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第三十一部 夢雫 露となり果て 足跡を 心に刻み 意識の果てに
夢雫
露となり果て
足跡を
心に刻み
意識の果てに
ーーーーーー
前世の終わりに
空を舞い
下界を眺め
記憶は忘却の河に流れ
転生の狭間に
光となって闇夜を漂い
現世の父の肩を彷徨う
気付けば披露宴の間
天井の高見から
宴の間を見下ろす
生まれる前の記憶
現世に生まれ
時が過ぎ行き
再び宴の間に座る
ここ披露宴の間だよね
おばあちゃん
祖母は驚き
なんで知っているの
鴨居の上を指差し
あそこから披露宴を見ていたよ
誰にも言っちゃダメよ
祖母も祖父も
お前はあの人の生まれ変わり
そこの痣が証拠と自慢
ーーーーーー
物書きは記憶の断片を
言葉の宝箱に散りばめ
後世に伝える
物書きが生きた証を
後世に遺し
いつの日にか
再び生まれ変わり
前世の自分の小説を読む
そんな戯れの中で
現世の砂時計が
時を刻む
ーーーーーー
今朝方の夢を思い出す。
知人だった。
三日月未来
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三日月未来




