「ラフカディオ流怪談格闘部部長小泉さん」
「……ラフカディオ流怪談格闘部? なんですかそれ」
「名前の通り、ラフカディオ流怪談格闘術を行う部活動です。私は部長の小泉と申します」
「はぁ。具体的にどういう格闘術なんでしょうか?」
「そうですね、ではいくつか技を実演してみましょうか。では、まず基本的なところから。ラフカディオ流怪談格闘術、壱の奥義! 耳なし芳一ぃ~っ!! 」
「痛い痛いですってば、耳引っ張らないで下さい!!」
「本気でやると、耳なんて簡単に引きちぎれる技ですのよ? では痛くない技をお見せしましょう。ラフカディオ流怪談格闘術、六の奥義! むじなぁ~っ!! 」
「うわ、手品ですか? タオルで顔隠したと思ったらのっぺらぼうに!」
「常にタオルがあるとは限らないので、実戦では服の袖や手のひらを利用しますが、表情を読まれないようにするためと、相手に動揺を与えるための技です」
「凝ってますねぇ」
「ふふふ。ではこれはどうですか? ラフカディオ流怪談格闘術、四の奥義! 雪女ぁ~っ!」
「わ、涼しい。なんで息がそんなに冷たくなるんですか?」
「企業秘密です。そろそろうちの部に入りたくなってきましたか?」
「暑いですし、夏場に有効そうな技ですねぇ」
「では、おまけでラフカディオ流怪談格闘術、九の奥義! ろくろ首ぃ~っ!」
「ちょ、ほんとに首のびるとか、く、首で人の首しめないでぇ~っ!?」
「うちの部に入部してくれるなら、放してあげますよ(ニヤニヤ)」
某所で「ラフカディオ流怪談格闘術 部長ってのを思いついたけど、あとがでてこねー」という書き込みを元にネタをいただいて書いたものです。