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第1話 何だかよく分からないものが怖い
「知れない」「聞けない」「見れない」
――そう、だから怖いのね?
始まりが不安で 隣の人を見つめた
そしたらその隣の人も そのその隣の人を見つめた
皆が皆を窺いあっている
けれどどこにも正解がないから
不安が一個膨れたら
たくさんの不安が連鎖していった
誰もが不安になったら 大きな町が飲み込まれていった
そしたら国ごとぱ落ちて 世界中ものみこまれていった
「始まりはちょっとの不安だったのに」
「何がおかしくてこんなに広がっただろう」
「ストーリー」
理由をつけて正体を確かめて。
そうしないと、人は不安を乗り越えられない。
私はそう思っている。
だから理解できない物があった時、過剰に怖がってしまうのよ。
それは良い事でも悪い事でもある。