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第七十二部 不動峰 見上げて進む 夏の尾根 涼風遠く 頂き目指す
不動峰
見上げて進む
夏の尾根
涼風遠く
頂き目指す
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夏山を振り返り
尾根歩きのでこぼこ道
けもの道
知らずに迷う
迷い道
急な雨に突風
雷雨に逃げ惑う
過ぎた記憶の断片
暦を幾十も捲りめくって
鮮やかに甦る山の尾根
冬の丹沢の凍道
滑る怖さ
鞍部に沢の出口
慎重に進む
新雪で喉の渇きを潤し
あと少しもう少し
息を整え見上げれば
塔ノ岳の頂き
空が急に開けて
小さな願いが叶う刹那
そこはかとなく
心の中に湧き上がる
小さな喜び
喜びの歌を口ずさみ
ピアノを弾く
完璧な楽譜が
奏でる音色に感動
遠い昔
心はいつも二十歳
今も
昔の今も
同じ心の窓から覗く景色
すべてはとどまらず
大空が開くとき
夢が叶うと信じて
夢の道を進む
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三日月未来
みかづきみらい
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三日月未来




