襲来!!
Σ(・∀・;)
3話書き上がったから2話投稿します!
モブの朝は寂しいものだ…
これが主人公なら幼馴染の女の子が来てこう言うんだ。
『もう朝だよ!早く用意しないと遅れちゃうよ!』
みたいな…
しかしモブたるこの俺には朝からそんな事は起こるはずもない。
目覚まし時計に叩き起こされ、人前に出ても恥ずかしくない程度に身だしなみを整える。
そして自室に戻って一息つくために一服をする。
この瞬間が正に至福の一時!!
…………ごめんなさい。後半はウソっぱちです!!
これは作者の日常でした!!
というどうでもいい話しはこれくらいにしておこう。
さて、自室に戻りジャージから制服という名の戦闘服に着替えるとちょうど自宅を出る時刻に差し掛かっていた。
(よし!今日も完璧!)
モブの心得その1~ルーティーンは崩すな~
なに当たり前のこと言ってんだ?と思われるだろうが考えてみてほしい。
これがもし主人公で遅刻でもしそうものなら……
必ずと言っていいほど何かしらのハプニングが起こる。しかも異性絡みの……
そしてそれが主人公であれば好感度をあげる為の重要なファクターになるだろう。
しかしそれがモブだったらどうなるだろう?
そんなの決まっている!!
ネコまっしぐらだ!!
……間違えた。
ブタ箱まっしぐらだ!!
大袈裟に思われるかもしれないが主人公とモブとでは人権が天と地ほど違うのだ。
故にモブには不変的な行動が求められる。
少し熱く語りすぎてしまった。そろそろ出ないとヤバいことになりそうだ。
そう思いキッチンに向かい冷蔵庫から某10秒チャージを取り出し玄関に向かった。
「行ってきます。」
「………」
住人が俺以外誰もいないと分かっていても口にだすと少し寂しさが込み上げてきた。
「はぁ……行くか。」
ため息を吐き気を取り直して玄関を開けた。
「あ!しょうちゃん、おは……」
閉めた。
「ふぅ……落ち着け。まだ慌てる時間じゃない。」
玄関にある鏡がいつもと変わらない自身を映し出している。
どうやらいきなりイケメンさんにジョブチェンジしたわけではないようだ。
ドン!ドン!ドン!
「お~い!早くしないと遅れるよ~」
(次は時間だ。)
普段より家を出る時間が30秒ほど遅れてしまってはいるがこの程度なら許容範囲だろう。
ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!
「あ~け~ろ~!」
(間違いは起こしていない。いつも通りだ。)
「お願い!私を捨てないで!」
なにやら理由のわからないことのたまい出したが無視一択だ。
「あなたの為ならなんだってするから!」
(この子バカなの!?)
「ここから追い出されたらわたしはどこにいけばいいの!?」
頭をかきむしりたい衝動を必死で押さえながら何かこの局面を打開する妙案がないかを必死でかんがえる。
「あら?乃愛ちゃん、おはよう。どうしたの?」
「あ、お早うございます。実は彼氏にフラれてしまいまして……」
………プチン。
自分で言うのもなんだがかなり頑張って耐えていた。それでも何かが切れる音が頭の中に響いた。と、同時に玄関を思い切り開けた。
「誰がテメェの彼氏だ!?頭には虫でもわいてんのか!?」
「あ、しょうちゃん、おはよう!」
そこには満点の笑みとまんまとはまったなというほくそ笑みを見事に両立させた幼馴染が立っていた。
「………チッ」
「あ~!今舌打ちした!ヒッど~い!」
「違うぞ。これは俺なりの朝の挨拶だ。」
「はぁ~…朝からこんな美少女幼馴染がお出迎えしてあげてるのに。」
「美………」
自分でも頬がひきつっているのが分かる。
(美少女幼馴染って自分で言いやがった!)
「まぁ、いいや。それより行こ。ホントに遅れちゃうよ。」
いいわけないだろ!!…と叫びたかったが俺の理性がフル稼働してくれたおかげで耐えることができた。
ただ……この時の俺は多分……いや、きっとものすご~く嫌な顔をしていたと思う。
それでも高校には行かなければならないので歩を進めることにした。
俺はその道中で忘れていた朝食をチューチューしている。グビグビと飲み込みながらチラリと横をみると俺のとなりには自称・美少女幼馴染がいるわけです。
(まぁ、確かに美少女ではあるんだがなぁ……でもなぁ…こういうイベントは普通主人公もしくはイケメンさんとするもんでしょうに!)
食べ終わる?飲み終わる?……どっちでもいいや。と、特にすることもないので黙々と歩く。
「…………」
「…………」
お互い特に会話もなく住宅街を歩いていく。
(横さえ気にしないと今日も平和だなぁ)
次話は木曜に上げます!>^_^<