幸運な死
昔から
ずっと
羨ましかった
普通の
あたりまえの
生活が
でも
俺は暗殺者の家庭に生まれた。
小さいころから
鍛錬、勉強
普通の、、、
幸せな生活には
ほど遠かった
大人になって
正式に暗殺者になってからは
毎日毎日
ボスからの指令に従って
殺して
殺して殺して殺して
夢を、憧れを
押し潰した
「ボス。依頼、完了しました」
「…そうか…。よくやった」
「どうかなされたのですか」
「…ついてこい」
そのまま俺は
薄暗い路地裏まで連れてこられた
「ご用は何なのでしょうか」
ボスは煙草に火をつけて
フー。っと白い煙を吐いた。
「……実はな、お前が必要なくなったんだ」
「…どういうことでしょうか」
「ことばどおりだよ」
「ちょっといまいち状況が―――」
パァン
銃声と共に、体全体に、痛み、衝撃が襲った
「…え?」
撃たれた…のか…?
そうだ!ボスは!!
「!?!?ボス…?」
ボスの手には拳銃が握られており
銃口は確実に俺をとらえていた。
「どう…して…」
「お前は知らなくていい…」
「ふ、ふざけんじゃねえよクソジジイが!!もうどうなってもいい
お前は殺す!!!」
「!!!いいねぇ…若いねぇ…」
ニタっとした笑みを浮かべて
ジジイは銃を下した
「素手で相手をしてやろう。この年でも
若いやつに負けるほど老いてないわい」
「舐めんじゃねえぞ!!ぜってぇ―――ぐは!!」
このジジイ…
今の一瞬で…腹を殴られた!?!?!?
「じゃあな。若造」
俺は頭を踏みつぶされて
死んだ