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第172話:大切な話し合い

(アイラ視点)

 その姿を明らかにしたミカドから休憩を言い渡された室内、ミカドが御簾の向こうに姿を消しても、その姿について議論を交わす者はいなかった。

 ミカドが後で簡単に説明すると言っていたので、わざわざ取り沙汰するまでもない、あるいは疑問を持つこと事態が不敬だと、皆考えているのだろうか?

 それとも単に、それ以外の者に興味を持ったからなのだろうか?


「いないいなーい、ばぁー」

「あーはぁ、ははは」

「エコーちゃん!こっちもこっちも!いないいないばぁ!!」

「ハハハハハ、ハッハ!」

 トイレから戻ってきたばかりの神楽の近くにちょっとした人だかりができている。


 エロイース・フラットパインとシンク・ジアイが争うようにエコーをあやそうとして、どうして良いのかわからずとりあえずいないいないばぁをしたところ、エコーは大いに喜んだ。

 もう、単純ないないいないばぁでは満足できなくなっていてもおかしくない年頃だけれど、彼女のこの所の生育歴に関係してか大ウケで、特に溜めずに勢い良くやると今の様にケラケラと笑う。

 神楽の腰の辺りを掴んだままでシンクとエロイースのいないいないばぁを楽しんでいるエコーと神楽の後ろで待機しているナディア、さらに一歩引いた位置からシンチョウ・ヴォーダとシングウ・ニコが何やら話をしながら微笑ましそうに見ている。

 それを意識してなのか、シンクとエロイースはさらに白熱してきた。


「ほらほら、今の見ましたか?私のいないいないばぁの方がエコーちゃんの心を掴みましたよ?」

「いやいや、勢いに誘われただけでしょう、いないいないばぁの声と同じ勢いで笑ったに過ぎないです、エコーちゃんが空気をよんでくれたんですよ」

 何で争ってるのか解らないけれど、とにかく二人はどちらがより上手にエコーをあやせるかで争っていて、神楽と一緒にいる安心感もあるからか、普通なら怖がってしまいそうなその二人の争いをも、エコーはニコニコしながら観察している。

 次はどっちが笑わせてくれるの?と待っている様にも見える。


「セントール族の幼子はあまり大笑いさせると、お腹を痛くするぞ?」

 と、これまでトリシア姫を可愛がっていたケイコ女史が、良く通る声で二人に忠告ともとれる言葉を告げた。

 いや、今もトリシア姫の尻尾をモニュモニュと扱いて可愛いがりながらか

 でも獣人系の尻尾って確か敏感な場所じゃなかったっけ?

 ちらりとその膝の上のトリシア姫の表情を確認すると、もうなにもかもケイコ女史に任せてしまった様な脱力しきった様子で、頬を上気させている。


 そしてそんな姫のことをリベル氏が不安そうに見ている。

 そりゃ同盟の人質として縁組に差し出した姫が、無論チョウビの情報をイセイに伝えることも期待して送り出すであろう姫君が、出会って1時間程の相手に完全に手玉にとられていれば不安にもなるか。


「「え!?そうなのですか?」」

 と、ケイコ女史の方へ振り向くシンクとエロイース、こうしてみていると完全にただの女の子たちで、とてもではないけれどシュゴやダイミョウの集まりには思えない。


「うむ、セントール族は他の種族より胴が長いからか、大笑いすると腹に負担がかかるらしい、ある程度育てば大丈夫なのだがな」

 と、ケイコ女史は今度はトリシア姫のお腹を撫でながら答える。

「にゃ~っ!?」

 トリシア姫は気持ちよさそうに体をよじり、蕩けた顔を見られるのが恥ずかしいのか手拭いで顔を覆った。

 恥ずかしいなら膝から離れれば良いのに、抗えないだけの気持ちよさがあるのだろうか?

 トリシア姫は悪い子じゃないのに、残念な所ばかり目立つね。

 口許が濡れている気もしたが、さすがに気のせいだと思いたい。


「んー」

「むむ・・・」

 一方二人のシュゴはケイコ女史から伝えられた事実を真剣に受け止めている様で、争うのを止めて顔を見合わせる。

 二人とも競い合う関係ではあるものの、エコーのことを可愛がっているのは本心からだった様で、無駄に苦しめたくはないらしい。

 二人はどちらともなくエコーに手を伸ばすとエロイースは顎の下を、シンクは頭をなで始めた。

「んーあー♪」

 エコーは気持ちよさそうにされるがままになっている。

 とはいえ、相変わらず神楽の腰から離れる様子はないので、自然神楽と二人の距離も近くなっている。


「えっと・・・」

 さすがに照れ臭くなったのか神楽が居心地悪そうに身動ぐと、二人はようやく、神楽を立たせたままで無遠慮な距離に居ることに気がついたのかハッとした様子で一歩下がり、頭を下げる。

「「も、申し訳ありません」」

 またハモる。

 仲悪そうにしてるけれど似た者同士みたいだね、息ぴったりだ。

 そして、なにかが琴線に触れたのか

「ギャーハハハ、ハハ」

 と、賑やかな笑い声をあげるエコー。


 今朝ク魔物たちと遊んでいた時のふにゃふにやした笑い方ではないけれど、これもまた子どもらしくて微笑ましい。

 それにしてもどこからあんな声が出ているのか・・・。

「エコー、楽しそうだね」

 トイレから戻ってきた神楽とエコーのことを見つめていたら隣のユーリが囁いた。

「うん、元気に笑ってるね、もしかしたら今朝はまだ遠慮みたいなのがあったのかも」


 小さい子でも、相手が甘えても良い相手なのかとか、この人の近くに居れば安心とか、相手や周囲の環境に合わせる力は持っている。

 だからきっと、エコーは支度部屋で一度目を覚ましたとき神楽が近くにいなくて不安を感じて、今は再会したことで安心感を得たのだろう。

 その事で神楽にはもっと甘えても大丈夫と考える様になったのかもしれない。


 流れは全部ボクの空想だけれど、エコーは神楽の事が大好きだっていうのは誰の目にも明らかだ。

 神楽にくっついているから躾のされた幼女ではなく、素の表情が見られるのだろう。

 そして、そんな幼気な幼女の姿にエロイースもシンクもメロメロになっている。


「すまないな、少し遅れてしまった」

 すると、仲良くするのを待っていたかの様なタイミングでミカドが御簾の向こうに戻ってきた。

 皆も定位置に戻る。

 神楽もエコーの手を引いて戻ってくるとボクとの間にエコーを座らせた。


「~♪」

 上機嫌そうにボクの膝に手を這わせるエコー、小さな手の心地よい体温が布ごしに伝わってくる。

「エコー、お話合いが始まるから、お利口さんしててね?」

 シーと、唇に指を当てると、エコーは真似して同じポーズをする。

 それから神楽の方を向くと、同じポーズを神楽にも見せる。


「お膝してても良いよ?」

 と神楽が小さい声で伝えながら膝を指すと、エコーは少し考える様子を見せてからポテンと頭を載せた。

 すると「やだかわいい」という呟きが聴こえた。

 赤い顔をしたシンクが口を押さえているので多分彼女がエコーを見ていてつい声をあげたのだろう。


---

 さて、再開した話し合いだけれど、先程まで訴えられていたハルトマン氏はミカドの家臣、奏者たちの席に移っている。

 そして、残っているのは訴状付きの揉め事ではなく、一度昨日までに事前に申請している内容の、事務的報告が主な内容となっていたので終始和やかな雰囲気であった。

 ミカドが御簾から姿を表して、形式を崩していたことも、和やかな雰囲気の理由だろう。


「・・・では、シコクシュゴ領主ワコ・シコク宛の婚姻許可証と言祝ぎの文を取らせる。エコー、また手伝ってくれるか?」

 ミカドは奏者を使わず自ら進行と受け答えをし、事前に用意している申請に対する返答書や許可証を授与するのに、退屈そうに足をばたつかせていたエコーにお手伝いさせていた。


「んー」

 お手伝いに乗り気のエコーはミカドの隣まで無遠慮に歩いていくと、ミカドの手から直接書面を受取り、今度はそれをミカドの指示した特徴に従って相手を探して渡す。

 厳格なはずの御前会議が一転してお遊戯会の様なほのぼのしたものになってしまったが、幸いというべきか誰も異を唱えない。


 むしろ書面を受取る時には、皺にせずに持っていけたエコーを誉めてやるくらいで、全員が子ども好きなのか、ミカドの望みに応えた結果なのかは今一つ判然としないものの、エコーは気分良く振る舞えていた。


 今度も受け取った書状を大切そうに両手で抱えると、マナ姫のところまで持っていく。

 途中シンチョウ氏の横を通るけれど、シンチョウ氏も優しげな眼をして、その様子を見守っている。

 それからマナ姫の前まで行くと

「あーい」

 と、預かった書状を差し出し、マナ姫も他の人と同様

「ありがとうエコーちゃん、臣マナ・シーマありがたく賜ります」

 と、エコーを労った上で、ミカドの方を向いて頭を下げる。


 エコーは気分良くお手伝いを終えると神楽とボクの間に戻ってきて

「上手にお手伝いできたねー」

 と、神楽にワシャワシャされてさらにご機嫌になる。

 たまにボクの方にも、誇らしげな顔を向けるので、そういう時にはボクも頭を撫でてやる。

「頑張ったねー、お利口さん」

 と、登頂部の馬耳の後ろを軽く掻く様に指で擦ると、コリコリとした感触が妙に小気味良い。

「ぅゃー・・・」

 エコーも気持ちよさそうに目を細めてボクの腕に手を添えると、少しでも長く掻いて欲しいのか引き留めようとする。


 そんな風にして、マナ姫とワコ様の婚姻、シーマとシコクに対するイシュタルトからの技術移転、技術供与、フラットパイン家、ジアイ家のヴォーダ家への傘下同盟入り、シングウ氏の娘のニコ家次期当主(シングウ氏の兄の長男)への嫁入り、イセイ家の姫君トリシア姫をチョウビの当主ケイコ・チョウビ女史の「妹」として縁組し、同盟する旨などをそれぞれが口頭で報告し、それに対してミカドがエコーに書状を託して、承認を与えていった。


 前半はロックのせいで遅々として進まなかった議題というか、形式的な報告がとんとん拍子で進み、あっという間にセントール側最後の議題にたどり着いた。

「それでは本日の最大の報告の1つとなる。ヴォーダシュゴ家当主シンチョウ・ヴォーダよ、改めてソナタの口からきかせておくれ」


 ミカド自らシンチョウ氏に対して尋ねると、シンチョウ氏はその姿勢を正し頭を下げる。

「はっ、当家は先頃侵攻を受け、やむ無くコンセン家当主を討ち取りましたが、その際にシュゴ鎧とダイミョウ鎧を1領ずつ預かることとなりました。

 さらにその後前例に従いミカドへと、ダイミョウ鎧カイドウを返納するために上城(宮城にてミカドと謁見すること)を目指しましたが、立ち塞がりカイドウを奪わんとする複数のシュゴ家を滅ぼすこととなりました。本日はようやく上城が成り、カイドウ、その他ヴォーダ、ナガイのモノを除くシュゴ鎧を返納させて頂きに参りました」


 シンチョウ氏はミカドへの忠心を態度で示した。

 それはある種政治的パフォーマンスもあったかもしれないが、ミカドの外見が幼く見える少女のものであっても、その態度を貫いたことで、ミカドの歓心を得ることに成功した様だ。

 ミカドは微笑みを湛えて穏やかな声で応える。


「ふむ、近頃は勝手な理由で私の定めたシュゴを滅ぼしたり、あろうことかダイミョウ家が私の料地を奪ったりと、治安と秩序の乱れを嘆いていたが、シンチョウの態度はシュゴたるもの斯く在るべしという立派なものである。本日よりシンチョウ・ヴォーダをダイミョウと認める。またソナタが持ち込んだカイドウ、その他シュゴ鎧を確認させてもらった。シュゴ鎧の一部は廃棄だが、カイドウとヘクセン、ノースフィールドのシュゴ鎧は再利用が可能であった。ヴォーダとナガイのモノと合わせて中央で再調整を施してやりたいが、どうか?」

 サンキ家の行いを再び非難しつつ、ミカドはシンチョウ氏から返納されたダイミョウ鎧とシュゴ鎧を調整すること、同時にヴォーダ家の持つシュゴ鎧も調整することを提案する。


「ははっ、お心遣い畏れ入ります」

 再び深々と頭を下げるシンチョウ氏に、ミカドは言葉を続ける。

「いやなに、新たにダイミョウとなるシンチョウの為に、ダイミョウ鎧を改修するのだから、どうということもない、ソナタの忠節には期待している。セントール大陸の安寧と共栄の為に尽くして欲しい。これから話すことは各家の上層部の胸のうちに留めて欲しいことだが・・・」

 ミカドは僅かに声のトーンを落とし、真剣さを漂わせる。

「私は今後ダイミョウ家を無くし、代わりに四方に大シュゴの家を創設したいと考えている。これは各方面のシュゴ家を纏めあげて、各シュゴ家による領土争いや家督継承等に目を光らせて欲しいという考えからだ。現状のダイミョウ家では4には余るが、この役目に敵うのは、」

「バァ!」

 ミカドが大切な話をしているのに、退屈に耐えかねたらしい幼女の声が空気を霧散させる。


 隣を見ると、仰向けに神楽の膝に頭を載せたままのエコーが、神楽の顔を見上げながらバァ!バァー!と声を出している。

 ババァの意味ではなく、いないいないばぁのばぁの部分だけを、顔を隠すでも、脅かす時に食べちゃうぞのポーズをするわけでもなく、彼女なりに再現しているらしい。

 悪戯好きそうな笑顔ではしゃぐ彼女に、神楽は慌てる。

「エコちゃん、今大事なお話中だから・・・」

 しかし、エコーは神楽が反応してくれたのが嬉しかったのか、さらに大きな声でバッ!バァーァ!アハハハと続けた。


 さすがに印象が良くないか?とミカドの方をちらりと見やると、口許を押さえてプルプルしている。

 やはり怒ってるか・・・?

 と少し身構えるけれど。


 それからミカドはハッとすると、キリリとした表情に切り替えて堂々と宣言した。

「我々の為政者の役目とは、彼女の様なかわ、こほん、様に親を失った子であっても笑って暮らせる世の中を作り護ることだ。そして大シュゴとして民を護る役目を担うに相応しいのはチョウビ、イセイ、ニコ、ヴォーダだと考えている」

 その言葉に各セントール人たちは頭を下げる。

 どうやら怒って居たのではなくミカドにとって可愛いのツボだった様だ。

 何事もなかったかの様に振る舞ってるけれど、何か申し訳なくなる。


 ミカドはなおも続ける。

「これから、サンキだけでなく、ティーダ、エイゼンにもダイミョウ鎧の返納を打診するが、恐らく従わないだろう。3ダイミョウ家の領地解体に着手することになるが、大事の成った暁には諸君のダイミョウ鎧もすべて回収し、アイラ姫達の協力により、あるべきところへ返すつもりだ。諸君らには無論新たな権威の象徴は与えるつもりだが、ダイミョウ鎧の返納については頭の中に入れておいて欲しい」


 ミカドの言葉に多少の動揺は感じ取れたものの、シュゴ、ダイミョウ達は異論無く受け入れた様だ。


 一方エコーのテンションは徐々に上がっていて、今はすでに立ち上がって、神楽の背中側にしがみつきながら、時折側面に体をせりだして、神楽の顔を覗いてはバァ!と脅かそうとしている。

 ただ移動する度に服を掴み直しているので位置がバレバレで、脅かすことには全く成功していない。

 とはいえ、神楽もエコーも楽しそうではある。

 神楽は同時に、話し合いの途中であることを気にしてはいるけれど、ミカドも他の人々もエコーの奔放を許しているのだから、もう少しエコーに反応してあげてもいいかもね。

「ンバァッ!」

 とか考えてたらエコーの矛先がボクにも向いた。

 神楽の服は掴んだままで、突然イタズラ好きそうな笑顔が目の前に出てくる。

 とはいえ、さっきからもう何度も隣で見ていたので驚きはない。

 だけど、子どもがせっかく素直な表情を見せて新しい遊びに夢中になってるのに、水を差す様な反応はしない。

 なにせボクはママをやっていたこともあるのだから。


「わぁ!ビックリした。こいちゅめー!!」

 今朝しっかりと(ナディアが)髪を整えてあげたので、少し女の子らしくなっているエコーのほっぺたを、両手で挟む。

 痩せこけているものの幼児特有のもちもちした弾力と手に貼り付く様な瑞々しさが確かに感じられて、なんとも幸せな気持ちにしてくれる。


 

「アハハハ!!ギャギャ」

 おっと笑わせ過ぎちゃいけないんだった。

 ちょっと構っただけでこの笑い様では、笑わせ過ぎないのはなかなか至難の業だけど、今朝は結構激しく遊んでも、ここまで笑わなかったし、琴線が今一つわからないね。

 そして、うっかりだ。

 今一応会議中だったね。


「ん・・・コホン、それで我々が協力というのは?」

 エコーの頭をなで、自分とエコーを落ち着かせながらミカドに尋ね返すと、ミカドは若干ニヤニヤとしながら応える。

 心なしか他のシュゴ、ダイミョウ家の面々の眼差しも生暖かい。

「ダイミョウ鎧の回収自体と、アシハラへの奉納を姫君達にお願いしたい」

「な!?」

 なぜそれを、まさかボクたちがアシハラを目指していることまでを知っているのか!?

 と聴こうとしたが、ミカドは先んじて指を口に寄せて『静かに』とジェスチャーした。


「そう慌てなくても良い、ダイミョウ鎧を回収して欲しいと言っても、無キズで回収して欲しいとは言わんし、ここに居る4ダイミョウ家にも手伝いを依頼する。いずれにせよ最後は7領のダイミョウ鎧はすべてアイラ姫達に預ける予定なのだから、手間が減るだろう」

 ミカドは穏やかに微笑むとスッと立ちあがり、その居所からこちらに歩んできた。

 それから、ボクに撫でられて御満悦中の接近に気付いていないエコーの背面に近寄ると


「バァ!」

 とエコーを脅かした。

 エコーは思いがけない方向から突然声をかけられたので一瞬怯み、目を見開きながらビクリと振り返り、そしてそれが先ほどから何度も優しくしてくれたお姉さんだとわかると破顔した。

「あー!♯※¢≦∇♪」

 何をいってるかはわからないけれどごきげんそうに手を振る。


 ミカドはエコーの振る手に軽くタッチするとまた御簾のあったところまで戻り座る。

「済まない、言い忘れていたが私は子供好きを自認していてな、楽しそうでついな」

 と、僕や神楽がエコーの相手をするのに気にしないで良い様気を遣ってなのか、微笑みを浮かべたままで語った。

 それから

「ふむ、そういえば私自身のことであるが・・・、アイラ姫達も居るからな、簡単にこのセントールの歴史も交えて伝えておこうか」


 と、懐かしむ様な表情で語り始めた。

2歳前位の子どものおしゃべり表現が難しく、文章を打つのが遅れています。

遅くなって申し訳ありません

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