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森へ

「…………知らない天井だ」



朝、目が覚めて視界に入ったのは木で作られたはじめて見る天井。

………いや、実際には昨日寝るときも見たけどさ。

結構、言ってみたかったんだよ………



寝ぼけた目をこすりながら、リビングにでるといいにおいがしてきた。



「あ、桐谷くん。朝食できてるよ。」



横山さんがキッチンで料理をしていた。

残念ながらエプロン姿ではない。



「まあ、あっためてちょっと味付けしただけなんだけどね。」



「うん。十分だよ。」



調味料はキッチンにたくさんあった。

香辛料に塩がアイテム袋に入っていた。

さすがに味噌や醤油はなかったけども。



横山さんが作ってくれた朝食を口に運んでいると2人も起きてきた。

軽くこの後のことを話し合い一時間後にそれぞれ準備をして集合ということになった。



…………自分でも作れるようになものだったけど、可愛い女の子の手料理はそれだけで美味しいような気がするよね。



剣を装備し、時間になったので外へ。

そして、全員揃ったところで森へ向かう。



綾が気配察知、俺に魔力察知があるので2人で獲物を見つけて4人で協力しながらやっていくことになった。



これから綾ちゃんのことは心の中では、綾と呼び捨てにしていくことにする。

………決して仲良いアピールがしたいわけじゃない‼︎



本人に呼び捨てはしないけど………

ヘタレっていうんじゃない、非リアの俺にそんなこと求められても無理だ‼︎‼︎

呼び捨てで呼んだら、少し優しくしたら何勘違いしてんの?って言われる未来が見える気がする。



まぁ、実際そんなこと言われるわけないし被害妄想だと思うが、それでもね…………



周囲を気にしながら慎重に森を進んでいくと前方に反応があった。

反応は2つ。察知スキルは相手の位置と大体の強さがわかる。それと生物によって反応が違うため一度相手を確認すれば遠くにいる生物の種族などはわかる。



反応はそれほど大きくない。どころか大分小さく感じる。

初戦としては悪くない相手だろう。



そう思い、みんなのほうを見ると綾の気配察知にも引っかかっていたらしく目があった。



みんなでその反応へと息を潜めながら向かい、目視できるような距離に入り覗き見ると、そこにはゴブリンが2体。



こちらには気づいてないようで2体のゴブリンはウロウロと歩いていて、両方とも剣を持っている。



鑑定をかけてみると


ゴブリン Lv2


ゴブリン Lv4


とでた



こちらに気づいていないなら、こちらから先制攻撃を加えるべきだろう。



まずは横山さんが弓で、鈴木さんが氷の球を作り出し放つ。

放たれた矢と魔法はそれぞれ足と胴体に当たった。



こちらに気づいた胴体に魔法を受けたゴブリンが向かってくる。

足に矢を撃たれたゴブリンは上手く動かないようで反応が遅れる。



俺は剣を鞘から抜き、先に飛び出したゴブリンが振りかぶった剣を弾き返し体制が崩れたのを見届けると、そのままの勢いで首を叩き切るイメージを持ちながら剣を思いっきり振り抜く。



すると、思っていたほど手に衝撃がなく、するりと剣が振り抜かれゴブリンの首がはね血が噴き出す。

生き物を殺したのはもちろん初めてだし血を見たら怖くなってしまうんじゃないかと思ったが案外大丈夫なようだ。



精神耐性のおかげかもしれない。

今回はこの前みたいな殺気を向けられても萎縮してしまうということはなかった。



前回のゴブリンとの戦闘は火事場の馬鹿力という感じの極限状態の戦闘だったのであまり生き物を殺したという感覚がなかったのだ。



自分の戦闘が終わったので、

もう一体の方へ目を向けるとそちらも既に終わっていた。

綾が闇魔法を使い状態異常にし、短剣と体術を駆使して上手く倒せたようだ。



一回の戦闘だけだがこのゴブリンたちはあまり強くないようだ。この分ならもう少し多くの数を相手にしても危なげなく勝てるだろう。



………もちろん安全マージンはしっかりとっていくが。

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