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??「人の話切ってんじゃね…
冬来「ボタン…とれてるよ?」
「親分っ!…何やってんすかっ!?」
ぬいぬいぬいぬい…
??「………。」
「親分っ!」
冬来「はいっ!出来ましたよっ。」
「てめぇ、親分に何してやがんだ!」
冬来「え、えぇ…っ!ぼ、ぼく、その、えと、ただぁ…っ。」
「ただ何だぁ!?」
冬来「ひぇっ!」
「ふざけてんじゃねぇぞっこのクソが…
??「…帰る。」
「…へ?ちょっ、待って下さいよっ親分!」
??「お前ん家どこだ?」
「えっ…俺ん家すか?」
??「聞いてんのか?チビ。」
冬来「へっ?えぇ!ぼ、ぼくですかっ!?」
??「お前以外に誰がいんだよ?」
冬来「え、ええっ!…で、でもぉ……」
??「いいから連れてけ。」
冬来「…は、はい。」
冬来「こ、ここです。あの、何も、ないですよ…っ?」
??「ボロ。…まぁいいや、腹が減ったから何か作れ。」
冬来「え?でも、その、…ご両親は?」
??「帰りたくない、いいから作れよ。」
冬来「…あ、はい。」
冬来「…どうぞ。シ、シチューしかないけど…。」
??「あのさ。」
冬来「はいぃ!」
??「…鏡、俺誕生日なんだ。」
冬来「ふぇっ!じゃ、じゃあもっといいものを…。」
??「………。」
冬来「(ってもう食べてる!)」
??「……何これ。」
冬来「え、えぇ、シ、シチューです…。あの、その、すみませ…
??「うまい。」
冬来「へぇ?」
??「…こんな温かい料理食べたの…初めてだ」
冬来「えっ?えぇっ??」
天下「天下だ」
冬来「な、なに、が…?」
天下「名前。群城天下。」
冬来「は、はぁ…。」
天下「お前は?」
冬来「あっ、えと、冬来って言いますっ。」
天下「そうか…冬来。また作れ。」
冬来「えっ!?(また…!?)え、えぇ…とぉ…はい。」
それからたびたび彼は僕の家に来るようになった。
そんな(ちょっとおどされたような)日々を送るうちに、どんどん彼との距離は縮まっていった。
そんなある日…、