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しるし2(詩集)

ホクホクムーン

作者: さゆみ

俯いたり捻れたり冷たい肢体

カクカクのワードが歩きはじめたら

安納芋がやっと焼けた

トースターから取り出したまあるい銀色

そっと外して爪楊枝を刺した

すーっと通ったからね

半分に割ったら月が出た


きみに届けたい

ホクホクムーン

ぼくは欠陥だらけだから

きみのことちっともわからない

そうだよ、みんな血管だらけ

違くても赤い血が流れてる

ぼくは馬鹿だから

こんな歌しか歌えないよ


ホワイトにスカしてる昼間の月は

駄々広い空に噛まれてる

ぼくの爪のように割れてしまう

だけど好きだよヘラヘラの月も

きみの心が透けて見えちゃうようで

ホントは何にも知らないのに

手を伸ばしたら繋げるようで


きみに届けたい

ホクホクムーン

こんなにあたたかい月もあるんだよ

言葉では伝わらないことが多すぎて

器用な人になりたかった


もっと器用になりたかった







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― 新着の感想 ―
[良い点] ホクホクです。湯気が立っています。黄色いおつきさまですね。焼き芋のいい薫りが漂っています。体感的な詩は、季節をたっぷりと含んで、やわらかで暖かさを求めているようです。そんな感じで読ませても…
[良い点] 「もっと器用になりたかった」 この、最後の言葉に詩の全てが集約されているようでした。 ホクホクの芋を食べる温かい光景ののどかさとは裏腹な、人の不器用を嘆く切実さが晒されていて、胸が打たれま…
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