表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/28

夢から目覚めるプロローグ

「僕のレベルは……無限大だ」

その一言で静まる世界 驚きおののき動かぬ人々

それを聞いてもなお、恐れずに立ち上がる者がいた

人々から勇者と呼ばれている者である

笑う魔王に怒れる勇者

立ち向かう者から繰り出された一撃は、魔王を切り裂こうとする

魔王は笑う その程度かと言わんばかりにあざ笑う

希望を多い尽くすほどの絶望を 灯された光を吹き消すように一瞬で

倒れる勇者の姿は、誰かの絶望を呼び、そして泣き叫ぶことすら辞めるのだ

その日、魔王と呼ばれた男は世界を掌握した

おかしなことである だが、間違ってはいない 実際に起こったことなのだ どこかの魔王の頭の中で

つまりどういうことかというと、これはただの夢である

望みもしない叶えたくもないただの夢である


ZZZ……ZZZ……。

僕はこの時、自室で気持ちよーく寝ていた。

遊びに出掛けて帰ってきて寝る。お金が無くなってきたら適当に稼いでを繰り返す。半年前からずっとこんな生活だ。

あれから世界を崩壊の危機といえる事件は起きていないし、とにかく暇なのだ。

暇だからお昼まで寝てられるし、暇だから好き放題遊んでられる。

平和とは実に幸せなものだ。

その時だった。ズドーンと言う音が家の外から鳴り響いた。

その大きな音で、僕は目を覚ます。

眠いと叫ぶ体をおこし、布団から出る。

ズドーンとまた大きな音がした。

「うるさいチャイムだなあ……。この世界にチャイムってあったっけ」

ズドーンズドーンズドーンズドーンズドーン。

「……なんか近づいてる気がする。どんどん音大きくなってるし」

ドカーン!という音と共に、自室の扉は木っ端微塵に消し飛んだ。

「……は? 」

煙の中にいた誰かは、開いた口がふさがらない僕を見ながらこういった。

「魔王、今日が貴様の最後だ! 」

初対面である。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ