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オカルト研究部 田中祐一 今日も怪異あり  作者: waku


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翌朝の調査と活動

 深夜の怪奇現象から夜が明けメンバーたちは、それぞれの調査活動に向けて準備を行った。より、詳しく住宅を調査し原因の究明と解決を目指していた。

 昨夜の霊道の封印と浄化儀式を経て、夜が無事に明けた。一同が朝の光を浴びながらリビングに集まると、どこか緊張の糸が緩んだような空気が漂っていた。


「とりあえず、寝室をもう一度確認しよう。」寮が指示を出し、祐一、橘美紀、峯川と共に寝室へ向かった。昨夜はクローゼットの中から黒い影が現れた場所だ。


寝室に入ると、まだ空気にはどこか重さが残っているが、冷気や霊の気配は感じられなかった。美紀がクローゼットをじっくりと調べる。


「ここはもう大丈夫そうね」美紀が霊符をクローゼットの中に貼り、しっかりと封印を施す。「念のため、この部屋にもお札を貼って浄化を行っておきます」


 峯川が深く息を吐いた。「昨夜の影がもう出てこないことを祈るよ。だけど、気を抜くのはまだ早いな。心霊スポットとなっている場所は複数の霊的な影響が絡み合っているケースも多いからね」


 祐一が松井あゆみのいるリビングに戻り、彼女に尋ねる。「松井さん、気になる場所や何か違和感を感じるところはなかった?」


松井は少し考え込んだあと、「今の所、特に大丈夫だと思います。でも、まだ家全体がなんとなく重苦しい感じがします……特に廊下とか、玄関付近と、外の庭が気になるかな」


 祐一が頷き、すぐに廊下と玄関で浄化のお香を焚き、浄化スプレーを撒いて回った。「これで少しは落ち着くはずだ。だけど注意しておこう」美紀は、庭と家の外回りの浄化を始めた。祈祷を行い、場の負のエネルギーを浄化する儀式お行った。


***周辺の調査と準備***


 星川と峯川は住宅周辺の調査に向かうことになった。星川が地図を片手に「土地の風水や外の気の流れが悪影響を与えている可能性もあるから周辺を見て回わります」と提案する。


 一方、寮は、知り合いの陽菜と春香に協力を頼むべく車で出かけることにした。二人は霊術や浄化の儀式に長けた実力者であり、今回のような深刻な霊障が絡む土地の浄化に必要と考えていた。


「夕方までには戻るから、みんなも気を付けて無理をしないで」と、寮が出発前にそう言い残し、車で住宅を後にした。


***手がかりとなる日記***


 一方で、一谷は書斎に籠り、再び手がかりを探していた。古い資料や、この土地の歴史に関する書籍を丹念に調べていると、棚の奥から一冊の古びた日記を見つけた。


その日記には、過去の住人が書いたと思われるメモがびっしりと書き込まれていた。ページをめくると、何か異常な現象に悩まされていた記録が記されている。


「……『夜になると、誰かが廊下を歩くような音がする』『夢の中で知らない女性に呼ばれる』『冷たい風が突然吹き抜ける』……」一谷は小声で読み上げた。


ページをさらにめくると、衝撃的な記述が目に飛び込んできた。


徐々に家の中で怪奇現象が起こる様になり、毎晩、悪夢にうなされる様になっていった事が書かれていた。「この場所は呪われている。もう、ここかに出て行くしか逃げられない・・・でも、助かるのか分からない」と記されていた。


 詳細な事柄が書かれていた部分は、インクが滲み黒ずんでおり、肝心の内容が読めなくなっていた。一谷は眉をひそめ「やはり、怪奇現象が原因なのか・・・」と独り言を漏らす。


***祐一の連絡と松井の掃除***


 祐一は青空不動産の担当者谷口さん連絡を取ることにした。昨夜の出来事や、霊道が発見され封印したこと、土地の過去について調査が必要であることなど冷静に説明した。


 谷口は電話越しに驚きながらも「霊道……?確かにこれまでの苦情が土地に関係している可能性も考えられます。明日、伺います」と答えが返って来た。


 一方、松井あゆみは室内を隅々まで見回り窓を開け掃除や片付けを行っていた。「こういう時こそ、少しでもスッキリした環境にしておかないとね」彼女の明るい声に、緊張した雰囲気が少し和らいだ。


***次なる動きへの予感***


 夕方になると星川と峯川は、周辺の調査を終え帰宅した。


 寮は陽菜と春香を連れに出向いたが急用が入り明日、帰るとの事だった。

寮は電話越しから「美紀、気を付けるんだ。今夜は全員、リビングに一緒で居るんだ。絶対に家の外には出ない事」と、強く進言した。


 美紀も寮の強い進言を受け入れ「寮さん、分かりました。みんなにも伝えます」と答え電話を切った。


 リビンングでメンバー全員、食事を終え、一谷が見つけた日記の事を話す。

橘美紀がふと顔を上げた。「あの……少し気になることがあるんですけど」


全員の視線が美紀に集まる。「何か気になる事?」と祐一が聞き返す。美紀は慎重に言葉を選ぶように話し始めた。「実は……今日、庭の浄化をしていた時、ほんの一瞬なんですけど、井戸の跡みたいなものを感じたんです。」


「井戸?」星川が首をかしげる。「この敷地にそんなものがあったなんて話は聞いていないけどね?」


美紀は頷きながら続けた。「目で見たわけではありません。エネルギー的なものを感じました。まるで地中深くに何かが眠っているような……重たい存在感でした」


その話を聞いて、一谷が急いで見つけた日記を取り出し、該当するページを開いた。「そういえば、この日記にも『庭の奥に近づくと体が重くなる』と書いてある箇所があったんだ。それが井戸に繋がるなら……関係があるかもしれない。」


祐一が静かに言った。「もしかすると、井戸跡が霊道の一部と繋がっている可能性があるな。問題が完全に解決していないとしたら、その井戸の存在も原因かもしれないね」


美紀が皆を見渡しながら「明日、寮さん達が帰って来たら、もう少し詳しく庭を調べてみます。もし本当に井戸跡があるなら、そこが次の浄化の鍵になりそうです。だけど、調査する時は万全の準備をして臨まないと」


***星川と峯川の報告***


 星川が調査結果を報告する「僕たちは今日、住宅周辺を見て回ったんだけど、

この住宅は、悪い気が溜まりやすい地点だった事が分かりました。周囲の道路や河川、山や建物などの気の悪影響を受けています」


 祐一が「埋炭法や他の魔除けや風水の対策法では、ダメなのかい?」と、尋ねる。

星川が調査した情報を記したノートを祐一に手渡す。祐一が内容に目を通し感想を述べた。

「確かに、この場合、風水では、この場所を避けるのが一番の対策になりそうだね」


 峯川も「確かに廃墟など、なるべくしてなる場所もあるからね。労力と手間を考えると、引っ越した方が早い場合もある」と付け加えた。


 祐一が、今の所できそうな風水対策について話す。

「僕の風水改善ポイントは、玄関のアプローチをずらし出入口の位置を変える事です。玄関のドア正面にに塀を作り横に動線をずらします。この事で玄関から見える鉄塔からの殺気を緩和します。他にも家の裏の塀を高くし、周囲からの殺気を防ぐ事で、風水的な改善を考えています」と、答える。


 星川は「他にも簡単な風水対策や間取りなど変更する事で多少は、改善するけど。。。」と付け加え「どちらにしても、風水は土地選びや家を建てる前に行う事が重要なんだよね」と感想を述べた。



 松井あゆみも「初めて来た時より重い感じが軽くなったけれど軽い感じには、なって無いです」と今の住まいの感想を述べた。


 一谷は難しそうな顔で

「この家のリフォームするポイントをまとめて見たけど、これだけ改修するのも面倒だね。」と話す。


 峯川は「僕は、こういった廃墟とか悪い所を改善して行く事にワクワクするね」と感想を述べた。

「田中君と星川君の風水知識と橘さんの陰陽師の術、それと一谷先輩の科学的なアプローチで心霊スポットをイヤシロチにする事も可能かもしれないからね」と続けた。


 峯川の意見を聞いた祐一は「この状況化で最善を尽くして行く必要かもしれないね。峯川君、ありがとう」と答えた。


 その夜、新たな調査に向けて思い思いに準備を始めた。リビングでは、魔よけのお香を焚き、場を清め、全員睡眠に着いた。しかし、誰も知らないうちに、リビングの端に置かれた窓ガラスがふと薄く曇り、そこに小さな手のひらの跡が浮かび上がっていた。それに気付いた者は、まだ誰もいなかった――。

 ご購読、ありがとうございました。少しずつ問題の解決に向けて調査が進んでいます。

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