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イザベラがあなたの名前よ
砂浜に
押し寄せる波
消える砂
渦巻く飛沫
天使が降りた
高波が浜辺に押し寄せ
白い砂が黒ダイヤに見える
少女は嵐の浜辺を見つめ囁く
囁きが大きくなる
窓を大きく開け少女が叫ぶ
「やめて」
「白いダイヤが見たいの」
「だからもうやめて」
突然
黒々とした雨雲が輝く
空から天使の梯子が伸びた
黒くなった砂浜が照らされた
少女は明かりの先を見つめた
空中に浮遊する人影
次第に大きくなった
空中で両手と翼を広げ
少女の脳裡に天使が語りかけた
「嵐のない世界に召喚します」
少女は天使に抱かれ
空間に消えて行った
異世界のベッドで目覚めた少女
少女の隣にいた女性が囁く
「イザベラがあなたの名前よ」
少女は異世界で生まれたと気付いた
「イザベラ・・・・・・ 」
「そうよイザベラ」
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三日月未来