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妖怪の嫁入り  作者: ルナ☆
第壱章 ~神様巡り~
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1話 ~出会い~③

     * * *



「お部屋、こちらになります。」


冬来(とうら)「あ、はい、どうも…。」


 どうしてこうなってしまったんだろう?

 どうしてこうなってしまったんだろう?

 どうして…


「…?いかがなさいましたか?何かご不満でも?」


冬来「えっ!いや、全然ないですっ!どうもありがとうございましたしたですっ!!」


「…。」


 案内によこされた青年はぼくの挙動に黙って笑みをたたえたままだった。


冬来「あ、いや、あの…わぁー広い!こんな部屋見たの初めててててぇ!?

   ひ、ひろっ!?」


「??何か差し支えでも?ありますようでしたらすぐに白神(はくしん)様にご報告しますが」


冬来「いやいやいやっ、ないです!大変ご不満なくご満悦ですぅ!!」


「そうですか。では、(わたくし)はこれにて失礼させていただきます。

 …おやすみなさいませ、よい夜を。」


冬来「はいぃ!おおおおやすみなさいませせせぇっ!」


 青年は純粋な笑みを浮かべ、一礼してその場を立ち去った。

 ……何をしているんだろう、ぼくは。



     * * *



冬来「………。眠れない!」


 何度目をつぶっても、何度寝返りを打っても、どうしても寝ることができなかった。


冬来「どうしよう…。あ、そうだ。ちょっと外でも出てこよう。」


 とりあえず外の風でも浴びて落ち着こう、とぼくは部屋から出た。


   ガラガラガラ…


冬来「お月様出てるかなー…。」


「あ~~~~~れ~~~~~」


冬来「ななななぬあっ!?!?」


 廊下に出た時、ぼくの目の前をソレは確かに通り抜けた。

 そう、あの<白い布>は…!!


冬来「一反木綿!?!?!?」


「…どうかしたの?」


冬来「れい、びさあああああ!?!?!?!?!?」


麗美(れいび)「ん?」


 白くとがった耳、大きな尻尾…


冬来「ししし白い、キキキキキツネェェェェエ……う゛。」


 あまりの衝撃に活動限界を迎えたぼくは意識とサヨナラした。

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