シュウの決意。覚醒の夜!
第4話で出てくる新キャラクター・団体
ヒーローズ・・・アマチュア界最強チーム。
サンダース・・・シュウが小学生の時所属していたチーム。シュウは当時このチームの主将であった。
ー----現在ー----
アニマル高校
ハギ「シュウ君!一緒に帰ろ!」
シュウ「またお前か。ほかのやつを探せ。」
ハギ「何?ついにやる気になってくれた?」
シュウ「そんなことは一言も言っていない!ついてくるな!」
シュウとハギは仲がいいのか悪いのかわからないが、二人で帰っていた。
二人が帰っていると、高校近くの河川敷を通った。そこでは、小学生くらいの子供たちが楽しそうにABBをやっていた。その様子を見てシュウはなぜかわからないけど小さく笑みを浮かべた。
ハギ「シュウ君、笑ってるね。ABBをやるきになった?」
シュウ「やる気にはならないが懐かしいなと思ってな。」
ハギ「やっぱりそうだよね!ABBは楽しいよね?」
シュウ「そうだな・・・・・」
シュウはなぜか否定ができなかった。いつもなら「楽しくない」といえるはずなのに...
するとボールがシュウの前に転がってきた。シュウはそのボールを手に握った。
小学生「おにー-さー-ん!ボールとってもらってもいいですかー?」
小学生の子からそんな声が聞こえたので小学生に向けて投げようとしとその時、、、
???「キャーーーー!!」
悲鳴の聞こえた先を見ると、そこには20代くらいの女性が強盗にバッグを取られていた。
女性「泥棒よ!!!誰か助けてー--!!!」
泥棒はシュウたちの方へと向かってくる。
ハギ「泥棒だ!こっちに向かってくる!!!止めないと!」
泥棒「じゃまだー----!そこをどけー---!!」
ハギと泥棒が衝突しそうになったとその時、、、
泥棒「グワあああああああああ!!」
なんと泥棒の顔面にものすごい威力の球が飛んできた。泥棒はその場に倒れた。
ハギ「何が起きたんだ!?死んでるのか!!!!????」
泥棒は目がぐるぐるに回っていた。
???「いや、気絶してるだけだ。ちょうど脳のところを狙ったから脳震盪をおこしているだけだよ。」
ハギが振り向くとそこには
シュウ「お前大丈夫だったか?」
ハギ「うん。シュウ君が助けてくれたんだね!ありがとう!」
シュウは地面に座っているハギを起こした。
女性「大丈夫ですか?助けてくださり本当にありがとうございます!」
女性はシュウたちに頭を下げてきた。
ハギ「全然へっちゃらです!」
ハギは満面の笑顔で返した。
その後警察が来て泥棒は逮捕され、女性は事情聴取のため警察署へといった。
シュウたちも警察の人と話し、正当防衛という形で決まり、解放された。
ー---その帰宅途中ー---
ハギ「ねえ、シュウ君。ずっと気になってたことがあるんだけど聞いてもいい?」
ハギはシュウを見つめながら尋ねた。
シュウ「一つだけなら聞くよ。」
シュウは少しハギに心を許したのかついにハギの質問に答えようとする。」
ハギ「シュウ君ってさ、小学生のころJABBのサンダースの最優秀選手だよね?」
ハギの言葉を聞いて驚いたのかシュウは目を見開いた。
シュウ「ああ、そうだよ。」
ハギ「やっぱりそうだよね!あの球を見て確信したよ!小学生ながら140キロのストレートを投げる天才がいるって聞いたことがあって、名前が一緒だからもしかしたらと思ってたんだよ!!。」
熱く語るハギをちょっと警戒してしまったが、不思議といやな気持ちにはならなかった。
ハギ「でもさあ、どうしてABBをやめちゃったの?すごくもったいない。」
シュウは無視をしようと思ったがなぜか口に出して理由を話してしまった。
(理由は第2話を参考)
ハギ「そっかあ、シュウ君にそんなことをする監督がいたのかあ。」
ハギは納得したようにシュウの会話を聞いていたが、
ハギ「でもさあ、それってひょっとしたら監督さんはシュウに何かを理解してほしかったからやったんじゃないのかなあ?
シュウ「何かを、、、だと?」
シュウは深く考え込む。考えているシュウを見てハギはこういった。
ハギ「あんまりさ、考えこんじゃうとよくないからさ。一緒にキャッチボールをしようよ!」
ハギとキャッチボールなど本来のシュウならするはずがないのだが、今日はなぜか無性にやりたかった。
シュウ「一回だけだぞ。金輪際は一切やらないからな。」
そして二人はキャッチボールを始めた。
ハギ「やっぱりシュウ君はすごいね!こんなに早い球が投げられるんだもん!!」
シュウ「・・・・・」
久々にやるキャッチボール。シュウは少しだけ楽しいと思えた今日の夕暮れ時だった。
ー----夜・シュウの部屋ー----
ハギとのキャッチボールを終えたシュウは自分の部屋でとあるニュース番組を見ていた。
そして番組の紹介コーナーに入ったとき、シュウの眼にある人物が映り込んできた。
アナウンサー「次は今、プロからも注目されているABBアマチュア界No.1プレイヤーとも呼び声の高い、ヒーローズのハル選手です!」
シュウ「ハル!!!!????」
シュウは驚いた。幼馴染であるハルがニュースに取り上げられていたのだ。さらに驚くところはそれだけではなかった。
シュウ「今、ヒーローズといったのか?」
ヒーローズとはABBのアマチュア界の中でNo.1に君臨する最強チームのことで、プロを目指すものならだれでも知っているチームであり、入りにくいうえに入ったとしてもレギュラーを取る確率は3%もないといわれているとにかく最強のチームなのだ。そしてなんといっても、シュウのあこがれているスーパースター、キングの出身チームである。そのチームにハルがいることをシュウは今初めて知った。
アナウンサー「それでは、ハル選手に質問していきたいと思います!ハル選手はなぜこのヒーローズというチームに入ったんですか?」
ハル「ABBが好きだからという理由もありますが、一番の理由はこのABBの楽しさを教えてくれた同級生の幼馴染に恩返しをするためですかね。」
ハルの言葉を聞いたとき、シュウは目を見開いた。
アナウンサー「なるほど、恩返しといいましたけどどういうことに恩返しをしたいんですか?」
ハル「幼いころ内気で家で遊びがちだった僕を外に連れて行って一緒に遊んでくれたんです。その時、僕にABBを教えてくれたんです。彼がいなかったら僕はこの道に進まなかったでしょうし、その幼馴染は今、ABBをやっていないかもしれない。けど僕は知っているんです。誰よりもうまくて、誰よりも努力家で、誰よりもABBを愛していると。だから僕はその幼馴染ともう一回ABBをやりたい。そしていつか、二人でプロの世界に入りたい。それが僕の夢であり、目標なんです!そして僕の思いが幼馴染に届くように、このヒーローズに入りました。」
ハルの語った言葉を聞いてシュウは涙を浮かべていた。
シュウ「ハル、、、おまえってやつは.....」
シュウの心の中に封印されていた昔の記憶、夢がハギやハルによってよみがえろうとしていた。
もうシュウの心の中には迷いという霧はかかっていなかった。
シュウ「ハル、ハギ、ありがとう。ようやく俺は目を覚ましたよ。こんなところで止まっている場合じゃない!さあ練習を再開しよう!!!」
シュウは今までとはまるで別人のように変わり、その眼には闘志が燃え盛っていた。
第4話を読んでいただきありがとうございます。
今回の話でシュウ君がABBの世界についに戻ってきました。
自分で設定した数字ではあるけれども小学生で140キロはやばすぎですねwww
さて、次回からはついにシュウ君が特訓を始めます。
しかしここからがこの物語の本編です!シュウ君はいったいどうなっていくんでしょうか。気になる方もならない方もとにかくフォローしてください!
次回もこうご期待!
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第5話はまた3日後になります。ではごきげんよう。
最近よく寝る小説家 Hayato