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魔天創記 (参)  作者: ちゃすけ丸
第4章
29/87

~ 28 ~

 小さくなっていく黒猫を見つめレイヴァンは微笑する。



 その姿を見たマリアンはまた不服そうに頬を膨らませた。



「レイヴァン! リルさんに危険な事をさせないで下さい! 何かあったらどうするんですか!」



「あんたがダグラスのアジトに辿り着くまでの間、馬車に引き離されないように走り続けられるなら、リルには走らせなかっただろうな。 ……できるか?」



「そんなの無理です」



「だからリルに任せたんだ。 あいつは走るのが得意だからな」



「だからと言って、怖い人たちが大勢居る危険な場所に向かわせるなんて酷いです!」



「何も戦えとは指示していないだろう。 それにあの姿だ、まさか人間だと気付かれることは無いさ」



 説明するものの、なかなか納得しないマリアン。



 頭の固い修道女だとレイヴァンは頭を抱えつつも、真面目過ぎる彼女が性格が面白く思えてきた。



「知っているか?」



「何をです?」



「今回何かと話題になる奴隷についてさ」



「もちろん知っています。 人でありながら人としての権利を認められず、様々な労働を強制され、売買される方たちのことです」



「……何か偉大な書物に出てきそうなほど模範的な回答だな。 まさにその通りさ、奴隷ってのは危険が伴う過酷な重労働を強要され、時には主人の欲を満たすために弄ばれる」



「どうしていきなりそんな話をするのですか? 今はリルさんに優しくしてあげて欲しいと話をしているのです」



「解らないか? リルは俺の奴隷だ」

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