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ep.4

※覚えて欲しい名前は以下3名。他は覚えなくてもOK!

・ファルミーナ(・マジカ)

・ルミナス・ロッソィーノ

・ベルナルト・マジカ・ヴェルデットロ

 思い出すのは、あの日のこと。私が独りじゃないと、知った日。


 体調が悪くて、医務室を訪れた時のことだった。たまたまその日はアカーチャ・メーディウム医療班長だけが居て、運が良いなって思っただけだった。アカーチャ医療班長はその腕が認められて、王室の診察まで行う凄腕の市井出身の医療術者だから憧れていた。ちょっとのほほんとのんびりとしていて、かつ女性好きではあったけど。



「あの~、ファルミーナさんって素敵だなぁ~って思ってたんですけどぉ」

「はぁ、……?」

「いつの間にオトコできたんですかぁ、ボク的にショックです~。」

「……何を仰いたいのでしょうか?」


「えぇ~?お子さんデキてますよぉって話ですぅ、いやぁ~ショックだなぁ……。」



 あ、おめでとうございますぅ~ショックだから今日の業務サボろぉっと、なんて医療班長がごちゃごちゃ言っているがそもそも話が見えてこない。デキてる、ってデキてるということだろうか。お子さん?誰の?私が、子どもが、デキている、ってこと?

 色々と考えが浮かんでは消えていっているが、一つ言いたい。


 私、殿方を知らないんですが。



「あの、アカーチャさん。」

「いやぁ、ショックもショック、お仕事できないなぁ。寝よう寝よう。」

「……アカーチャさん。」

「え、あ、ファルミーナさん。どうしました?」

「もう一度、先ほどのこと言っていただけますか。」

「ああ、急なことで信じられないですよねぇ。ご懐妊ですよ、お子さんがお腹の中にいますよぉってことです~。」

「あの、なんかの間違いでは……。」


「うちのアカーチャが診立てを間違えやしないさ、ファルミーナ第1部隊員。」



 医務室の扉にもたれかかるようにして立っている美丈夫は、ビアンコ・マジカ・アランドゥーエ魔術師団長。3大公爵家のうちの光のアランドゥーエ公爵家の当主にして、王国立魔術師団の長である。私の直属の上司でもあり、とにかく偉い人なのだ。そんな人に、妊娠なんてふしだらな、いやふしだらなことをした記憶は無いが、とにかくヤバいことを聞かれてしまった。背を冷たい何かがつたうような感覚がした。

 その後のことは覚えてないが、アカーチャ医療班長の説得と、それを後押しするアランドゥーエ魔術師団長の勧めがあり、円満退職という運びになった。しかし、気にかかることもあったのでこれ幸いと王国立魔術師団を後にしたのだった。


 私、知らなかった。キスだけで赤ちゃんってデキちゃうんだ!



 ***



「で、本当のところはどうなんだ?いきなり魔伝蝶を送ってきたあげくファルミーナ第1部隊員を辞めるよう説得してくれ、なんて。手放しがたい優秀な人材だぞ。」

「いやぁ、ボクの勘なんだけどねぇ。あの妊娠は可笑しいよぉ、ボクあんなの初めて診たぁ。」

「は?」

「とりあえず、ロッソィーノ嬢に連絡とってよビアンコ。嫌な予感がするんだよねぇ。」



 だって、普通は妊娠中にはわからない魔力を、異常な量の魔力を感じる赤ん坊を抱えた優秀な隊員。しかも本人は妊娠に死ぬほど驚いている、なんてヤバさしか感じないよぉ。



「ボクもお師匠様に連絡取るべきかなぁ、ああ仕事が増えるぅ」

「……そろそろ俺に説明してくれ、アカーチャ。」

「男と話し込む趣味はないよぉ。」


※キスだけで子どもがデキるという発言は、フィクションです。

※キスだけで子どもがデキるという発言は、フィクションです。

※キスだけで子どもがデキるという発言は、フィクショ(ry


本日はここまで。

次回は明日。

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