主な登場人物と舞台
【登場人物】
・アメリア・ティレット
貴族令嬢。十九歳。査察課所属。警部補
容姿端麗で魔法の才能に優れ、才媛の魔法遣いと呼ばれる。
気が強く、短気であり、時々貴族令嬢らしからぬ言動をとることがある。
・シズマ・ラージヒル
査察課課長。三十歳前後。警視
精悍な顔立ちだが、とぼけた印象のある不思議な風貌。
憎まれ口を良く叩く悪癖があるため、よく怒られる。
剣術の達人で、自前の大小二本の剣を状況に応じて遣う。
切れ者だが危うい手段をとることがある。
・ミレイユ・デルベーネ
警務局長。アメリアとラージヒルの上役。
年齢を気にしている。
物腰柔らかな性格。ラージヒルとはただならぬ仲。
世間に女性憲兵の存在をアピールするために異例の出世をされられた経緯がある。
【舞台】
・リーデス王国
数百年前の戦乱を経て統一された王国。
初代国王の親族や家臣たちに爵位と領地を与えた。
特殊な貴族制度を用いている。
・王都イクリス
リーデス王国の中心地。清澄な川が多く流れる。
馬車と船が主な交通手段。
・憲兵庁
リーデス王国の治安を司り、王都イクリスも担当している。
たびたび、汚職事件が起きている。
・城下屋敷
領地を持つ貴族たちに王室が与えた屋敷。王都イクリスに点在する。
元来、各領主の肉親を人質として王都イクリスに住まわせる機能があった。
現在は各領地から来る優秀な人材の宿舎としての役割もある。