十九話 いいものを見るとあとはどうでもよくなる
うーん……満足のいく出来ではない。
それが素かと聞いてきた上月さんに対してさあどうでしょうとかカッコよく答えたけど人間って人によって素顔を変えると思うんだ。
無意識に敬語が出ちゃう人、敬語したくても違和感しかない人、タメ口で話す人。複数人で話してても誰かに偽りの顔を見せたい時以外は誰に伝えるかで口調を自然と分けるものだ、しかも無意識で。
何をいいたいかというと、敬語を使う俺もタメ口の俺も厨二病の俺も全部俺の素顔ってやつである。ロールプレイしてる時以外は素ってことね。
あと戦闘中にも関わらず“素”と“素”について語りたくなるのは暗示が解けかけてきてる証拠かな。
興奮度高かったしあの高揚感なかなか解けるものじゃないのではと思ったけど久しぶりすぎて感覚鈍った?
自己暗示の感覚が鈍るってなかなかよくわからないけど、実際そうなのだから仕方ないじゃないか。
「よっ……と」
とりあえず俺の頭上で攻撃を受け止めて次にどうすればいいかわからなくなってるご様子の上月さんを助けることにした。あまりやらない受け止め方だからか上月さんの腕、プルプルしてきてるし、それに寝転んだままだと俺、別の攻撃当てられて死ぬしね。ほっといても死ぬか、上月さんの剣がケイオススピリットと上月さんの力の押し合いに耐えられなくなってバキって割れてね。
寝転んだまま、上月さんの剣の一点を俺の剣で突いて傾きを与える。
いきなり斜めったことで、ケイオススピリットの腕が剣の上を勢いよく滑った。
すぐ横の床が轟音を立てて割れるのを見てドン引きしたが、ケイオススピリットも別の動作に入ったのでその隙に素早く立ち上がって上月さんを引いて後退した。
「うわぁっ!?」
「大技来ますよ、少し離れて!」
なぜって上月さんでは気づけない魔力の流動を視界に捉えたからだ。
「悠羽、無事!?」
「無事です、初瀬さん!」
上月さんに遅れて追いついてきた初瀬さんに叫ぶ。
「見えてると思いますけどなにか来ます! 攻撃は未知、新技です!」
「つまり、戦った悠羽も、見たことない技?」
「ええ!」
周囲の魔力が引き込まれるようにケイオススピリットの頭部に集中していくのが見えた。
新行動パターンである。
新しい避け方を探さなきゃならん。
「近くの、扉は……わぁあああっ!?」
「うわ!!」
「……っ!」
閃光、爆発音。
見るとケイオススピリットは口からビームのような何かを遥か上方へと放っていた。
天井を突き破って土の大地を破壊しながら高く高く、地中高く。
これからあの力を発揮する敵を天使に変えないといけないらしい。どんな鬼畜難易度だよ。
ゲームが違うぞゲームが、と叫びたくなるような光景だった。
「……夜空見えねぇんだけど」
「メタ的解釈だと空間が歪んでるんでしょうかね?」
「ここも横にありえないほど広い、だからありえなくはない。わかったのは、掘って脱出の手段は、失われた」
「じゃあ予定通り試すしかないですね、初瀬さんも来たことですし……とっとと天使を渡しちゃいましょう?」
「うん………………待って、なんかおかしい……あっ」
「あ?」
突然固まって冷や汗を垂らした初瀬さん。
ここに来て不備とか嫌なんだけど。
「えーと、どうかしました?」
「颯希、悠羽、あれ、ケイオススピリットが細胞だとする」
「突然、何を……?」
「内外を分ける細胞膜がある。だから打ち込まないとって言った」
「え、ええ」
「じゃないと内部に入れられないもんな」
「でも私、あれ魔法みたいって言った。魔法でできた単純な生物って言った。……真核生物の細胞の核みたいなものに、直接特徴を与えないと……いけなかったら?」
ぱちぱちと瞬きして一瞬その意味を考える。
えーと、つまり、もしかしたらあの貫通できないかもしれないケイオススピリットの肌よりさらに奥、どこにあるかもわからない心臓に特徴をぶち込まないといけない……。
「ど、どーすんですか、そっれぇ!!」
あのビームを上へ放ってから動きがないと安心して止まってたら突然腕を横に薙いで俺たちをケイオススピリットから離すように攻撃してくるものだから俺の服を掠った。油断はいけないねホントに。
初瀬さんは、警戒して見ていた上月さんが抱えて下がったから無傷みたい。良かった。
「どう……どうすれば、いい。核の特定は……無理。推測、人の形、中心……胸、腹、首、脳……わからない。石は天使の文章が刻まれる、赤い、魔力の塊、燃える……妖精は、天使悪魔になる、与えられる、怪異、魔力を使う……どうやって、周囲の魔力を吸って………………攻撃、予備動作。突進の時は、全身に魔力を吸収してた。どこに魔力が向かう……核、だと思いたい!」
「結論出るの早!?」
「さすが魔法の天才ですね。で、お誂え向きに久しぶりの突進予備動作に入ってるご様子です、が……これ、間に合います?」
「無理!」
「ですよねー」
あとは言葉をかけるまでもなく全員付近の部屋へ飛び込んだ。
途方もない魔力の塊が廊下を通り抜けたことを『魔力知覚』が教えてくるれる。
ここで一旦仕切り直しかー。
ただ、今は隠れる時ではないので、今までとは違いすぐに廊下に出て、妖精が突撃した方へ駆け出した。
◇
「で、計画は!?」
「気体に近い魔力を吸うケイオススピリットに個体の魔力の塊を吸わせるために石を直接殴りつける」
「万が一、避ける技能があるのは、悠羽だけ。だから、悠羽が、やる」
「復習終了! 上月さんはしっかり俺を見といてくださいよ! あなたの能力値は俺の剣を遥か上回れる性能なんですから、てかいつかできなきゃおかしいです!」
鼓舞、そう鼓舞というものがある。
それは人を奮い立たせるもので、今の俺達には必要なものだ。
緊張感を増幅させて、逃げる立場でなく戦う立場にあるのだと自覚させる。
そのためには引き連れるものが一番テンションあげないとね。
昔VRで首を切られた時のことを鮮明に思い出して、その時の怯えを起こして覚まして呼び出して、ヒヤッとする鳥肌をそれは喜びだと思い込ませる!
そう、ギリギリの戦いは楽しいのだと、命のやり取りは恋する生娘のように純粋なものなのだと!!
件の石は初瀬さんの手の中だ。
やつを見つけたら石に魔力で刻んでもらって俺に渡してもらう。
なぜあとから刻むのかというと文字の列というものを長時間魔力渦巻く石の中で形状を保存させる自信がないそうです。
刻めるだけですごいから自信を持って欲しい。
「来る」
初瀬さんがつぶやくと同時に暗視が効く範囲外からケイオススピリットが現れた。
魔力視か『魔力知覚』で察知したのかな。
「やぁやぁ数分ぶりですねケイオススピリット……今度こそは名乗りあげ……させてぇっ!!」
ケイオススピリットの中で力が踊る。
爆発的な力は腕の大振りとともに発散された。
こいつの前ではどんな名剣も鉄クズ同然なのではなかろうか、だからこそ俺は剣を受け流しに流用する。先程何度も繰り返してパターン化できた動作だなんの問題もなく腕の方向を上へ逸らした。
ケイオススピリットの心做しか顔色がよく見えるのは先程の大技のために魔力を吸いまくっただからだろうか。
……これ以上強くなるの?
俺、魔力を吸おうとすると変な感じになっちゃうのにずるいよね。俺はその域には辿り着けなさそうだなぁ、ゲームと違ってプレイヤー皆不平等な現実世界だもの。
それにしてもそろそろ気が短い人はコメ欄にHackって書き込んでるぞ。
まあ、強すぎてチーターって言われるの辛いよね。
わかる、よーくわかる。
わかるともさ。
かくいう俺もVRじゃないFPSのチャット欄にHackだのチーターだのなんだのと言われたものよ。
ムカつくよな。
お前らが弱いだけだろって言いたいよね。
でも死ね。
洗脳事件とかいうメインストーリーから外れたサブクエでこんなに精神を削りやがって、しかも明日は大イベントという日によ!
天使だか悪魔だか知らねぇがクエストS評価の糧になってくれ。
「贄になってくれ! そろそろプレイヤーもサブクエ長くて飽きてくる頃だぞ! そこらのNPCのお使いクエに異様な時間かけさせるな!!
は? 俺の気が短いって……はははっ死ね!!」
ふんっと振り下ろした剣がケイオススピリットのドタマを捉える。
とても生物を斬ったようなものでない音がなり、傷をつけられたのかそうでないのかいまいち判断がつかなくて舌打ちをした。
「まあいいや、能力値の概念が理不尽なのは知ってましたしぃ」
悔しくないもんねーだ。
「ふんっ!」
着地して今度はケイオススピリットの不気味な瞳へ突きを入れる。
肌が硬くとも、VITの数値の適応が弱い場所もあるだろう……そして人体の形状をしてるんだ魔法に近い生物だかなんだか知らんがわざわざ人に寄せているんだ、弱点くらい似てなきゃもう詐欺って呼ぶぞ!
肉を切った鈍さはなく、その代わり水を風船のように含んだはんぺんを破るような感覚とともに刃が通った。
「ギィ、キキキキキキキキキキキキ!!」
「ははっ弱い場所あるんだって、うっわまたなんか来る!? 少しも調子に乗らせてくれませんねぇ!」
グンッと魔力が胎動する。
赤ん坊が内から腹を蹴る仕草を何故か連想させる力の働き、それはいつも通りケイオススピリットが魔力を吸い込む前兆だ。
そして俺たちが最も望むモノだ。
俺はケイオススピリットを足で蹴って剣を引っこ抜きながら大きく後退した。
「悠羽!」
「……! ありがとうございます初瀬さん!」
「大技が来るぞ! 浦谷、あの力の波の中突っ込む気か!?」
初瀬さんが投げで寄越した石をキャッチして、上月さんの言葉に耳を傾ける。
ケイオススピリットを見ると今までに見たことないほど光が歪んで見えた。中心部に至っては見当違いの方に光が飛ぶせいか濃く曇ったようにすら見える。
それだからか頭がガンガンと痛むし、『魔力知覚』を持たない上月さんにもしっかり“空間の歪み”が見えるらしい。
いや、この歪みは光学に依るものだ。ならば上月さんの瞳に見えてても何らおかしくはないのか。
「でも、それしかないでしょう!」
「俺ならお前をあの中心までぶっ飛ばせるぞ?」
「……お願いします! 今すぐぶっ飛ばしてください!!」
突っ込むには速度が足りなさそうだったから願ったり叶ったり。
いつ技が発動して力の吸引が停止するかわからない、今すぐ投げろと頼むと、ほいさと聞こえた返事とともに腹に手を回され抱えられる。
「要求通りぶっ飛ばすぞ」
「遠慮なっ、くぅぅううううう!?」
いきなり!?なんの掛け声もなく飛ばすの!?
びゅんと歪む視界。
既にケイオススピリットは眼前に迫っており、そういえば迫ったのは俺の方だと思いだした。
「ラストアタックゲットだ!!」
MVPにボーナスあるかな!
ありえないほどの力が集まり光が曲がり空間が歪んで見えるその中心へと近づき、ケイオススピリットの視認は難しいが魔力で場所把握している。
先に投げた石に重ねるように剣を振るう、硬い物に当たる感覚を無視して着地しながら地に着いた足に精一杯の力を込めながら。
「うぉりゃぁぁあああ!!」
そして、力渦巻く空間の中でも確かに、ビシッと小さく石が割れる音が聞こえた。
今度は石ではない、バシッ、ビシッ、パシ、ビキ、バキッと立て続けに空間のどこからか音が広がり伝染する。
それは決して気のせいなどではなく、しっかりと、はっきりと、大きく聞こえた。
──次の瞬間、音を無くした空間が白熱する。
少し熱く、何も見えないほどに輝いた世界に思わず目を瞑ってしまう。
何が起こったのか『魔力知覚』すら理解できない。
キーンという耳鳴りの幻聴と、目の光を失う程に強い光が止んだ時、俺はゆっくりまぶたを開けた。
「…………」
ぱしぱしと思わず瞬き二回。
視線を逸らして、そして目を擦ってもう一回視線を戻す。
そして俺は無意識のうちに剣をさやに納めたらしい、キンッと甲高い音が腰から聞こえてきた。
あれが、ケイオススピリットが、目の前の存在の変態前の姿だって?
ご冗談を、眼前の崇高な存在が、果てなく長い髪の先を美しい緑の翼にした天使のもとの姿が、あのケイオススピリットだというのか。
そう叫ばずにはいられない、そんな天使が俺たちの目の前に降りたって静かに瞳を閉じておられた。
周りを見ると、みんな惚けて人間の陳腐な言葉じゃ形容しきれない存在を視界に収め続けているらしい。
ここは地下だ、地中深くと定義付られた異空間であるはずだ、そして目の前の存在はそうなる前からそこにいた。
降り立ったなんて表現はおかしいはずなのだ、しかし天より降りてきた使いとしか表せない。
それ以外には、なにも。
「……あ」
天使が口を開いた。
それだけの仕草にびくりと俺は一歩下がる。
「ああ、すいません……もっと寄って貰っても大丈夫です……私の恩人方」
その許しの言葉に、なんの抵抗もなく初瀬さんたちは前にいた俺の横まで並んだ。
「……私を、どちらでもないが故に人を襲う私を終わらせて下さり、ありがとうございます……」
今まで閉じていた瞳は、青色だったらしい。
淡く美しい瞳を隠していたまぶたが言葉と共に開かれた。
「魔術師の方……」
その青を初瀬さんに向けられる。
「英雄の素質を持つ方……」
次に青を上月さんに向けられる。
「黒髪の方……」
最後に俺へ青が向けられる……って俺の扱い雑すぎませんかね。
いよっし、よーっし、しかしおかげで調子を取り戻せたぞ。
神を敬い尊び頭を垂れるのはロールプレイの中の俺だけだ。
内心のお気持ちは気軽に楽しく軽くしないとね、俺じゃないみたいだよね!
それにしても今ので自己暗示も付随するロールプレイも全部吹っ飛んだ。
出来ればしっかりと正規の方法で終わらせないと後々に影響が出そうなものだから訓練場に戻ったらやっておこうか。
あれだね、イメージとしてはこっくりさんをちゃんと終わらせなかった感じのモヤモヤがするね。儀式はきちんと締めないと、酷い目にあっちゃうぞ、ネコミミのおねーさんとのお約束だヨ!
……おねえさんという程の年齢ではない? うっせぇ、そもそも俺は男だ、おにいさんだ。
「……謝罪に感謝、並べたいことがいくつもございますが、時間は短い……まとめて話してしまうことをお許しください」
本当に申し訳なさそうな顔で、天使は言った。
位の低い天使は性別がない……俺の、もしくは俺たちの偏見が適応されたのだろうか、彼とも彼女とも呼べない天使は続ける。
「まず、この空間のことはご安心ください、あと少しで崩落、世界にできた異界も時期に世界へ戻り境界も正常なものへと為るでしょう。そして境界にない入口など入口などではありません……王城にある入口のここと世界を繋ぐ黄泉比良坂のような曖昧な空間もすぐに溶けて消える……魔術師の方の入口のような特異な入口は地下に存在する人物を利用して縁を作るイレギュラーなものです。あれは普段は存在しません、一時的なものですので、ご安心を」
そういえば口を開けないことに気づいた。
存在の格差に気圧されたわけではないだろう、物理的に開けないようにされたのかもしれない。
どうして……大方、さっき言ってた空間の崩落のリミットの事だろう。時間は取れないらしい、口を出されたくないご様子。
「さて、私たち……いえ、もとの私、妖精というものは、魔術的元素や現象を元として魔力で作られた生物です。中でもケイオススピリットや狂った妖精、どっちつかずの魔物と呼ばれる妖精は天使や悪魔が生まれるほどの莫大な魔力と妖精の元となる要素とともに誕生します……天使や悪魔の誕生方法は……いえ、今は関係が薄いことですね。そうして生まれたケイオススピリットはどちらでもなくどちらの要素もなく、そして役割を貪欲に求めます。それこそ悪魔などより獣のように、ひたすら狩りをするのです。そうすることでいつか悪魔であると認められて役割が欲しいのでしょうか……どうなんですかね、私にも分かりません」
視界の端が崩れるような違和感を感じた。
石は夜景にも、無にも見えて吐き気がうっと込み上げてくる。
「しかしケイオススピリットというのはそうであるが故に安定しているのであります。釣り合いの取れた天秤の片方に重しを加えれば……ええ、その通り、均衡は崩れてしまいます。
要するに、もうまもなく私の体は崩壊します……ああ、ご安心を、あなた方はしっかり元の場所へとお届け致します」
空間に致命的なエラーが発生する。まるで知覚がバグったようだ。
ここが石畳の世界であると思えなくなってきた。
夜、それも明け方の世界……どうしてか、ここが地上のように思えてきた。
「ですので、最後に今一度感謝を、どっちつかずの哀れな妖精をお救い頂きありがとうございました……願わくば艱難を乗り越える力を、天がお与えくださいますよう……迫る辛苦を打ち破る理を法がお与えになられますよう……天使が天に祈るとはなんともおかしなものですが、わたしにできることはこれくらいしかありません、お許しください。
……それでは、この魂がまたあなた方に出会えることを信じて」
弾ける。
今まで見ていたねじ曲がった世界が、水滴のようにもとの世界に溶けて、しかし波紋を残さず消えていった。
◇
「…………あー、寝そびれたな」
上月さんの声に反応して空を見ると、僅かな白が未だ強く輝く星を隠し始めていた。
これは寝不足確定、実際動いたせいで体がダルいったらありゃしない。
つーか肌寒い、こちとら肌着だぞ、ワンピースタイプの。
「今から寝れて……」
「一時間も、ない」
「あーあ、これはからかわれますよ……お前らは遠足前に寝れない子供かってね」
頭にチラホラと、香道さんの顔が霞んでは消える。
その幻覚を、剣をさやに納めなおす金属音でかき消した。
寒いのはいいな、自分は興奮してるものだと勘違いしやすい。おかげで自己暗示のかけ直しも解き直しも頭にはびこるアホの顔を片付けるのも捗った。
「とりあえず帰ろうぜ……帰って頭を整理したい」
「賛成」
・ケイオス スピリット(狂った妖精)
悪魔と妖精と天使の中心にいるなにか。
基本は地脈の莫大な魔力で誕生した力を持ちすぎたピクシーで、莫大な力ゆえに思想に引っ張られやすくそしてピクシーの外見に悪魔天使双方に類似する条件があった場合にのみ完成する。
もし悪魔か天使で確定し完成した場合は、妖精を核に存在するので安定せずすぐに崩壊する。
“この妖精は地脈の多く流れる場所に出現しやすい。ナニカと多大な魔力を元に誕生する通常の妖精とは違い、ペイトンの天使創造で予測された魔力量を遥に上回ると思われる莫大な魔力がある場所で誕生するため天使か悪魔の類の生物であるという説もある。
しかし過去に目撃例のあるケイオススピリットには神話上の天使や悪魔の類似点は微塵も見つからない。
学会では大きく分けると、人を襲うため悪魔である派、天使と悪魔どちらでもない力を持ちすぎた妖精である派、天使と悪魔のなりそこない派がある。”
コレ、絶対描写ミスあるな……。




