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偽善の聖人、教祖になる  作者: チョコクリーム
2.『罪人と、代理人と、モンスター』
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逃げる手がかり


 まず、録音機とGPSをナミさんに仕込んだ。もし詐欺師と繋がっていたならこれで分かるはずだ。


 一応録音機などを仕込むことはナンジさんに話している。詐欺師と繋がっている可能性がある、と言うと、ナンジさんはやっぱりと言う顔をしていた。


「薄々勘づいてはいました。元々、ナミは嘘が苦手なんです。それに、生まれてからずっと一緒だったので、何か隠していることぐらいは分かっていました。ただ、兄妹でも隠し事ぐらいあるだろうと気にしないようにしていたんです…そのせい、なんでしょうか…」


 詐欺師が来る少し前に喧嘩をしていたようで、あんまり話さなくなっていた。だけど、意地なんか張らずに話し合えばよかった…。

 そんな感じでナンジさんは悔やんでいた。


 あ、ナミさんのGPSが動いてる。今家を出たみたいだ。

 僕も後を追おう。


 ナミさんの足が止まったのは、女子が好きそうなオシャレなカフェだ。キラキラしていて入るのは少し躊躇われるが、出来れば様子は見たい。

 一応変装セットも買っていて、今使っているから大丈夫なはず。


 ナミさんの死角になる席を取って行動を見張る。10分ぐらい経って、ようやくナミさんが待っていた人か現れた。

 例の詐欺師だ。…いや、僕ではなく。

 日焼けカットを3万チェンとかいう超ぼったくりをしていた方だ。


 2人は程なくして話し始めた。声も十分に聞こえる。…録音機いらなかったかな。録音機のせいでちょっと赤字なんだよなぁ。

 録音機いらなかったなぁ…売ったら少しは取り戻せるか?


「ごめん、ちょっと遅れちゃった」


「全然いいよ、気にしないで。何かあったの?」


「実は、金の出処を親に疑われちゃって…誤魔化すのに時間がかかっちゃった」


「大丈夫なの?」


「うん、大丈夫だよ。いい仕事を見つけたって言ってあるから」


「そっか。この調子でいけばあと半月もあれば足りるね」


「あぁ、今まで色々あったけど、楽しいよ。今」


「…楽しい?」


「怒ってるナンジさんとか、ちょっと滑稽っていうか、あれでお小遣いはくれるんだから間抜けだよね」


「ちょっと…」


「あ、ごめん。義兄さんを悪く言わない方がいいか」


「カイ君…最近変だよ」


「変って、何が?」


「前のカイくんは、そんな人を馬鹿にするような笑いをしなかったよ!」


「も、もちろん、ナンジさんには感謝してるよ!あの人のおかげで家は助かってるんだし」


「お兄ちゃんじゃなくて、お兄ちゃんのお金に感謝してるんでしょ」


「うっ、ナミ、これはしょうがないことだって納得したじゃないか」


「…今のカイくんは、嫌い!」


 ナミさんは金を置いて店を出ていった。飲み物だけ頼んでいたようだが、それにしては出す金の量が多すぎる。

 まさか、カイくんとやらの分まで払ってるのか?事情があるっぽいけど、金を結構取ってるのに、人を待たせた上に食事代まで払わせるってやばくないか?


 急いで僕も会計を終わらせて、不自然にならないようナミさんの後を追う。幸いGPSのおかげで見失うことはないが、精神状態が不安定になっているナミさんが変なところに行かないか不安だ。


 サブ任務達成して総合評価Sを狙ってたんだけど、この感じだと無理そうだな。金は詐欺師が使ってそうだし。元々金が必要になってやり始めた感じだったしな。


 それに、ナミさんだって自分で金を出している訳で、その金が返ってくるのを望むかといったら微妙じゃないだろうか。

 金のことについて考えていると、6000チェンも使ってしまった後悔がやってきた。


 録音機が1000チェン、変装セットが2000チェン、GPSが3000チェンだ。代理人の目立つ見た目を隠す変装セットは現在進行形で役立っているし、GPSも今役立っているし、録音機だけ働いてないな。


 まあいい!まだ10000チェンもある。モンスターは倒す人が少ないからクエスト報酬も高いはずだ。そうなれば金なんて稼ぎ放題!今は気にしない!


 ん?GPSの位置が止まった。げ、これ僕も変なとこに来ちゃったじゃん。考えながら走ってたせいか。ミニマップがあるから迷うことは無いけど、結構入り組んでるな。


 …というか、ここスラムに雰囲気が似てる気がするな。スラムがあるなんて話は聞いたことがないけど、不良やチンピラがいても不思議ではない。


 ナミさんが危ないな。僕の足が速くないのと体力がないせいでまだ距離がある。何が起きる前に追いつければいいけど…!

 こんな明らかにイベント起こりそうなところで何も起きないわけないよねぇ!


 嫌な予感とはよく当たるもので、つくづくGPSが無かったらやばかったんじゃないかと思う。

 …その()は、距離が近くなっていたからかよく聞こえた。


「誰か助けて下さいー!!!!やめて、こないで!!」


今日は8時投稿でした。明日も8時に投稿するつもりですのでよろしくお願いします。


あ、もうすぐ連載開始から1ヶ月経ちます。祝

記念に何かしたいんですが、思い浮かばなかったので案があれば感想などで教えて下さるとありがたいです。

なんでも大丈夫です。やれそうだったらやります。m(_ _)m

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