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決着の後 病室にて

「ここは……? 」

シズクの目が覚めた。

「ブレブの病院だよ。目が覚めてよかった」

ベッドの横に椅子を置いて、そこに座って、それはもう長い間待っていた。

おかげで、暇潰しついでにお姉ちゃんからもらった、聖書を読破してしまった。

「なにがあったか、覚えてる? 」

少し間を置いた後、うつむきながら、彼女は話し出す。

「……はい。なんとなくぼんやりと……でも、知るには十分すぎるくらいに。私は、国を滅ぼそうとしていた……」

「死者は0だ。負傷者だって、僕の友だちの凄い人が、腕をなくした人も含めて、みんな治してくれたし、壊した建物だって……」

「それでも! やってしまったことに変わりはないんです……復讐なんて口にして、壊して、傷つけて……そんなもの、なんの口実にもならないのに」

彼女の言葉から、強い罪悪感を感じる。自分の意思ではやってないにしても、その行為に心が、深く傷ついてしまったのかもしれない。

「あれは、植え付けられた力に飲まれてやったことだ。シズクに責任があるわけじゃない。それに、おねえがね、言ってたんだ。暴走があんなに早く起こった原因は、拒んで抗ったからだって」

「だとしても、違うんです。私は少なからず思っていた。心のどこかで、あの時の恨みを晴らしたいって。思うだけなら、罪にはならない。でも私は……あんなことを……」

ぽつぽつと雨が降っている。外の日差しが眩しい。

あの太陽のように、僕は彼女を照らせるのだろうか。

「君は僕に、わからないって言ってたっけ」

「なんの……こと? 」

「その、嫌いにならないでほしいんだけど……」

胸の内に秘めていた、秘密を解き放つ。

「ぼ……僕は、3人の魔族を殺したんだ」

「……え? 」

「一人は、優しい心を持った人を。一人は、愛する者を守ろうとした人を、一人は、ただ復讐を望んだ青年を。 僕も君も同じ、人殺しだったんだ」

僕は無理して笑いながら、そう答えた。

「どうして……笑ってるの? そんなに手を汚して、どうして!」

「罪っていうのは背負うものだ。そんなのじゃ顔は隠せない。大事なのは、その罪から何を学んで、どう生きていくのかってこと! 」

殺しちゃいけないって言えるのは、この手の感触と、苦しみを知っているから。

これを仕方ないって思うことは、絶対にあっちゃいけないってことも。

それが、僕が学んだこと。

だから止める。そんな思いをさせないように。

だから助ける。そんな思いをしないためにも。

それが、僕が決めた生き方。

それが、今の僕を作ってくれた、罪。

「だから僕は、城を壊してくれた君に、苦しめとも、悲しめとも言わない。反省して、もうしないって思った先で、何を思い何をするのか。それを見せてくれれば、僕はそれで充分だ」

「……はい! 」

その言葉だけで、彼女は笑顔を取り戻せた。

やっぱり、誰かが笑ってるところを見るのは好きだ。

あと一回か二回でいったんの完結となります。

どうせなら、ちょっとした小話を……。

ヤミノの刑務所の職員との会話ですが……、最初はまだ分からんでもないけど嫌いだわこいつ。みたいな感じにしようと思ってたんです。しかし、書いてる間に「やっべぇ!思いつかねぇ!」となり、結果的に仕事を増やさないために犠牲にしたクズを通り越したクソ野郎が出来上がってしまったわけです。正直、自分自身でもこの回はめっちゃくちゃ嫌いです。

もし、書き直す機会があるならば、ヤミノを無かったことにしてのストーリー展開を行うかもしれないです。


ちなみにオウカは、一月たっても見つからなかった辺りで、もう死んだのだと、諦めてしまっていました。

しかし、心の底では諦められなかったせいか、たまに花畑や、彼女の家の焼け跡に行っては、探していたのだかとかなんだとか。

(この辺の設定は少し曖昧なので、のちのちに変わるかもしれないです)

それでは今日はこの辺で。眠いぐかぁ……。

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