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ゆっくり南へ  作者: 玄米最中
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マウスと慣れは我が娘

実験班は4人1組で行う。

私の班は美紅と男子2人。

一応名前必要だよね、うん。

1人は小森隼人くんでもう1人は桜林春之くん。

かなりの爆弾実験班である。

あ、違うんだよ!

声がでかくて喋ってる内容がバレバレだから真面目じゃないって言われてるだけ!


隼「ちーす」


美「おっ遅刻しなかったじゃん!」


南「こりゃ明日は大雨だな」


隼「なにその言い方ー。俺がいつも遅刻してるみたいじゃん」


春「今日、一限いなかったじゃん」


南「確かに。いなかったね。朝からどこに行ってたの?呑み屋?」


隼「紺野ちゃんのそれはボケ?かなり難易度の高いボケだ!」


そんなこんなで実験が始まる。

今回の実験は内容的には2回目だけど精神的にも頭脳的にも疲れる。


春「マウス解剖…」


美「南子ちゃん、大丈夫?この間、めっちゃ顔青かったけど」


南「だ、だだ大丈夫。多分」


隼「先週は紺野ちゃんだけ気持ち悪くなってリタイアしたもんな」


春「ゆっくりやりなよ、紺野ちゃん」


南「ありがとう桜くん」


この辺の描写をリアルにすると規制に引っかかるので簡単な説明だけ。

まずなんでこんな実験をするかから。

私達の学科は、生命工学という遺伝子や微生物を扱う学科のため、マウス実験は研究室によっては欠かせない。

だから解剖したり手術をしたりする。


マウスさんを解剖させていただいてどんな風に臓器が収まっているのかを観察、記録、デッサンするのだ。


南「あ、前回より気が楽」


美「慣れたんじゃないの?なら少しやれる?」


南「うん、やってみるや」


隼「お!紺野ちゃんレベルアップじゃん!」


春「おら、隼人。俺らもやらないと」


実験は2人1組で行う。

だから女子男子班で分かれてやる。

たまーに男子女子ごっちゃ混ぜでやるときもあるけど。


南「できた…ほぼ全てできた…」


隼「紺野ちゃんすげーじゃん!今日は呑みだな」


南「いや、そんなめでたくないだろ!」


美「片付けるからハサミとピンセットー」


ふと、携帯を見るとチィッターから通知が来ていた。


美「どした、南子ちゃん」


南「あーチィッターから通知きてて何事かなって」


春「チィッターの通知ってうるさいほどくるときあるよな」


美「確かに」


菫「南子ー!美紅ー!先図書館行ってるよー」


美「はーい!早く片付けなきゃまたビリになるよ」


いつもこんな風にぺちゃくちゃ喋ってるから遅くなってしまう。

ビリになったからといって何か罰があるわけではない。

ただ、先生達に冷たい目で見られるくらい。

もう慣れてしまった。

前期の実験もこんな感じだったし。


南「終わった!図書館行く!!」


春「紺野ちゃん待って!まだ確認票出してない!」


美「落ち着くんだー!!」


隼「なにこの光景…チィッターにあげとこ」


結果として私が逃げ出そうとしてるところを桜くんに手を掴まれ、その後ろで叫ぶ美紅の姿がチィッターに公開されてしまったのだ。


陽「めっちゃ面白いこの写真w」


柚「この実験はやっぱりダークマターだよねw。いつも何かを産んで帰って行く」


美「別に意識的に産んでる訳じゃないんだけどね」


南「これを意識的だったらとっくに芸人にでもなってるよ」


菫「いっつも注意されてるもんね。まあ、賑やかだし構わないんだけどw」


南「あれ?晴音は」


菫「バイトだってさー」


美「さっきチィッターに通知きてたじゃん!南子ちゃん!!」


南「あー!!忘れた」


確認すると

今週の土曜日でも会いませんか?

駅近くにあるカランコロンとかどうですか?

あ、カランコロンはカフェの名前。

もちろん有名どころも駅近くにはあるけど。


南「カランコロンめっちゃ行きたい」


美「…この人、南子ちゃんのチィート見てるね」


陽「だよね。正直あんなにカランコロン行ってるの南子ぐらいだもん」


柚「絶対に釣れると思って誘ってるじゃん」


美「カウンセラーに話さなくてもいいぐらいじゃない?すごい心理戦してない?」


菫「あっさりカウンセラーさんは釣られてるし」


南「奢りならいくわ。あそこのマスターと普通に仲良いし」


柚「さすが…ガードの固さは学科内トップクラス」


美「そんなんだから彼氏できないんだ…」


南「その言い方やめてよ!!自分では無意識にやってるんだよ!!!」


学科内トップクラスのガードの固さ。

これは前に男子に「呑みに行こう」やら「ご飯食べに行こう」やらを言われたのに「2人きりは嫌だから誰か誘おう」と何度も言って断ってるからだ。


でもこれ無意識なの!!!

だっていきなり2人きりとか無理じゃん。

コミュ障なめんなよ…。


柚「コミュ障コミュ障言う割には塾講うまくいってるのが不思議」


菫「それね。生徒からはめっちゃ人気なんでしょ?部活の子が言ってた」


南「いや、子供と同年代は違う。子供はまだまだ純粋だし話してることに嘘偽りない感じ」


陽「相手は中学生だろうよ、汚くなる時だぞ」


南「あれだよ、自分の息子娘は大丈夫みたいな感覚」


柚「なるほど、よくわからん」



次回もまだまだ図書館でグータラします!!

こんにちは


バイト先の上司が年の割にキレッキレすぎて私が辛い。体育会系みたいで辛い。私は理系。

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