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木枯らしに 襟を立て行く 日の出前 師走の鐘が 響く寺町
木枯らしに
襟を立て行く
日の出前
師走の鐘が
響く寺町
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夜明け前
暗い夜道を川沿いに進む
木枯らしが追い立てる
忍び寄る風
無意識に襟を立てた
角を曲がり風を凌ぐ
細い坂を上がり進む
大きな寺の山門が見える
前を通り過ぎた時
境内から大きな音が聞こえた
朝の鐘の音が時刻を告げる
大丈夫
間に合うと
自問自答しながら
気持ちだけが前のめり
心を落ち着かせて
歩を進める
次第に明るさが増した寺町
駅前の広場を迂回して
駅の改札を抜け
携帯の時刻を見る
間に合ったと安堵して
電車に乗車
次の駅も
その次の駅も通過した
電車を間違えたことに気付く
油断禁物
安堵を後悔する
よくあります
人生も同じ
まだまだ旅の途中
気持ちを引き締めて
大晦日を迎えたい
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三日月未来
みかづきみらい
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三日月未来




