表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
220/220

第184話:おっぱい大好きヒビキちゃん

(アイラ視点)

 ジュッジュ、もしくはギュッギュとかゴッゴ?

 音が聴こえるほど力強く乳を吸うヒビキに、ボクは安堵した。


 この様子ならメグの乳の味が気にいらないということもないだろう。

 メグは住み慣れた環境を捨ててまでヒビキのためについてきてくれるという優しい子だ。

 その動機の大半をミカドへの恩返しが占めるとはいえ、わずか11歳の少女の覚悟を無駄にせずに済みそうなことは嬉しい。


 けれど同時に守らなければならない対象が増えたことも意識する。

「(彼女の尻尾・・・これが彼女の来歴を示しているのだろう)」

 不自然に途切れた尻尾には、グ族系獣人の多くが持つフサフサ先端の部分がない。

 メグ・ミルヒカーフはティーダ傘下の土地で罪を得た者の娘だ。

 その罪というのも強制的に召し上げられてから乳母をさせられていたセントール武家の赤子が死んだというモノで、彼女の母に責任があったかといえば、ほぼなかったと言い切れる。

 サテュロスの様に数々の魔法も研究されず。

 さりとて、それに代わる医療や公衆衛生の発展も中世止まりのセントールでは、赤子は単純に死に易い。

 それは生まれて一両日で歩き始め、手が自由になるのが早い分知性と体の発達も早く、それゆえに優れた人種だと扱われているセントール族であってもさほど変わらない。


 ボクが生を受けた頃のウェリントンも魔法使いは居なかったので似たようなものだったけれど、あれはイシュタルト王国の僻地の環境が悪いというよりは、父エドガーの流刑地代わりの開拓村であったために、随行する魔法使いが居なかっただけの話で、僻地の村でも魔法使いが居るところもないわけではないし、町規模であれば医者も治癒術士も多少は派遣されているので、かつて存在したサテュロスの他の国よりも圧倒的に充実していた。

 そして、魔法使いのいないウェリントン村でも、イシュタルト王国では僻地であろうと生活魔法道具の結露の柄杓などが普及していたから、入浴や汚物の洗浄などに不便がなくかなり衛生的だった。


 少し気が逸れたが、どう表現したものだろうか?

 目の前の光景はとても美しい。

 暁であったなら直視することもできなかっただろう程の神々しさだ。


 先ほどまで、種族的特徴で胸が大きいだけの『子ども』だったメグが、すでに母性を発露させていた。

 自分の胸を貪る自分よりも明らかに重たい幼女を慈しむ、その眼差しには純粋な愛を感じる。

 役目とか、ミカドへの恩返しなんて言葉が嘘に感じられてしまうほど、今この少女は『母親』だった。

 これも種族的特徴なのか、それとも彼女だから持ちえた感性なのか、それはわからないけれど、僅か数十秒乳を吸わせただけで、その心の在り方が大きく変化したのが分かった。

 少なくともボクは今目の前の光景に心奪われ、目が離せなかった。


 まだ幼さの残る11歳の少女が、明らかに母性を抱いて子どもを可愛がっている姿は不思議で、隣にいる神楽が片方の乳房を出したままでいるのが非日常感を助長している。

 更に3人の髪色が近い黒色であることも相まって、それぞれが姉妹の様にも見えるのに、全員が種族が違うし、神楽とヒビキも母娘で、でも乳母となったメグとヒビキも母娘の様で、神楽がまるでメグに乳のやり方を教えている様にも見える。

 17歳と11歳と2歳前、神楽とヒビキなら母娘もあり得る年齢差だけれど、メグと両者とでは母娘の関係は通常あり得ないこと、だからこそメグがヒビキに対して母の眼差しを注いでいることが特別に見える。


「綺麗・・・」

 つい口をついて出た呟きを他の誰も気にしていなかったけれど、神楽だけが顔を赤くしてはだけた胸の頂上をそっと隠した。

 いや確かに綺麗だと思うけれど、そんな端っこの部分だけを見て言った訳じゃないんだよ? 


「んーぅ!」

 そして、そんな神楽の動向に反応してかヒビキが不満そうな声をあげた。

 メグの乳を左手で掴み口に含みながらも、彼女の右手は今も神楽の乳房の下側に宛がわれている。

 それを神楽が突然隠したので、取りあげられると思ったのかもしれない。

 メグは神楽の手と乳房の隙間にその手を差し入れるとむぎゅっと掴んだ。

「たっ!?・・・ヒビキちゃん、たーたそれ痛いから嫌だなぁ?」


 一瞬顔を顰めた神楽は、ヒビキが不安にならない様に苦笑いを浮かべると、優しく言い聞かせる。

「いたぁい?」

 ヒビキはそんな神楽の言葉に、メグの乳首から口を離すと首を傾げながら神楽を見つめる。

 そして神楽と目が合うと、その訴えを察したのか神楽の右乳房を握るのを止めて、優しくなでなでとし始めた。

「ひゃぁ!?」

 結果的に、外気に晒され、しゃぶられ、温かい濡れタオルで拭かれ、下から持ち上げられ、強くつねられたその敏感な部位を、柔らかい手で擦られている。

 それも同性ばかりとは言え何人もの眼がある中で・・・。


「ヒビキちゃん、お願いだからちょっとおててを離して、えっと、たーた寒くなっちゃったからおべべ着るね?」

 と、どちらかと言うと熱そうな顔で言い聞かせる。

 ヒビキは神楽の言うことが理解できたかは分からないけれど、今は食欲が勝ったのか、神楽が乳房を隠すことをそれ以上妨害せず。

 再びメグの乳房に口をつけていた。


 やや息を荒くした神楽はデネボラを起動させると先ほどとは色の違う和柄のドレス姿へと着替えた。

 それから小さく咳払いすると、ボクだけをジットリとした眼で見つめて・・・。

「忘れてください」

 と短く訴えた。

 なにを?なんて聞き返せない。

 有無を言わせない力強い視線にボクは頷くことしかできなかった。


---


 少し時間が経った。

 ヒビキが夢中になってメグの乳を吸い。

 時々夢中になりすぎて息をするのも忘れていたらしく。

「んっぱぁ」

 という息継ぎの勢いに笑ったりしながら和やかな時間が過ぎた。


 時間で言えば合計で20分程度のことだったけれど、非常に濃密な時間だった。

 特に神楽とヒビキ、メグにとっては、愛着を形成する第一歩となったみたいで、上二人は途中から本当に姉妹の様に和気藹々とした雰囲気でおしゃべりしながら、ヒビキの背や腰を撫でていた。

 ヒビキの方も、食事の邪魔をされているという雰囲気ではなくて、ブラッシングでもされているみたいに気持ちよさそうに体や耳を震わせていた。


 最後はメグの乳房から口を離した状態で弄び始めたので、その状態が2分ほど続いたところでおしまいにさせた。

「どうやらお乳の味も気に入ったみたいだし、神楽とも気が合わないとかはなさそうだね、これからよろしくねメグ」

 エイラから温タオルを受け取り乳房を拭っているメグに声をかけると、メグはタオルを膝の上に手と一緒にそろえながら、乳房を隠すこともなくボクの方を向いた。

 嬉しそうな表情は年相応に幼く、まるで転校生が『一緒に帰りませんか?』と誘われた様な安堵を孕んだものだ。


「はい、お世話になります。アイラ様、カグラ様」

 ボク、続いて神楽へと頭を下げるメグに、ボクは頷き、神楽もよろしくねと返しながら笑顔を浮かべる。

 それからメグは室内の他の同行者たちにも順に頭を下げて挨拶した。

 そして最後にノアの方を向いて。


「それじゃあ私行ってきます」

「うん、元気でね・・・」

 メグは穏やかながら決意を秘めた表情で、そしてノアはどこか寂しそうな空気を纏って、挨拶をしあった。

 同じミカドの庇護下の年の近い少女達なので、もともと知り合い、それも多少なり親しい間柄だったと分かるその態度に、少しだけ申し訳ない気持ちになる。


 彼女達が親しい友人たちであったなら、ボクたちが現れなければこれからも一緒に居られた時間を、奪ってしまったことになる。

 それが少しだけ悲しい。

 でもメグが選んだことに水を差したくないのも確かで、だから二人の空気には触れずにおくことにした。

 

 一方その頃、解き放たれた一匹の獣が、虎視眈々と獲物を狙っていた。

「キャ!?」

 そして餌食になったのはしんみりしていたノアだ。


 近くにいたからというのもあるのかもしれないけれど、ヒビキはノアの年相応に膨らみかけの胸に手を伸ばすと、一種の迷いなく揉みしだいた。

 揉みしだいたといっても所詮幼女の力で服越しなので、フニフニと柔らかさが伝わる程度の変形具合だけれど、これまで大しておっぱいに興味をもった様子を見せなかったヒビキが、メグの授乳によって目覚めた様だ。

「ヒ、ヒビキ様!?」


 おそらく触られ慣れてないのだろう(触られ慣れた13歳というのは日ノ本人の感覚で言えば些か早すぎるけれど、こちらでは結婚している場合や、もう少し小さい赤ちゃんであればいてもおかしくはない年齢なので、触られ慣れていてもおかしくはない)ノアはあたふたとしながら、それでも悪意のないお客様であるヒビキに対して抵抗することもできずに、助けを求める様に視線を泳がせる。

 そして申し訳ないけれど、そんな表情が今日ノアが見せた表情で一番可愛い。

 真面目だけれど人懐っこい印象を受けた彼女の、錯乱気味で涙目の表情が、妙に庇護欲を誘う。


「ヒビキ、急に触るのはびっくりするからメッだよ、ほらヒビキもびっくりするでしょ?」

 ボクはノアを助けるために、後ろから気配を消しつつヒビキの背後に立つと腕を伸ばしてヒビキの上体を持ち上げる。

 馬体部分があるので、後ろから抱き上げるのは結構ギリギリだった。

 魔法力による強化が十分にできなかった暁時代ならば、腰をヤッていたかもね。

「ぁー?」

 と驚いたのか、遠ざかるノアのお胸を惜しんだのか間の抜けた声をあげるヒビキ、持ち上げるとすぐさまダランとした様子で体がちょっと伸びている。


 もしかすると背筋に負担がかかってるのかもしれない、あまり後ろから持ち上げるのはよくないかな?

 そう考えなおしたボクはすぐにヒビキを床に置き直す。

「ちゃんと声をかけてからね?」

 それから少し誤魔化している様な罪悪感も感じながら言い聞かせると、ヒビキにはまだ難しいことだったのだろう、首を傾げて

「なーбてЁ~ぅ」

 と唇を尖らせながら上体を左右に振った。

 可愛い。


「えっと、おっぱい、触っても良いですか?って聴かないと、今ボクがヒビキのこと後ろからコウやってびっくりしたでしょ?」

 ともう一度脇の下に手を入れて、持ち上げる様に力を少しだけ入れ、でも持ち上げずに少し体重を手に感じるくらいに留める。

 すると、少し理解できたのかふっと笑顔を浮かべた。

 それから

「いたぁ?」

 と言いながら、ボクの胸に手を出してきた。


 どうもちょっと前に神楽の胸を擦る時の言葉を思い出していってみた様だ。

 完全に間違っているけれど・・・。

 そんなヒビキの小さなおててに動きを合わせて脇の下に入れたままの手で彼女の腕の動きを阻害すると、彼女はちょっと届かないボクの胸がとても良いものに思えてきたのかそれはもう一生懸命に手を伸ばして、でも届かなくて、ちょっぴりベソをかき始めた。


 こんな風に小さい子に求められてはボクも弱い。

「ヒビキ、触りたいの?」

 と、その潤んだ瞳を見つめると、今度は意味がストレートに通じたのかヒビキは大きく頷いた。

 はいといいえは完璧に伝えられるんだね?


 ボクも女性暮らしの方が長くて、羞恥心とかちゃんとあるんだけれどね?

 周囲を見れば女性だけだし、ボクが見ただけでも3人はもう触られてるし、一緒にお風呂に入ったのだからナディアやエイラ、ユナ先輩だってもう触られてるかもしれない。

 せっかく食べ物が欲しければボクに飛びつくくらい慣れてくれているのに(胃袋を掴んだだけともいう)

 ここでおっぱいも触らせてくれないケチなお姉さんだと思われるのもちょっと悔しい・・・気がする。


「ふぅ・・・いいよ?」

 仕方がない、とため息を小さく吐いて、彼女の腕を自由にしてボクは目を瞑って新米おっぱいハンターの魔の手を待ったのだけれど・・・。


「やだヒビキちゃんたら・・・」

「ヒ、ヒビキ様ぁ?もう満足されたのでは?」

 聞こえたの神楽とメグの声、目を開けてみるとヒビキはボクの前から去り、メグと神楽の所へ戻っていた。

 そして確かめる様に神楽の右乳房とメグの左乳房とを左右の手で触っている。

 神楽の方は服越しだけど、メグの方は脇が開いているので、そこから手を突っ込んでいる。

 うん、やりたい放題だね。


 子どもらしいと言えばらしいけれど、こんなに一気におっぱい大好きになるだなんてね。

 無論哺乳類である以上、嫌いな子どもなんて皆無ではあるんだろうけれど、これはエッラやナディア、フィー、アリー辺りが被害にあうこと間違いなしだね?

 そしてさらに・・・。


「ん?どうしたのヒビキ?」

 自分はどうやら被害にあわずに済んだ様だ。

 と油断していたボクを、まだ片手をメグの服に突っ込んだままでいるヒビキが振り返りながらじっと見ていた。


 結局ボク含めて、ナタリィもエイラも新米おっぱいハンターから逃れることはできなかった。

 そして、何のかんの言いつつ、情の移りつつあったヒビキに求められることで刺激になったのか、ボクはヒビキの事がより可愛らしく見える様になり、同時に早く自分の胎にも子を授かりたいと、強く願ったのだった。


---

「さて、そろそろ良い時間じゃないかな?」

 ミカドがボクたちにやや遅めの昼餐の用意をしてくれている約束だ。

 そろそろ移動しておくべきだろう。

 途中でヒビキをトイレにも連れていくべきだろうしね。

 

「えぇ・・・はい、左様でございますね、皆さまがよろしければ案内させて頂こうと思います」

 尋ねられたノアは周囲の皆に視線を向けて、否やがないことを確認すると立ち上がった。

 ノアとエイラ以外は執拗にハンティングされたので、顔を赤くして、少し疲弊している。

 ボクも顔が熱を持っているのが分かる。

「それではご案内させていただきます。ひとまず訓練場に残った皆さまと合流致しましょう」

 大仰に合流とは言うけれど、所詮壁一つ隔てた隣なので、労苦はない。


「お帰りアイラ、その様子だと問題はなかったみたいだね?」

「お帰りなさいませアイラ様」

「お帰りなさいませ」

 エッラは今シンチョウ氏とケイコ女史を同時に相手取っての稽古中、すでにケイコ女史の動きも見切ってしまえる様になったらしい、恐ろしいことだ。

 ユナ先輩は彼女達の近くにいるけれど、判定役でもしているのかな。

 こちらの扉に近い位置で観戦していたらしいユーリ、ナディア、フィーが神楽とメグとの手を握ってご機嫌な様子のヒビキを微笑ましそうに見つめながら迎えてくれた。


「ただいま、そうだね、ヒビキがちょっとおっぱい大好きになったくらいで、問題は・・・うん、なかったよ」

 数分前まで繰り広げられたおっぱいハンターの乱行を思い出して、少し頬がヒクヒクとするけれど、あれは問題というよりは、子どもらしい感性を取り戻したことを喜んであげるべきだろう。

 子どもはおしりやおっぱいが大好きなものだ。


 すでに神楽とメグの手を離したヒビキが、一生懸命に背伸びしてナディアの胸を触っているけれど、ユディやピオニーの時に触られ慣れているからかナディアは全く動じていない。

 ヒビキはちゃんと許可は得たのだろうか?

 ナディアも比較的大きく育っている組なので、メイド服越しだというのに傍目にも柔らかさが分かる。

 さりげなくエイラが唾をのみ込むほどジっと見て居るけれど、そういえばエイラも以前はよくエッラのおっぱいに甘えてる時期があったっけね?

 早い時期にエッラやナディアと出会ったからか、前周の彼女よりも甘えん坊部分が隠れていない。


 純粋にメイドとしての先輩後輩関係から始まった前周と違って、今生では年上のお姉さん的立ち位置も獲得しているからか、エッラやナディア、トリエラもエイラやソルに対して妹の様に扱っている時も見られる。

 これはしばらくおっぱいの誘惑に葛藤するエイラの姿が見られるかもしれない、そっとしておこう。


「ぉー」

 と声を出しながら、ナディアのおっぱいを下から触っていたヒビキは、次にフィーの方へ向くと

「ひーきちゃー、いいーぃ?」

 と、掌をぐっぱとしながらフィーに尋ねた。

 フィーは少し困った表情をして、ナタリィに助けを求める様な視線を送ったが、ナタリィはノアに何やら話しかけていて視線は絡むことがなかった。

 小さくため息を吐いたフィーは

「あまり強くしないでね?」

 と胸を強調する様に手を膝に当てながら肘で胸を挟んだ。

 もともと背の低いフィーなので、そうやって少し屈むだけで、ヒビキの目の前にそれらが差し出される。

 するとヒビキは

「ャーУ」と声をあげて顔から行った。


「ふひゃ!?」

 それは予想外だったのかフィーは彼女にしては珍しいほどに大きな声で驚いたけれど、幼女はそんなことお構いなしに両腕でフィーに抱き着いて、顔でおっぱいを楽しみ始める。

 薄い布越しの感触にさきほどのメグの物を思い出したのか馬体部分をくねらせながら、興奮した様子で抱き着くヒビキを、メグが複雑そうな表情で見て居る。


「もしかして、エレノア様やフィサリス様もおっぱいの出る種族なのでしょうか?」

 と、メグは不安そうに呟いた。

 どうやら低身長の豊乳という特徴から、彼女の同行する意義の半分を脅かしかねない人物だと思われてしまった様だ。

「違うよ、単に体格の割に大きいだけだよ?」

 十数秒の間フィーの胸に顔を埋めて頬ずりしていたヒビキだけれど、なにかお気に召さなかったのか顔を離すと、きょろきょろと周囲を見渡す。

 どうやらまだ胸を確かめていない人物を探している様だ。


 それから彼女は次の人物をロックオンして、近づいていく。

 次の相手はユーリだ。

 ユーリは男性なのでおっぱいはないのだけれど、遠目には綺麗な顔立ちと長い髪が目立つので、ヒビキは男性だと判断できなかったのかもしれない。

 華奢な美少女少年だった頃の彼をしているボクたちからすれば、ずいぶんがっちりしてきたと感じているのだけれど、それでもまだ細い方なので仕方ないと言えば仕方ないのかな?


 ユーリの眼の前に立った彼女はユーリを見上げながら

「ひーぃきちゃー、いたぁ?」

 と首を傾げて尋ねる。

 さっきは大分惜しかったのに、また少し戻ってしまった


 ユーリはナディアとフィーへの彼女の行状を見て内容を理解したのか、苦笑いを浮かべて

「はは、良いけど、僕にはないよ?」

 と言いながら、ヒビキが触り易い様膝を曲げてしゃがみこんだ。

「Шぁー♪」

 と上機嫌な様子で飛びつくヒビキだけれど、当然そこに彼女の求める柔らかさはない。

「あぇー、あぇー?」

 と不思議そうに、ぺちぺちとユーリの胸板を叩き首を傾げる。

 ユーリはじっと彼女の平手を受けていたけれど、徐々に顔が赤くなっている?


 どうしたのか尋ねてみると

「いや、皆の前で胸板を叩かれるのが妙に恥ずかしいというか、変だよね、男なのに」

 と、彼は可愛らしいとすら思える照れた表情を浮かべて頬をかいた。

 ボクだけが彼の真意を測れる。

 彼にももうだいぶ薄くなったとは言え、女性リリーだった頃の恥じらいや情緒が残っている。

 それが、人前で胸を触られるという行為で刺激されたのだろう。


 そして同時に残っていた母性も刺激されたのだろうか?

 ユーリは慈しみを湛えた瞳でヒビキを見つめ、頭を撫で、それから頬を揉む様にして可愛がった。

「ん~♪」

 するとヒビキはユーリの手に自分のおてても添えて、気持ちよさそうに目を細めて、その手に頬ずりする。

 彼女の授乳から一気に皆との仲が深まった様に思う。


 彼女の孤独が少しでも埋まったのであれば、それはとても良いことだ。


更新が滞りご迷惑をおかけしております。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ