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蒼銀の祓魔師  作者: ラーメンマン
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第1話 幽霊少女とシェアハウス!?(前編)

不定期ですが投稿致します

龍宮島の埠頭に到着した俺達は学園長との待ち合わせ場所である。カフェを探していた。


「なあ、汐莉、カフェの場所はこっちで合っているのか?」

「うん、さっき、学園の生徒に学園長のお気に入りのカフェは何処ですか?って聞いてきたから間違いないよ。」

「そうか、早速待ち合わせのカフェに行こうか。」


汐莉が、学園長との待ち合わせ場所である。カフェを手早く探しだしてくれた。


俺なら、見ず知らずの人間に気軽に話し掛けることは多分出来ない。俺は自分の妹のコミュニケーション能力の高さに驚かされる。


カフェへと歩を進めること、~十五分後~ 俺達はカフェになんとか辿り着くことが出来た。


「お久しぶりです。学園長」

「久しぶりだねっ♪誠朗君」

「ちょ、い、いきなり抱きつかないないで下さいよ!」


学園長は、何の前触れも無しに俺に抱きついて、過剰とも言えるスキンシップを行いだす。まあ、俺としては学園長の微かな二つの膨らみの感触を背中で堪能していた。


「ちょ、兄さん、何やっているんですか‼学園長も兄さんから離れて下さい!」

「え~、なになに~、汐莉ちゃんもして欲しいの?」

「えっ、べ、別にして欲しいとかじゃ……」

「ふ~ん、汐莉ちゃんは大好きなお兄さんを取られて嫉妬してるんだね?」

「し、してませんっ‼」


学園長は汐莉をからかって遊んでいるようだ。汐莉はというと――顔を真っ赤にしながら俺を鬼の形相で睨み飛ばしていた。


「さて――冗談はこれくらいにして本題に入ろうかな?」

「「本題?」」

「うん、入学前だけど、君達兄妹に依頼してもいいかな?」

「その前に依頼内容を教えて下さい。」


学園長は先程とは違い真剣な表情に変わっていた。


「依頼内容はズバリ――君達の新しい家の除霊だよっ!」

「俺達の新しい家の除霊ってどういうことですか?」

「そうです。どういうことなのか説明をお願いします。」


学園長からの依頼内容は俺達の予測の斜め上をいくものだった。これから住む予定家に自縛霊や浮遊霊がいると言うのだろうか?

まさか――学園長に限って有り得ないと思いたいが……事故物件に住んでくれと言うんじゃないだろうか?


「説明するけど怒らないで聞いてね。」

「滅多なことじゃ怒りませんよ。」

「この前、誠朗君に使っていない家をあげるって、言ったでしょ?」

「半年前ですね。」


学園長は慎重に言葉を選びながら俺達に依頼の詳細を教えてくれた。


「誠朗君達にあげる予定の家に自縛霊が居たの……何度か祓ってみようとしたけどダメで……」

「それで――俺達が住むのならついでに除霊もやっといてという訳ですか?」

「ごめんなさい……こんな依頼受けたくないよね?」


学園長は今にも泣き出しそうな顔をしていた。依頼を投げ出すのは非常に簡単だ。しかし、目の前で困っている人を放っておくことはできない。


「依頼を受けます。現場は何処ですか?」

「えっ、引き受けてくれる……の?」

「ええ、学園長が用意してくれた家以外に、俺達が住む場所はありませかんから。」


目の前であんな表情をされて、やりませんとは言えるわけないよなぁ。(この人本当に俺達より年上だよな……?)


「汐莉ちゃん、誠朗君、折角カフェに来たんだから何か飲まないの?」

「えっと、じゃあ、俺はブレンドで。」

「う~ん、どれにしようかな?あ、これにしよう、私はモカで」


俺達は依頼現場に向かう前の楽しい一時をカフェで満喫した。俺達が飲んだ分の代金を支払おうとしたが学園長の『ここはお姉さんの奢り』ということなのでご馳走になった。


カフェを出た俺達は依頼現場へと歩を進めた。


十数分後、俺達の新たな住まい兼依頼現場である家に到着した。


「あの、学園長、依頼現場はこの家ですよね?」

「そう、この家だよ」


依頼現場は閑静な住宅街にあるごく普通の家だった、俺は汐莉と共にこの家の霊視を行うことにした。


「学園長、家にお邪魔しても良いですか?」

「誠朗達の家なんだから、遠慮なんかしなくてもいいよ」

「学園長、ありがとうございます」


俺は、学園長から家の鍵を受け取り家の中に入る。家の中は生活感を殆ど感じさせない程、家具も家電品も無いまっさら空間だった。


「汐莉、どうだ?何か視えるか?」

「うん、この家に私と同い年位の女の子がいるよ」


汐莉は俺と違い霊視が非常に得意なので、汐莉と俺が依頼を受ける際には霊視は汐莉が行い、俺が除霊を担当している。


「――ていけ」

早速、汐莉が見つけた女の子の霊が姿を現そうとしている。

「――って来るな」

どうやら、女の子の霊は俺達がこの家にいることが気に入らないらしい。所謂、ラップ音やポルターガイスト現象を引き起こして俺達を追い出そうとしているようだ。


「ひっ、いや、いやぁぁぁぁぁぁ!」

ラップ音やポルターガイストに俺達は馴れているが、学園長は不馴れようで、俺の後ろで怯えていた。


「汐莉、学園長と一緒にここにいてくれないか?」

「分かった、兄さん」


学園長の事は汐莉に任せて、俺は住処の確保の為に本気で除霊に取り掛かることにした。


















不定期更新ですが宜しくお願いします

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