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5・勇者を倒しちゃいました!?

「よいしょっと」


とりあえず店に入るか・・・


ーガチャー


「早かったな!黒髪」


フィンセルは勇者の魔法で店の壁に大の字で張り付けられていた。


「ミクナ逃げて!」

「遅い!貴様は俺の女神の力で消えろ!」


その瞬間ミクナに向かって、巨大な魔弾が飛んできた。


「ミクナ!」

「ハハハ!今のを見たか、フィンセル!これ以上周りを死なせたくなかったら、おとなしく俺に従え!」

「ちょっと待った!」

「何!?」


うわー!一度はこんなセリフ言ってみたかったんだよなー!!


「貴様あれを食らってなぜまだ生きている?!」

「あの程度の魔弾で私はやられないわよ」

「貴様いったい何者だ!」


何者って言われても・・・

まあこのままじゃ店が完全に崩れそうだから、あれを使うしかないか。


「あなたの女神の力を使ったせいで髪が白くなっているわね」

「それがどうした」

「あなた頭のてっぺんだけ白くなってるから、ハゲみたいになってるわよ!」

「貴様!死ねええ!」


挑発したおかげで飛びかかってきた!作戦通り!


「石化!」

「なっなんだこれは!?」

「これ女神の力よ、あなたみたいな人がを女神の力を使うとろくなことにならないからね!」

「貴様!覚えてろよ・・・」


発動条件が対象に触れるだったから、うまくとびかかってきてくれてよかった!

勇者は完全に石化してしまった。

それと同時に、フィンセルを縛っていた魔法も解けた。


「ミクナ、今、髪が白く・・・あなたは一体・・・?」

「フィンセル、これは私とあなただけの秘密ね!」

「分かった、そういうことにしとくよ!」

「ありがと!」


さて、この石となった勇者はどうしよっかな・・・


「第一王女様!無事ですか!?」


おっ騎士団がようやく到着したようだ。


「ええ、ミクナが助けてくれたわ」

「これはミクナ殿が?!」


騎士団たちは勇者が石化しているのを見て驚愕している。


「いえ、私は特に何もしていません。勇者は女神さまの天罰が下ったのか、急に石化してしまいました」

「そうですか・・・ミクナ殿!」

「はい?」

「今回の第一王女様救出のご協力、誠に感謝する!全員敬礼!」

「いやっ!そこまでしなくても・・・」


前の世界で中学生のころ、人とのかかわりがあまりなかったため、感謝されるのは慣れていない。


「とりあえず、この勇者どうします?」

「この勇者は元に戻るのか?」

「一応戻そうと思えば・・・」

「まあ、また逃げられても困る。一度、国王陛下に相談だな」

「分かりました」

「第一王女様とミクナ殿はこれからどうされますか?」

「もう日が落ちてきていますので、今日は学生寮に戻ろうと思います」

「了解しました。おそらく国王陛下への報告が終わり次第、第一王女様方には康応陛下からの お呼び出しがあると思われるので、よろしくお願いします」

「はい!」


はあー、今日一日中いろいろなことがありすぎて疲れたよ・・・・

から授業もあるし、頑張るぞー!


…翌日、学園の教室にて…


「皆さん初めまして、第1学年第3クラスの担任になりました、ナクエリア・ロークレと申します。これから1年間よろしくお願いします!」


昨日あまりにも疲れすぎたのか、早く寝たのにまだ眠い・・・


「では、連絡事項を言います。皆さん、1週間後に第1学年個人対抗戦があるのは知っていますか?」


個人対抗戦か・・・

この学園の号令行事みたいなやつか・・・


「今回はその個人対抗戦で上位30位以内に入ったものが、勇者候補として特別クラスに移動することになりました」


やっぱり、昨日のせいか・・

まあ、昨日の件で勇者はいなくなったのと同じだもんね・・・


「先生!質問があります!」

「はい、どうしましたか?」


クラスの男子が立ち上がって言う。


「勇者候補といえば、異世界から召喚されたコウセイ・カジヤマがいるはずでは?」


やっぱりその質問あるよね・・・

なんて答えるのかな?


「それは私たちにもわかりません。これは今朝、国王陛下から学園に伝えられたことです」


詳しい内容は伝えてないのか。


「先生!」


今度は女子か。


「それって女子も参加可能ですか?」


女子が勇者か、あり得るのか?


「今回は特別で、女子の参加も許可されています」


許可されてるのか・・・


「あっそれと、ミクナさん」

「はい?」

「学園長先生がお呼びです、この後学園長室へ向かってください」

「分かりました」


色々ありすぎてなんで呼び出されたのかがわからん・・・

まあいっか。


「これで連絡事項は以上です。では一限目の準備をしてください」


とりあえず、学園長室に行くか。


ーコンコンー


「どうぞ」

「失礼します・・・ってあなたは!」

「久しぶりねミクナちゃん」


学園長は過去に一度会ったことがある。


…それは約1年前のこと…


あっ素材取りに倉庫に行かないと!

店と倉庫は少し離れているので、少し歩いて取りに行かないといけない。


「えーと、これと、これか」


倉庫の素材もなくなっちゃった、また取りにいかないとね!

素材を取って倉庫から出たその瞬間。


ードオオォォンー


「なんだ!?」


後ろを振り返ると、倉庫が爆発していた。


「え・・・・?」


いったい今の一瞬で何があったの!?


「すみませーん!」


奥から一人の女性が走ってくる。


「はぁはぁ、ほんとにごめんなさい!魔法の制御に失敗しちゃって!」

「まあ、倉庫の在庫はちょうどなくなったのでよかったですけど・・・」

「本当にすみません!」


…そして今…


「あなたはあの時私の倉庫爆発させた人!」

「そのことは本当にごめんね~」

「はあ、で、話って何ですか?」

「あなた、生徒会に入らない?」

「生徒会?」

「そう、あなたみたいな人がいると、この学校の治安も守られると思うから」

「もしかして学園長、勇者の件って・・・」

「ええもちろん!知ってるわよ!」

「やっぱりか・・・」

「で、どう?生徒会はいらない?」

「でも、いいんですか?私みたいな黒髪の人が入って」

「大丈夫よ!私の推薦ってことにしとくから!」

「まあ、やってみます・・・」


ということで、私は生徒会に入ることになりました・・・

私、面倒くさいことはしたくないんだけどな~

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