「弱すぎるもんな」
「……」
何も言えない。確かに俺は弱い。同じ訓練いや同年代の奴と比べれば俺の方が努力してるはずなんだ。
なのに力でも技術でも勝てない、動体視力と五感の感じる能力なら勝てるが体がそれに追いつかない、
追いつかないなら剣においてないのと同義だ。ただまだ諦める時じゃない。
それから八歳になるまで実践訓練ではボコボコに打ちのめされ、それ以外ではバカにされ続けた。
なぜ誰も助けてくれないのだろうか。そんな疑問を持ち続け、
復讐したいとは思わない、だから神がいるなら奴らに追いつける力をくれ、と願い続けた。
アサノ兄さんに助けを求めようとした時もあった、
しかしアサノ兄さんは八歳の時、当時十二歳のヨナ・ジオに完膚なきまでな敗北を味わわされてから、
ヨナ・ジオが訓練生を卒業するまでに勝つと言って、訓練に訓練を重ね、のめり込んでいた、
そんな兄さんをこんなちっぽけな悩みで邪魔をする訳にもいかず、相談出来ずにいた。
父上は苦手意識を持っていたため、自分から会いに行くことすら出来ず、まして悩みを相談出来るはずもなかった。
八歳になるまでに肉体的な才能、剣術の才能がないことに気がついた。
また、訓練生で唯一オーラが発現し使えるになっていた。
兄さんやあのヨナでさえも発現すらしてないオーラを使えると言えば聞こえはいい。
確かにオーラはとても強い力だ、世界でもオーラを発現させた人間は少ない、ましてや使える人間はもっと少ない
何故オーラを発現させた人間は少数なのに僕が使えるのか、答えは簡単だ、
オーラは魔力とは違い、生まれた時から総量が決まっていて、強く危険で扱いにくい力である。
オーラは一部例外を除きオーラを扱える器として完成するまで使用することが出来ない。なぜなら、自身の防衛本能により力をセーブする力がオーラにも働くからである。
オーラを扱える器となるには2通りの方法がある、
ひとつは肉体的に強くなり、オーラによって受ける肉体のダメージを軽減すること、
ふたつめは自身のオーラに適応することである。
ふたつのほ方法には共通点がある、それは大きく強い器を作るにはそれだけ多くの時間が必要だということ
つまり
生まれ持ったオーラの総量が多く、強いほど発現し使用出来るまで時間がかかり、扱いにくく、
生まれ持ったオーラの総量が少なく、弱いほど簡単にすぐ発現し使用出来るということ。
僕の生まれ持ったオーラの総量はジオ家の人間はおろか一般人と比べてもとても少なく弱いということである。
オーラにも種類がある、防御に特化したものや自身の強化に大きな効力を発揮するものなど様々である。
また、強いオーラほど種類が多いもので、属性がついていたり、形を作れたりするのである。
皮肉にも僕のオーラは特殊なオーラでもなく、体に纏わせたり、武器に纏わせることに燃費がとても悪く、そのような使い方は出来なかったのである。しかし、体内で消費し能力を底上げすることの燃費と倍率は悪くなかったため、必然的に体内でのオーラの使用となった。
しかし、身体能力を底上げするとする、
全身を強化すると考えると、いくら燃費がいいとはいえ僕のオーラの総量では長く持たない。
必要な部分を必要な時に強化すると考えると、その手間と一回一回の精神的疲労が問題となる。
また、どちらを選択しても一般的に見て平均より少し上程度の身体能力を底上げしたところで限界は目に見えている。この点を踏まえてオーラの使い方に悩んでいたところあるひとつの考えにたどり着いた。
僕がジオ家の中でも飛び抜けた才能である動体視力と五感を強化しよう、と。
そして数ヶ月独学でオーラの使い方を学び、中枢神経(脳と脊髄)と一部の末梢神経を永久的に強化することが出来るようになった。
それにより、思考・演算能力等の上昇、神経の伝達速度の加速、視覚・聴覚・嗅覚の能力増加等に成功した。
残ったオーラは交感神経・副交感神経の活性化に使用する、つまり戦闘中の集中力向上やちゃんと睡眠を取れるようにする、食後の運動で横っ腹痛くならないようにする等に使おうと考え、一旦だがオーラの使用法がきまった。
小説を書いたことないのでコメントお願いします。