美紀からの連絡と霊山への参加
平穏な日々を送っていた祐一に橘 美紀から連絡が入る。その内容は霊山の調査のサポートとして参加して欲しい。との事だった。祐一は大学のオカルト研究会のメンバーにも話を持ち掛けるが.....
祐一たちのオカルト研究会の活動は、特別霊能力が無くても実践できる内容や、
より実生活に役立つ不思議情報の研究に力を入れていた。
そんな、ある日、美紀からある相談が持ち出される事になった。
それは、霊山で頻繁に起こる怪奇現象を鎮めるための活動の手伝いを行う事だった。
祐一は、美紀の話を聞いて「僕が入っているオカルト研究会の先輩達にも相談してみるよ。何かサポートできそうだったら僕も一緒に行く」と答える。
後日、沢田部長や他のメンバーに相談した結果、忍さんや墓地の出来事を思い出し難色を示した。
沢田部長「いくら我々オカルト研究会でも、その様な霊山に踏み入れる事は危険厳すぎる。我々の能力を超えた問題だ断る」
祐一も沢田部長の意見に反論する事は出来なかった。忍さんの件で亡霊の怖さを十分知っていたからだ。オカルト研究会のメンバーの一人、河餅は気になっていたようだが沢田部長の決定を受け入れた。
祐一は美紀の約束もあり「僕一人で今回は、参加します。」と伝えた。
***霊山の広場へ、拠点設営の準備***
祐一は約束の日、荷物をまとめ霊山の調査へ向かった。
集合場所に行くと準備を整えたグループが集まっていた。
祐一は美紀を見つけ、手を振って合図を送った。
美紀は、祐一に気付き「来てくれてありがとう」と、お礼を言った。
祐一は「ごめん、他のメンバーは部長の反対意見で来れなくなったんだ」と謝る。
美紀は「祐一君、一人でも十分、助かったわ」と答える。
さっそく、祐一は指定された車に乗り込み霊山へと向かった。
祐一の役割は広場の拠点作りの手伝いとサポートで直接、霊山に行かないとの事だった。
広場に到着すると、すでに他のメンバーたちが拠点作りに取りかかっていた。周囲の緊張感を感じながら祐一は、自分にできる仕事を探した。まずはテントの設営を手伝い車から必要な物資を降ろす。
「田中さん、照明をお願いできますか?」
鈴木の声に、祐一は頷き、ソーラータイプのLEDライトを手に取り広場の周囲に設置し準備が整い、
「これで、夜になってもいくらか明かりを確保できます」と、伝えた。
設営が進む中、鈴木が魔法陣のシートを広げているのを見た祐一は、「それは何に使うんですか?」と尋ねた。「もし悪霊たちが襲ってきたら、避難場所にするためだよ」と答えた鈴木の言葉に、一瞬背筋が寒くなった。
「怖いこと言わないでくださいよ…」女性編集者の國府田が不安げに呟くと、祐一は軽く笑い「でも、こういう準備があると安心しますよね」と励ます。
***浄化と結界***
その間、美紀たちは周辺の浄化と結界の作業を進めていた。祐一は、その様子を少し離れた場所から見守りながら、彼女たちの専門的な技術に感心していた。結界術や札による防御は、自分には到底できない高度なものだが、その努力がこの場の安全を守るのだと思うと心強かった。
祐一は他のメンバーに目を向けると以前、忍さんの事件で会った瑞希さんの姿もあった。
祐一は瑞希に「以前、忍さんの時は、ありがとうございました」とお礼を言った。
瑞希は「確か田中くんだったね。あの時は、よく頑張ったね。今回もよろしく頼むわね」と答えた。
祐一自身、自分なりに広場の様子を観察し、危険な兆候がないか気を配った。これまで学んだ僅かな知識を総動員し、少しでも役立てる方法を模索していた。
祐一が周辺を眺めていると、葵さんと名乗る女性の霊能者が準備を行っている姿が目に映った。
「こんなに凄い霊能者がいるんだ」と呟く。
***神社での調査***
やがて鈴木、陽菜、春香、山田が神社の調査に向かうことになり、祐一も同行することになった。彼は神社に着くと、周囲の古びた雰囲気に圧倒された。この場所には明らかに何か特別な力が宿っているように感じられた。
「田中さん、この祠を見てください」と鈴木が指さした先には、年月を経て崩れかけた祠が立っていた。
祐一は慎重に近づき、その構造や彫刻を観察した。
「何かの封印に関係しているんでしょうか?」と尋ねると、鈴木は「可能性はある。でも、軽々しく触るべきではない」と忠告した。
陽菜ちゃんと呼ばれる女性が「鈴木先輩、触っても大丈夫。大丈夫」
春香さんと呼ばれる女性が「鈴木さんは慎重ですから鈴木さんの事は気にしないでください」と、優しくフォローする。
祐一は「す、すみません」と緊張して謝る。
鈴木は「君は美紀さんの知り合いで大学1年生の田中君だね。協力ありがとう」と、感謝を述べ「この件が住んで落ち着いたら色々と話し合おう。僕の知識が役立つといいけどね」と話す。
準備が整い、神社の調査が一通り終わり広場に戻ると霊山に向かう準備を整えたメンバーが集まっていた。
「とにかく、まずは祠までたどり着いてみよう。結界を張りながら少しずつ進めば、大丈夫なはずだ」と寮さんがみんなに伝えていた。一行は準備を整え、慎重に山道を登り始める。
寮、美紀、陽菜、春香、葵、瑞希たちは祠を目指して進んで行った。
祐一は、美紀に手を振り「気を付けて美紀さん」と声を掛ける。
美紀も祐一に手を振り「ありがとう田中君、あなたも気を付けて」と先に進んで行った。
鈴木と山田は神社で祈祷を行う為、再び神社に向かって行った。
広場にはオカルト編集者の國府田、前田、田中が待機する事になった。
***広場での待機***
広場では、祐一と國府田、前田が作業を終えた後、小休止をとっていた。
霊山に向かった一行の帰りを待ちながら、広場には静かな緊張感が漂っていた。
國府田は椅子に座り、持参したノートに何かを書き込んでいる。「こういう経験は記事のネタになるけど、できれば無事に終わってほしいわね」と呟き、祐一に目を向けた。「田中君、君も大学生にしては随分と度胸があるわね。どうしてこの活動に参加しようと思ったの?」
祐一は少し戸惑いながら答える。「美紀さんの頼みでもありますけど、自分でもこういう体験を通して何か学びたいと思ったんです。それに…以前、忍さんの件で怖い思いをしたとき、何もしないでいるよりは、行動する方がマシだって思ったんです。」
その言葉に國府田は少し驚いた顔をし、「なかなか立派な心意気ね。私たち編集者は、こういう現場に行くこともあるけど、君みたいに覚悟を持ってる人は少ないわ」と微笑んだ。
***霊山の影響***
一方、前田は周囲を気にするように見渡しながら、携帯ラジオを取り出してニュースを聞いていた。しかし、突如としてラジオの音が途切れ、奇妙なノイズだけが聞こえ始める。「…何だこれ?故障かな?」と前田が眉をひそめていると、広場の端で風もないのに草木が揺れる音がした。
「風なんて吹いてないはずだけど…」と呟いた前田に、國府田が「気のせいじゃないの?」と返しながらも少し不安げな様子を見せた。祐一もその音に気付き、立ち上がって耳を澄ませる。「念のため、もう一度結界の周りを見てきます」と言い広場の周囲を歩き始めた。
***不気味な気配***
祐一が結界の札を確認していると、ふと背後から誰かに見られているような気配を感じた。振り返るが、そこには誰もいない。ただ、薄暗い林の向こうに何かが動いたような気がした。「気のせい…だよな」と自分に言い聞かせながら、足早に広場に戻った。
広場に戻ると、國府田が心配そうに待っていた。「大丈夫だった?」「はい、結界の札は無事です。ただ…ちょっと変な感じがしました。」その言葉に國府田は一瞬硬い表情になり、「気をつけて。こういう時、予感が外れるとは限らないから」と言った。
***不思議な現象***
そのとき、設置とていたLEDランプの一部がチカチカと点滅し始めた。前田が「あれ、変だな。故障かな…」と近づいて確認するが、原因は分からなかった。
「まさか…霊山の影響?」と國府田が声を震わせると、祐一はすぐに「ここで冷静さを保ちましょう。結界がある限り、大丈夫なはずです」と言って二人を落ち着かせた。そして心の中で、美紀たちの無事を祈りながら、何があってもこの場所を守ると決意を新たにした。
購読、ありがとうございました。忙しい時期ですが、とにかく書ける時に書いています。




